今回はパイロットのノック式シングルボールペン「S20」と「レグノ」の比較レビューです。
パイロットの「S20」と「レグノ」はどちらも軸に木材を採用した高品質なノック式のシングルボールペンです。
「S20」と「レグノ」は素材に樹脂含侵カバ材が使われており見た目はよくにていますが、じっくり見ると意外と違いがありました。
「S20」と「レグノ」の共通点と違い
発売は「S20」が早い

「S20」のシャープペンが発売されたのが2012年、そして2015年にボールペンが発売されています。
また「レグノ」は先にハードメイプルが2017年に発売され、カバ材を使用した「レグノ」が発売されたのは2023年です。
「S20」の方がかなり先輩になりますね(笑)
軸の素材はどちらも「樹脂含浸カバ材」

「樹脂含侵カバ材」とは、樺(カバ)の木材に樹脂を染み込ませてプレス加工した素材で、木材の強度、耐久性が向上します。
どちらも手触りは木材そのものでしっかりと木目を感じられ、それでいて耐久性が向上しているので、長く使い続けられます。
デザインと仕上げの違い


まず「S20」ですが、元は製図用シャープペンなので、口金が細長いデザインになっています。
軸は曲線的でグリップ部分が太く、重心が低くなるよう設計されています。


金属部分は口金部分を含めマット加工が施されており、全体的に落ち着いた雰囲気に仕上がっています。


次に「レグノ」はグリップ部分が少し細くなっていますが、「S20」に比べると直線的で、ボールペンらしいシンプルなデザインです。


金属部分はメッキ処理されており光沢があり、木製軸と金属とのコントラストがはっきりしていますね。
サイズ比較




全長 | 最大径 | |
S20 | 137.32mm | 10.70mm |
レグノ | 137.14mm | 11.20mm |
サイズはどちらもほぼ同じですね。
最大径はわずかに「レグノ」が太いかなという程度で、持った感じはほぼ変わりないですね。
重さは6.65gの差


「S20」が19.18gに対し、「レグノ」は25.83g。
見た感じですが、木材の使用量はどちらもそれほど変わらないかと思います。
重さに影響があるのは金属の使用量の違いですね。
サイズはそれほど違いがなかったですが重さはかなり違いが感じられ、「レグノ」の方がずっしりとした持ち心地です。
耐久性の違い

僕はどちらも壊れたことがないので何とも言えませんが、一般的には「S20」より「レグノ」の方が耐久性が高いとされています。
理由としては「S20」の口金部分が細く、落下時に曲がってしまう場合があるそうです。
また軸内に使用されている金属の配置や使用量などから「レグノ」の方がペン全体の耐久性が高くなっているのかなと思います。
価格は550円の差

「S20」は税込定価2200円です。
「レグノ」は税込定価2750円と「S20」より550円高いですね。
素材の使用量や仕上げ方法などの違いからこの値段差がついたかと思います。
使い心地の違い
どちらもアクロインキでサラサラとした書き心地


パイロットの低粘度油性インクであるアクロインキはサラサラとした書き心地と、くっきりとした発色の良さが特徴ですね。
「S20」「レグノ(カバ材)」どちらもアクロインキ搭載で書き心地はとてもいいです。
パイロットでの格付けは「レグノ(カバ材)」が上?
書き心地は同じですが、違いは初期充填されているリフィルです。


「S20」は樹脂製の「BRFN-10」、税込定価は110円です。
パイロットのカタログを見ると、「BRFN-10」は「ドクターグリップ」「コクーン」「レグノ(ハードメイプル)」など比較的安価で購入できるボールペンに採用されています。


「レグノ(カバ材)」は金属製の「BRFN-30」、税込定価は330円です。
「BRFN-30」は「カスタムヘリテイジ」や「グランセ」、「タイムライン」、「アクロドライブ」など高級ボールペンに採用されています。
「S20」「レグノ(カバ材)」はどちらも同じ木材を使ったボールペンですが「レグノ(カバ材)」の方が格上として扱われている感じですね。
確かに値段差で見ると「レグノ」の方が550円高いですが、そこまで差がある感じはしませんけどね。
この「BRFN-10」と「BRFN-30」ですが、互換があり「S20」「レグノ(カバ材)」どちらにも使用可能です。
ランニングコストを抑えるなら安価で購入できる「BRFN-10」がおすすめですよ。
こちらの記事で「BRFN-10」と「BRFN-30」の互換性を検証しています。
よかったら参考にしてください。
重心は「S20」の方が低くコントロールがしやすい


「S20」はグリップ部分が太くなっているデザインなので重心が低く、中央リングあたりです。
軽量なので、ペン先のコントロールがしやすいですね。
「レグノ」は重心が中央リングよりちょっと上あたりになるので「S20」に比べると若干コントロールはしにくいかなという印象です。
ずっしりした持ち心地なので、重めのボールペンが好みの人にはおすすめですよ。
最後に

今回はパイロットの木軸ボールペン「S20」と「レグノ(カバ材)」を比較してみました。
どちらも木の温もりを感じられるいいボールペンですね。
皆さんはどちらが気になりましたか?
この記事が皆さんのボールペン選びの一助になれば幸いです。
最後まで読んでくれてありがとうございました。
こちらは「S20」「レグノ(カバ材)」それぞれのレビュー記事です。
よかったら参考にして下さい。
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