今回はHacoa(ハコア)の姉妹ブランド「+LUMBER(プラスランバー)」の「BALLPOINT PEN SLEEK」を紹介します。
「SLEEK」は洗練されたという意味になります。
その名の通り、非常に洗練されたデザインで、シンプルながら木という素材を存分に楽しめるローラーボールです。
それでは詳しく紹介します。
Hacoa(ハコア)「BALLPOINT PEN SLEEK」をおすすめする人
木軸のボールペンが好き
キャップ式のローラーボールが使いたい
贈り物として喜ばれる筆記具を探している
Hacoa(ハコア)「BALLPOINT PEN SLEEK」の特徴
Hacoa(ハコア)について

Hacoa(ハコア)は創業2001年。
ハコアという名前は「箱」と「和」を組み合わせた造語だそうで、「箱」には「木の温もりを大切に包み、次世代へと繋いでいく」という想い、「和」には日本の伝統文化を活かし、世界に発信していきたいという願いが込められています。
「+LUMBER(プラスランバー)」は2015年に誕生したハコアの姉妹ブランドで、そのコンセプトは「木の魅力を日常にプラスする」というもの。
今回紹介する「BALLPOINT PEN SLEEK」は、前に紹介した「TRIANGLE BODY BALLPOINT PEN」(三角軸ボールペン)と同じく、暖かみのある木と無機質な金属の融合によって誕生した筆記具です。
それでは詳しく紹介していきます。
木材は「ウォールナット」

僕は今回「ウォールナット」を選びました。
一般的には「ウォールナット」と言えば「アメリカンブラックウォールナット」を指しますが、その他「クラロウォールナット」「ヨーロピアンウォールナット」といった種類のものもあり、それぞれ色味や木目が微妙に異なります。
今回紹介する「BALLPOINT PEN SLEEK」には「アメリカンブラックウォールナット」が使用されています。
「ウォールナット」濃い深みのあるチョコレートブラウン色が特徴です。
経年で色合いはほとんど変化はありませんが、使い込むとより光沢が出て深みが増すそうです。
まっすぐで整った杢目が美しくのも特徴で、高級家具などに使用されています。
高い耐久性も特徴で、湿度や温度による反りや割れが起きにくいのも特徴です。
ただ、汚れやシミが目立ちやすいというデメリットもあります。
ちなみに、「ウォールナット」に「チーク」「マホガニー」を合わせ「世界三大銘木」と呼ばれています
木材は2種類から選べる
僕が選んだ「ウォールナット」ですが、もうひとつ「カリン」が選べます。
「カリン」は東南アジア原産の広葉樹です。
使用する部位によって色味が違い、中心に近い部分(心材)は紅褐色〜赤褐色、外側(辺材)は淡灰黄色です。
くっきりとした杢目が特徴で、磨くと美しい光沢が出ます。
非常に硬く重いのが特徴で、傷がつきにくく、反りや割れが少なく耐久性が高いです。
加工する際に甘い香りが漂うことがあり、これが「花梨」の名の由来と言われています。
「ウォールナット」と「カリン」、どちらも硬く杢目も美しい魅力的な材ですよ。
木軸を育てる方法と注意事項
木軸ボールペンは「育つ」筆記具です。
使い方や手入れ次第で、色艶・手触り・木目の深みが変化していくのが魅力です。
ただ間違った手入れは筆記具の寿命を短くしてしまいます。
「手の油」で育てる

木軸は塗装の種類によって変わりますが、オイル仕上げ・無塗装・薄いウレタン仕上げのものは特に、使うほどに手の油が染み込み、自然な艶が出てきます。
いちばんは毎日触ることです。
同じ個所だけ触れるより、木軸全体をまんべんなく触れるようにします。
筆記時は軸をくるくると回しながら書くといいですね。
僕は最近(?)指先がカサカサに乾燥しているので無事育ってくれるのか心配です(笑)
乾燥にはオイルを薄く塗る

木は乾燥してくると白っぽく見えるようになります。
そんな時は亜麻仁油(リンシードオイル)・蜜蝋ワックス・木工用オイルを使います。
「木工用」「オイル」で検索するとすぐに見つかると思います。
使い方ですが、柔らかい布にオイルを「ほんの少し」つけ、軽く全体を拭きます。
余分な油を乾いた布で拭き取り、半日ほど乾燥させます。
木軸を扱う際の注意点
木材は紫外線で色が変わりやすいので、直射日光の当たる机に置きっぱなしにしないように。
また変形や割れの原因となるため、高温になる車内に放置しないようにしてください。
あともうひとつ、木軸は水分に弱いので、雨の日にむき出しで持ち歩かない、手洗い後の濡れた手で触らないなどにも注意が必要です。

また汚れがついた場合、乾いた布で拭き、どうしても落ちないときだけ、少し湿らせた布で汚れを拭き取ります。
拭いた後は放置せず、すぐ乾拭きで水気を取るようにしてください。
それから汚れたときに間違ってもアルコールで拭かないようにしてください。
表面の油分が抜けて白っぽくなってしまったり、塗装を痛めたり、急激に乾燥して割れてしまったりしてしまいます。
木軸と相性のいいペンケース


一番は革製のペンケースですね。
革は適度に湿度を吸ってくれるので、木軸と相性が良いです。

またナイロン製のペンケースだと湿気がこもりやすいです。
もしナイロン製のペンケースしか持っていない場合は、湿気対策としてペンケース内に乾燥剤(シリカゲル)を入れるのが良いと思います。
同じ乾燥材でも「生石灰」は水分と反応して発熱するため、筆記具やペンケースを傷めてしまう可能性があるので使用しないでくださいね。
丸軸で中央が一番太く両端に向かって細くなるデザイン

デザインはとてもシンプルで、オーソドックスな丸軸、中央部分が一番太くなっていて、両端に向かって徐々に細くなるデザインです。
余計な装飾はなく、全体的に落ち着いた雰囲気ですね。
収納時の長さは138.77mmで本体の長さは119.96mm

キャップを閉めた状態での長さは138.77mmでした。


キャップを外した本体だけの長さは119.96mm。
キャップは軸につける事ができ、軸につけると約175mmとかなり長くなりますね。

また中央部分が一番太く、最大径は11.75mmでした。
重さは32g

重さを測定したところ32gでした。
かなりずっしりとした持ち心地ですね。


キャップを外した本体だけの重さは18.49g。
キャップが12.84gと金属製のため結構重いですね。
金属部分は渋いガンメタリックカラー


キャップや口金、尻軸に使われている金属はガンメタリックカラーで塗装されています。
かなり黒味が強いガンメタリックで、黒光りしていてかっこいいですね。
キャップはパチンと閉める嵌合式

キャップは嵌合式というタイプになります。
開け閉めは割と軽やかにできますね。
閉める時には「パチッ」と大きめの音がします。
キャップにはインナーキャップがある

キャップの中をのぞくとインナーキャップが見えます。
インナーキャップはペン先部分の気密性を高め、ペン先を乾燥しにくくしてくれます。
インナーキャップは万年筆などでも採用されていますね。
万年筆やローラーボールで使われる水性インクは乾燥しやすいので、乾燥を防ぐ機構がキャップ内にあることが多いです。
ハコアのローラーボールにはきちんとインナーキャップが備わっているので、きちんと文房具と向き合って設計してくれているというのが良く分かりますね。
クリップ部分には「+LUMBER(プラスランバー)」の文字が書かれている

クリップ部分に「+LUMBER(プラスランバー)」と書かれています。
黒光りするガンメタリックに白い文字で書かれているので、浮き出て見えてかっこよく、シャープな印象です。
クリップのバネは程よく効いています。
紙を挟むとかには向いていませんが、ポケットなどにはサッと挟めますよ。
初期充填リフィルはシュミット社の「888」

こちらが初期に充填されているリフィルです。
リフィルには「SCHMIDT Safety ceramic roller 888」と書かれていますね。
シュミット社の「888」はボディが樹脂製の水性インクリフィルです。
独自の通気システムが採用されており、一般的な水性リフィルに比べてペン先が乾きにくい構造になっています。
また、ペン先のボールがセラミック製で摩耗しにくく、なめらかなインクフローが特徴です。
また「888」と同型でボディが金属製の水性リフィルは「5888」です。
「888」リフィルは水性「C」型
リフィルを採寸して見ます。



全長 109.46mm 軸径 6.17mm ペン先径 2.50mm
採寸の結果、水性「C」型に相当します。
水性「C」型と水性「A」型の違い
C300系である水性「A」型と見た目はほぼおなじですが、大きな違いはペン先径です。
改めて水性「A」型の規格と比べるため、OHTOの「C-305」を採寸してみました。



| 全長 | 軸径 | ペン先径 | |
| シュミット「888」 | 109.46mm | 6.17mm | 2.50mm |
| OHTO「C-305」 | 110.62mm | 6.18mm | 2.30mm |
このとおり、全長や軸径は大きな変わりはありませんが、ペン先径が0.2mm違いますね。
ペン先径が違うという事は、水性「C」型に適合する軸には水性「A」型も使えますが、ペン先に隙間があるのでカタつく場合があります。
また水性「A」型の軸にはリフィルのペン先が太い為、口金部分からペン先が出てこない場合があります。
こちらの検証については、改めて記事にしたいと思います。
Hacoa(ハコア)「BALLPOINT PEN SLEEK」の使い心地
キャップを外した状態での重心がちょうどいい


キャップを外した状態で重心が中心よりやや下あたりになります。
本体だけの長さが約120mmとやや短いかなという印象ですが、取り回しはしやすいですね。
キャップを軸につけることもできますが、キャップが約13gあり、かなり重心が高くなって扱いにくくなってしまいますね。
グリップ時のバランス重視ならキャップは外して使った方がいいと思います。
金属の冷たさと木のぬくもりが同時に楽しめる

グリップ部分は金属製なのでかなりひんやりとしますね。
冬季など気温が低い時に持つとかなりひんやりします。
木軸の部分は表面が滑らかで手触りがとてもいいですね。
この滑らかさはずっと触っていられますよ。
そしてグリップの金属のひんやりした感じに対して木の部分は暖かみがありますね。
金属のひんやりと木の温かみの両方が楽しめますね。
水性インクらしいサラサラとした書き心地でフローがいい

水性インクなので低粘度油性インク以上にサラサラとした書き味が楽しめます。
かなりインクフローがいいですね。
フローが良すぎて、書くのをちょっと迷うとすぐ線に表れ、乱れたりにじんで線が太くなったりしてしまいます(汗)

また発色がいいですね。
しっかりとした黒で、若干ですが濃淡も楽しめますね。
このあたりは水性インクらしいかなという感じですね。


速乾性とはいえ、やはり紙質によってはにじんでしまいます。
かなり裏抜けしてしまうので、紙はある程度選ばないといけないですね。


写真はロディアで使ったときの表と裏の状態です。
ツバメノートやロディアでは裏抜けすることはないですね。
打痕がついてしまう
しっかりとした材ですが、木部は打痕(ぶつかったり押し付けられたりしたときに表面に残る小さなくぼみや傷跡)がついてしまいます。
落としたりするだけでなく、ペンケースの中で他のペンに当たっても傷になってしまいます。
できれば1本ずつ独立したペンケースに入れるのをおすすめします。
Hacoa(ハコア)「BALLPOINT PEN SLEEK」をおすすめする理由
シンプルで洗練されたデザインで使用場面を選ばない
金属部分のガンメタリックカラーが落ち着いた雰囲気を演出してくれる
キャップ式の本格的なローラーボールでサラサラと書きやすい
ペンバランスがよく木軸の触り心地がいい
木軸を「育てる」という楽しみ方ができる
というところでしょうか。
かなり完成度の高いローラーボールです。
価格は税込定価6930円とちょっとお高めですが、相応の価値は十分にあると思います。
自分用としてもいいですし、贈り物としても十分喜ばれるんじゃないかと思います。
最後に

今回はHacoa(ハコア)のローラーボール「BALLPOINT PEN SLEEK」を紹介しました。
次回は「BALLPOINT PEN SLEEK」とC300系リフィルとの互換性を検証してみたいと思います。
この記事が皆さんのローラーボール選びの一助になれば幸いです。
最後まで読んでくれてありがとうございました。


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