【レビュー】PILOT(パイロット)木軸ボールペン「S20(エストゥエンティ)」【ダークブラウン】

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今回はパイロットの木軸ボールペン「S20(エストゥエンティ)」を紹介します。

もともとこの「Sシリーズ」はパイロットの製図用シャープペンシルとして登場しました。

「Sシリーズ」は「S3」「S5」「S10」「S20」といったモデルで展開しており、数字が大きくなるほど上位モデルになります。

2021年3月にはオートマチック機構を備えた「S30」という最上位機種も登場している人気シリーズです。

先行して製造されていた「S20」とデザインやコンセプトを共有する形で、2013年に「S20」の名前を引き継いだ「S20」ボールペンが登場しました。

それでは詳しく紹介します。

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PILOT(パイロット)「S20(エストゥエンティ)」をおすすめする人

経年変化を楽しめる木軸ボールペンが好き

低重心で持ち心地のいいボールペンを探している

サラサラとした書き味のボールペンが使いたい

PILOT(パイロット)「S20(エストゥエンティ)」の特徴

カバ材という木が使われた木軸のボールペン

「S20」一番の特徴は軸の素材に木が使われているというところです。

木材そのままではなく、樹脂含浸カバ材という加工された木材になります。

樹脂含浸カバ材とは

樹脂含浸カバ材とは、カバ材(樺の木)を薄くスライスし、樹脂を内部まで浸透させた後、圧力をかけて固定化するという加工を施した素材です。

これにより木材の強度や耐久性が向上し、反りや割れ、腐食などの問題が軽減されます。

樹脂含浸カバ材の特徴
  • 耐久性の向上: 樹脂が木材に浸透することで、強度が高まり、傷がつきにくくなり、反りや割れのリスクも軽減される
  • 耐水性: 樹脂含浸により木材が水分を吸収しにくくなり、耐水性が向上する
  • 寸法安定性: 湿度や温度の変化による収縮や膨張が抑えられ、形状が安定する
  • 自然な風合い: 木材の風合いを保ちながら、加工されているため、美しい見た目と手触りが楽しめる
樹脂含侵カバ材の欠点
  • 重量の増加: 樹脂が浸透することで、加工前よりもやや重くなる
  • 価格が高くなる: 樹脂含浸のプロセスが複雑なため、通常の木材よりもコストが高くなる
  • 環境負荷: 樹脂は合成素材を使用することが多いため、環境への影響が懸念される
  • 加工の手間: 高度な技術が必要なため、生産プロセスが複雑で時間を要する

この技術は、家具や文房具、建築材料など幅広い用途で利用されており、環境にも配慮した素材として注目されています。

木材などの自然素材を使用する場合、メンテナンスは必ず必要になってきます。

メンテナンスを怠ると、木が反ってしまったり、縮んだり、腐食するなどの不具合が生じます。

樹脂含侵カバ材を用いることで寸法安定性や耐水性が向上するため、金属パーツとの不具合や材の腐食が起こりにくいです。

また木材の自然な天然素材ならではの温かみと手触りとった風合いを保ってくれますよ。

木目には個体差がある

自然素材の為、個々で木目が異なり、全く一緒の物はありません。

木目にこだわりがある人は通販サイトでの購入は避け、文具店などの実店舗で確認した方がいいと思います。

使い込むほどに味わいが増していくのが木軸の魅力です。

気に入った木目を実際に見て、触って見つけてみてくださいね。

軸のカラーは2種類

今回紹介するのはダークブラウンです。

落ち着いた色合いでブラウンというよりは黒に近い印象ですね。

木目もしっかりと出ています。

ダークブラウンの他、ディープレッドというカラーがあり、軸の色は全部で2色です。

ディープレッドは赤というよりは、赤茶色っぽい色合いでこちらも木目がきれいに出ていますよ。

どちらも落ち着いた印象ですね。

S20のシャープペンは5色ありますが、ボールペンは2色だけなのはちょっと残念かな。

胴が太く後軸とグリップ部が細くなった曲線的なデザイン

ペン先を収納した状態での長さは143mm。

先発のシャープペンと同じデザインで、胴が太く後軸とグリップ部が細くなった曲線的なデザインになっています。

胴の一番太い部分が直径11.8mmグリップ部分の直径は10.8mm、後軸は8mmとかなり太さが違いますね。

胴からグリップ部分の方が後軸より太くなっている分、重心が中央よりもペン先側にあります。

重心が低い為筆記時に安定して使え、長時間の筆記に向いていると思います。

重さは19.17g

重さを測定したところ約19.17gでした。

自然素材を使用しているので重さも個体差があるかと思います。

樹脂製のボールペンに比べるとやや重く感じるかと思いますが、重心が低いのでグリップすると座りがよくペンが安定して扱いやすいです。

ふわっとした柔らかい手ごたえのノック感

S20ボールペンは利便性の高いノック式が採用されています。

ノック部分は金属製です。

ノックの手ごたえは重すぎず、ふわっとした柔らかい手ごたえのノック感です。

跳ね返りは少なく優しい感じですね。

ノックする音は控えめで、「シュカッ」という感じの音がします。

クリップその他の装飾も金属製

ノック以外の口金、クリップ、中央リング部にも金属が使われています。

クリップ部分は後軸に挟み込む形でついていて、外すことができます。

金属部は光沢のあるメッキ処理ではなく、ザラっとしたマット処理が施されていますね。

光沢を抑えた装飾は、落ち着いた印象で木軸との相性がいいですね。

中央リング部には「JAPAN」「S20」、クリップには「PILOT」と彫られています。

色合い、装飾ととてもシンプルなので、軸の曲線がより強調されてかっこいいですね。

口金はシャープペンと同じデザイン

口金のデザインは「S20」シャープペンと同じデザインになっていますね。

製図用なので機械的なデザインで、また筆記視野が広くなるようスマートにデザインされています。

また口金とリフィルとの隙間はなく安定して筆記できます。

理にかなったデザインはシャープペンだけでなく、ボールペンでもその実力を発揮してくれますよ。

リフィル(替え芯)はBRFN-10

リフィルは樹脂製で、品番は「BRFN-10」で、初期はF(ボールサイズが0.7mm)が装填されています。

BRFN-10はボールサイズがEF(0.5mm)とF(0.7mm)の2種類があります。

アクロインキでサラサラとした書き心地、発色がよく黒がしっかりとしているのが特徴です。

BRFN-30との互換性検証

「BRFN-10」は、ボールペンの種類にもよりますが、金属製のリフィル「BRFN-30」と互換性があります。

これまで、「カスタムヘリテイジ」「タイムライン」「アクロドライブ」「コクーン」「レグノ(モクメ)・(カバ)」「ドクターグリップ」でそれぞれの互換性を試し、どの軸も「BRFN-10」「BRFN-30」両方使用できました。

S20でも試してみました。

軸内に収まり、中でカタカタすることはなく、ノックは問題なくできました。

ペン先のカタつきなく、筆記は快適にできました。

また「BRFN-10」と「BRFN-30」は同じアクロインキですが、それらの違いは値段とボールサイズの種類数です。

「BRFN-10」は税込定価110円でEF(0.5mm)とF(0.7mm)の2種類、「BRFN-30」は税込定価3307円でEF、Fに加えM(1.0mm)と3種類あります。

大きいボールサイズが好みであれば「BRFN-30M」が使用可能です。

以前は油性インクで「BRF-25」という「BRFN-30」と同規格でボールサイズがB(1.2mm)、BB(1.5mm)という極太のリフィルがありました。

ヌルヌルとした書き味でとても面白かったのですが、残念ながら現在は生産が終了しており、販売されていません。

ひそかに再販してくれないかと願っています…

PILOT(パイロット)「S20(エストゥエンティ)」の使い心地

低重心で安定したグリップ感

重心が低く、またグリップ部がキュッと絞られてグリップしやすいです。

それに加えやはり木軸は手になじみやすいですね。

しっかりとグリップでき、滑りにくいです。

金属と違い、木の温かみが感じられますし冬でもひんやりしないのがいいですね。

サラサラとなめらかな書き心地でくっきりした発色

アクロインキは低粘度油性インクです。

なめらかな書き心地はもちろんですが、はっきりとした黒色で発色がいいですね。

またアクロインキはレッドフラッシュしません。

黒のボールペンは光の加減によって金属っぽい光沢のある赤色に見えることがあります。

金属っぽい赤色に見える現象をフラッシュ(海外ではシーン)といいます。

アクロインキはこのフラッシュが起こらないので、より黒が際立ちます。

PILOT(パイロット)「S20(エストゥエンティ)」をおすすめする理由

木軸で手に馴染みやすく温かみがある

軸の色が落ち着いており木目を楽しむことができる

低重心で安定した使い心地

アクロインキはサラサラした書き心地で発色がいい

というところかと思います。

価格は税込定価で2,200円です。

木軸ボールペンは高価なものが多いですが、これだけの品質でこの値段は非常にコストパフォーマンスが高いと思います。

最後に

今回はパイロットのボールペン「S20」をレビューしました。

この記事が皆さんのボールペン選びの一助になれば幸いです。

最後まで読んでくれてありがとうございました。

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