【ツバメノートの罫線が変わる】罫引き機老朽化によりオフセット印刷に【フールス紙は健在】

紙・ノート
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2025年7月16日、インスタグラムでツバメノートから「仕様変更のお知らせ」という投稿がありました。

その内容は

「これまで使用していた印刷機が老朽化により、修理不能となりました。それに伴い、製造方法の一部変更をお知らせいたします。」

というものでした。

以前から印刷機の老朽化についてはよく話題になっていていましたが、「とうとうこの時が…」とショックをうけつつツバメノート公式ページを覗きました。

そこにはツバメノートの罫線を引いていた「罫引き機」の修理が不可能な状況となり、オフセット印刷に変更するというものでした。

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ツバメノートの罫線を引いていた印刷機について

ツバメノートは「罫引き機」という機械で罫線を引いています。

ツバメノートの魅力のひとつであった「罫引き機」で丁寧に引かれた罫線は、他の印刷では味わえない使いやすさや見た目の心地よさがあります。

「罫引き機」の仕組み

実際にはもっと複雑ですが、印刷の流れを簡単に図にするとこんな感じです。

直径約4cmの円盤状になっているステンレス製の「丸ペン」に水性インクをのせて罫線を引く「丸ペン方式」という方法がとられています。

図が下手で分かりにくいかもしれませんが(途中で挫折しました…)丸ペンで紙に罫線を引いている様子です。

図のように一方向にしか線が引けないため、方眼罫の場合は紙を90度回転させて再度機械に通して引かれます。

全自動で動く機械ではなく、紙の厚さに合わせて「丸ペン」の圧力を調整したり、インクの濃淡、線の強弱を調整したりと全て人の手で行っているそうです。

「罫引き機」についてはこちらの記事が写真も掲載されていて大変参考になります。

罫引き機で引かれた罫線の魅力

これまでオフセット印刷ではなく、「罫引き機」を使い続けていた理由は大きくふたつ。

水性インクで引かれた罫線

これがオフセット印刷との大きな違いですね。

オフセット印刷には「顔料インク」が使われます。

顔料インクで引かれた罫線は水性インクを弾いてしまいます。

ボールペンなどでは気にならないかもしれませんが、万年筆などで使う水性インクだと罫線をまたいで書いた文字は罫線部分がちょっと途切れたようになってしまいます。

もうひとつ、顔料インクで引かれた罫線は、わずかにですが罫線が盛り上がってしまいます。

盛り上がるといっても手で触って分かるほどの盛り上がりはないです。

ですが水性インクで引かれた罫線は紙に染みこんだ状態なので紙面は平らです。

そのためペン先が罫線で引っかかることなく、滑らかに書くことができます。

この気持ちよい書き心地こそ、ツバメノートが万年筆愛好家に選ばれる理由ですね。

ツバメノートはちょっと高価ですが、使い心地のよさを体感すると納得の価格と思います。

罫線が紙の端までしっかり引かれている

オフセット印刷との違いとしてもうひとつ、紙の端までしっかりと罫線が引かれているというところです。

ノートの断面を見ると一目瞭然ですね。

「フールス紙」は健在

60年もの歴史を刻んできた「罫引き機」が幕を下ろしたのは残念でならないですが、ツバメノートの「フールス紙」は健在です。

ツバメフールス紙を光に透かすと、かつてはツバメのロゴマークの透かしが見える仕様になっていました。

ただこれも2005年頃に透かしを入れる専用機械が故障し、修復不可能となったため、現行のツバメノートには透かしは入っていません。

長い歴史のあるノートなので、罫引き機同様老朽化による故障はやむを得ないのかもしれませんね。

写真はツバメノートの紙を透かしてみたところです。

ただし、紙自体には「簀の目模様(すのめもよう)」と呼ばれる繊維の縞模様が見えますね。

これがフールス紙ならではの特徴です。

高品質な筆記用紙であることの証として、一枚一枚に丁寧に漉き込まれているのが良く分かりますね。

ツバメフールス紙は裏抜けしにくく、書き味も申し分ないです。

「フールス紙」と「オフセット印刷」とでどんな使い心地になるのか気になりますね。

「罫引き機」で引いた罫線のノートは在庫限りにはなりますが、まだ手に入ります。

気になる方は早めの購入がいいかもしれませんね。

ツバメノートについてはこちらの記事でもう少し詳しく紹介しています。

よかったら参考にしてください。

いろんなツバメノートを紹介

クリームノート

こちらはクリームノートといって、紙がクリーム色になっているノートです。

黄色が無地の「プレーン」、青が方眼になっている「セクション」、赤が横罫線の「コンフォート」です。

縦罫ノート

こちらは「縦罫ノート」。

写経や芳名録などに使われるそうですが、万年筆を使った書写などにも使えますね。

インクコレクションカード

僕が一番お世話になっているインクコレクションカードです。

耐光実験などに大活躍しています。

こちらはツバメモです。

フールス紙でできたブロックメモです。

見た目がゴージャスで、かっこいいですよね。

ちょっともったいなくて今は飾って眺めているだけです(笑)

コラボ商品

ツバメノートにはこういったコラボ商品もたくさんありますね。

写真はディズニーとコラボしたノートです。

こちらは「ツバメノート株式会社」と「Thinking Power Project」の共同プロジェクトで商品化した「Thinking Power Notebook」です。

高品質なツバメノートとイラストレーターYOUCHANさんが手がけた独特な世界観を感じさせてくれるデザイン、サイズが豊富なのも魅力ですね。

写真左のツバメノートを模した紙袋は頂きものなので、どこで手に入れたかは分からないんですが、ずっと大事に保存しています。

またダイソーではツバメノートの表紙がデザインされたペーパーが売られていたので、迷わず購入しました(笑)

以前紹介したマルチケースもそうですが、いろんな企業とコラボした商品が沢山ありますね。

最後に

ツバメノートは罫引き機での罫線は魅力的でしたが、その他にも糸綴じで製本されていたり、蛍光染料を使わない目に優しいフールス紙が使用されていたり、1947年から変わらない表紙のデザインなど、たくさんの魅力にあふれているノートです。

これからも「書く」という時間を特別なものにしてくれるツバメノートを愛用していきたいと思いますし、いろんなコラボ商品にも注目したいですね。

最後まで読んでくれてありがとうございました。

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