今回はツバメノートのインクコレクションカードを紹介します。
インクコレクションカードは、万年筆などに使うインクのコレクションを管理するために使うカードです。
インクの色合い、メーカー、インクの名前、購入した日付や場所、使用した印象などを書き込んで、持っているインクの管理に役立ちます。
さらに、ツバメノートのインクコレクションカードはフールス紙という紙で作られていて長期保存に向いているという特徴があります。
カードにインクをのせて、ただ眺めるだけでも楽しいですよ。
それでは詳しく紹介します。
ツバメノート インクコレクションカードをおすすめする人
ボトルインクが増えてきたので整理・管理したい
長期間保存できる紙を使いたい
インクのフラッシュを観察したい
ツバメノートについて
万年筆を使っている人、インクが好きな人にとってツバメノートの製品は必須アイテムと言っても過言ではないほどよく知られています。
そのツバメノートですが、創業は昭和22年。
令和5年現在で76年もの歴史をもつ老舗のノート一筋の会社です。
筆記用に徹底してこだわって作られた紙は日本だけでなく世界中で愛され、大学ノートが2012年にグッドデザイン・ロングライフデザイン賞を受賞しています。
創業当初からノートのデザインが変わっていないそうです。
これにはかなり驚きました。
ひとくちにノートといっても、いろんなサイズや罫線のパターンがあり、種類が豊富なのもツバメノートの特徴です。
ちょっとしたメモを取る為の小さなメモ帳から勉強に使えるノートまで、いろんな場面で活躍してくれますね。
フールス紙について
ツバメノートの特徴はなんといっても紙の質です。
フールス紙という紙でできています。
フールス紙と聞いてもあまりなじみがないかもしれませんね。
僕もツバメノートを使いだしてからフールス紙というものを初めて知りました。
では、フールス紙とはどういったものか、ちょっと調べてみました。
フールス紙とは
フールス紙は明治時代にイギリスから日本に初めて輸入されました。
フールス紙は筆記用に作られた高品質な紙の名前です。
紙を製造する工程が上質紙と呼ばれる品質の高い紙よりもさらにひと工程多く漉(す)いて作られています。
紙を透かすと、「すのめ模様」と呼ばれる模様がみえるのが特徴です。
フールス紙という名前の由来
輸入された当時の紙には「道化師」の透かしが入っていました。
この道化師がかぶっていた帽子を「フールスキャップ」と呼ぶようで、これが名前の由来となったようです。
フールス紙の特徴は、滑らかでインクの吸収がよく、さらにインクが裏抜けしにくい筆記に最適の紙として重宝されました。
ツバメフールス紙
フールス紙は筆記用として最適な紙ですが、ツバメノートはさらにフールス紙を特漉きして、より筆記特性に優れたツバメフールス紙を作り上げました。
フールス紙よりさらに万年筆での滑らかな書き味を実現しています。
ツバメフールス紙は長期保存に向いている
紙は経年により劣化します。
劣化する要因としては以下のことが挙げられます。
- 紙の中に含まれる酸が酸化してしまう
- 太陽や蛍光灯などからの紫外線によって変色しもろくなる
- 高温多湿な環境下では紙にカビが発生する
- チリやホコリで紙が汚れたり、カビや虫が発生する
紙が酸性だと酸化しやすくなります。
酸化することで紙が黄ばむなど変色したりもろくなったりと劣化してしまいます。
ですが、現在製造されているツバメノートの紙は中性紙。
中性紙は酸化しにくいという特徴があるので、酸化による紙の劣化が起こりにくいということになります。
ただし、保存方法を間違えると紙は劣化してしまうので注意が必要です。
紙が劣化する要因として挙げた通り、長期に保存する場合は紫外線や高温多湿な環境を避け、ホコリが積もらないように扉のある本棚などに収納するのがいいようです。
正しく保存すれば何年でも保存でき、ずっと使い続けられます。
ツバメノート インクコレクションカードの特徴
インクコレクションカードはフールス紙でできている
紙についての紹介が続きましたが、この筆記に最適な紙でできているのがツバメノートのインクコレクションカードです。
インクののりがいいですし、にじみにくく、それでいて程よくインクを吸収してくれます。
長期保存も可能なツバメフールス紙なので、長く楽しむことができますね。
綺麗な箱に入っている
僕が買ったのは青い箱のコレクションカードです。
もうひとつ赤い箱のコレクションカードがあります。
箱の色が違うだけで中身は一緒です。
箱には「ink collection card」と書かれ、ツバメノートのメーカーロゴ、インク瓶の絵が描かれています。
この箱だけでも絵になりますね。
インクコレクションカードの使い方
どこに何を書くかは自由
コレクションカードのサイズは55mm×91mmです。
一般的な名刺と同じサイズになっています。
表には四角がふたつ、インク瓶の絵、罫線が4本ととてもシンプルです。
インクコレクションカードのどこに何を書くのか、どのように書くのかなどは自由です。
使う人それぞれが試行錯誤しながら使って、自分らしいコレクションカードを作り上げています。
僕もまだ試行錯誤の段階で、どこに何を書こうか悩みながら使っています。
今のところこんな感じで使っています。
瓶の部分には3/2ほど綿棒でたっぷりとインクをのせています。
色によっては瓶部分のインクを水筆でぼかしたりしています。
右の罫線部分には、メーカー、インクのシリーズ名、インク名、記入日の順に書いています。
使っているペンは、そのインクを使った万年筆だったり、つけペンだったりといろいろです。
四角のところが一番悩む
一番悩むのはインク瓶の上にあるふたつの四角。
僕は左側の四角部分はペンで雑に塗りつぶし、右は縦横の線を書いています。
年号を書いている人もいれば、塗りつぶしたり、カリグラフィー文字を書いたりしている人もいますね。
この四角部分、いちばん個性が出そうな箇所かなと思いました。
いろんな人のコレクションカードをマネながら、もう少し自分が見やすいカードに仕上げていきたいと思います。
インクフラッシュの観察
写真の左は色彩雫の「松露」、右はペリカンの「ロイヤルブルー」です。
インクにもよりますが、コレクションカードでインクフラッシュを観察することができます。
フラッシュする条件として
・インク吸収の弱い(インクがしみこみにくい)材質に書いたとき(特にヌルリフィルのような樹脂フィルム系に書いたとき)
・乾燥に伴ってコーヒーリング効果で析出した色素凝集物が筆記線周縁部に輸送される環境にあるとき
・黒い紙に書いたとき
・濃いインクを用いたとき
・インクの中にフラッシュを生じうる色素が、原料として一定濃度以上含まれていたとき
ということが挙げられます。
この中で、紙の条件としてある、インク吸収の弱い(インクがしみこみにくい)というのが当てはまるかと思います。
また、インクをカードにのせる時、乾燥に伴うコーヒーリング効果という条件を満たすため、多めのインクを使うようにします。
すると、インクが乾いたときにフラッシュが観察できます。
写真左は色彩雫の「紅葉」、右は色彩雫の「月夜」です。
結構いろんなインクでフラッシュが観察できました。
フラッシュはあまり好まない人もいらっしゃるかと思いますが、僕はこのフラッシュという現象が好きなので、いろんなインクをのせてフラッシュ具合を観察して楽しんでいます。
インクコレクションカードの保管方法
コレクションカードのサイズが名刺サイズなので、名刺ホルダーに納まります。
僕は100均で名刺ホルダーを買ってきて入れています。
納まりがいいですが、見開きで6枚しか見えないので、A4サイズの名刺ホルダーに買い換えようか思案中です。
コレクションカードが増えてきたら、色の系統ごとに分けたりしたいと思っています。
ツバメノート インクコレクションカードをおすすめする理由
ボトルインクの整理・管理に便利
中性紙で長期保存が可能
インクのフラッシュが観察できる
というところかと思います。
コレクションカードにはいろんなテンプレートがありますが、ツバメノートのインクコレクションカードはシンプルで使いやすいです。
まだ使ったことがないという人は、ぜひ一度使ってみてください。
最後に
今回はツバメノートのインクコレクションカードを紹介しました。
僕が万年筆を使いだしたのが5年ほど前。
このブログを開設した当時は、まだ紙にこだわりがなく、いつも100均で購入できるノートを使っていました。
でもツバメノートに出会ってから、上質な紙の良さを実感し、紙にすごく興味を持つようになりました。
このインクコレクションカードは紙にこだわったツバメノートならではの品質で、とても使いやすいのでこれからもずっと使い続けていくと思います。
最後まで読んでくれてありがとうございました。
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