今回はe+m(イープラスエム)のAllwood(オールウッド)というボールペンを紹介します。
オールウッドという名の通り、軸にはエルムという木材が使用されています。
また替え芯は汎用性の高い「G2」規格が採用されているのが特徴です。
それでは詳しく紹介します。
e+m(イープラスエム)Allwood「エルム」をおすすめする人
木軸のボールペンが好き
手頃な木軸ボールペンを探している
「G2」規格のリフィルのボールペンが使いたい
e+m(イープラスエム)について
e+m(イープラスエム)ドイツ南部のニュールンベルグ近郊で木工職人のKonrad Ehmann氏によって1899年に創業されました。
e+m(イープラスエム)は正式には「e+m Holz」という社名です。
創業者であるEhmann氏の「E」と現在社長であるMummler氏の「M」を合わせ「e+m」となりました。
これまで1万点を超える木工品を製造しており、木という意味の「Holz」を足し、「e+m Holz」という社名になっています。
高度な木工・加工技術を持ち、高いデザイン性と機能美を持ち合わせた筆記具などを多く世に送り出しています。
以前紹介したクラッチペンシルはe+m(イープラスエム)製。
軸にはビーチウッドが使用され堅牢で使いやすいクラッチペンシルです。
よかったらこちらの記事も参考にして下さい。
e+m(イープラスエム)Allwood「エルム」の特徴
ストレートでシンプルなデザイン
軸はストレートで、若干太めでグリップがしやすいです。
全体のデザインはシンプルで派手な装飾はなく、いろんなシーンでも使えそうですね。
軸には「エルム」とう木材が使用されている
オールウッドという名の通り、軸の素材は木でできています。
この軸に使用されているのが「エルム」という木材です。
エルムとは
エルム材は、日本名でニレの木(ハルニレ)と呼ばれ、別名(アカダモ)とも言われ、ケヤキ・ヤチダモの代用品として利用されます。
木目は真っ直ぐで美しく、北半球に広く分布していてヨーロッパでは公園や街路樹として親しまれている木材です。
エルム(ニレ)は
- 優しい黄褐色
- 木目がまっすぐで美しいが肌目が粗い
- 腐りにくい
- やや重硬で強靭なため割れにくく粘りがある
- 乾燥が難しく狂いが生じやすい
という特徴があります。
頑丈で粘りがあり、曲木にも適しているため、家具の椅子の材料として多く使われています。
イギリスの伝統的な曲木の技術を利用したウィンザーチェアにもエルム材が多く使われています。
エルム特有の優しい黄褐色で、まっすぐな木目がきれいですね。
扱いが難しいとされる木材ですが、まっすぐで整った形状は木材を専門にしてきたe+mならではの技術ですね。
自然素材なので個体差がある
これはどうしても避けられないことですが、木という自然素材なので個体差があります。
実店舗で直接選べる人はいいですが、僕は店舗で見かけたことがありません。
ほぼ通販での購入になるかと思いますので、木目にこだわりたいという人は通販での購入は避けた方がいいと思います。
金属部分は真鍮製
口金などの金属部分には真鍮が使われています。
真鍮は黄銅とも呼ばれる銅と亜鉛の合金の事で、5円玉に使われている金属です。
真鍮を英語で「brass(ブラス)」といい、トランペットなどの管楽器の素材としても使われています。
真鍮は加工しやすいため筆記具にもよく使われていますね。
装飾はクロムメッキ
金属部分にはクロムメッキ処理がされています。
美しく輝く銀色がかっこいいですね。
口金部分に「e+m」
軸には文字などは書かれていませんが、口金の部分に「e+m」の刻印があります。
ちょっとさりげない感じがいいですね。
先が丸くなった特徴的なクリップデザイン
クリップ形状はかなり特徴がありますね。
細く絞った先に丸い球がついています。
クリップ自体は固めで開きにくいですが、先が丸くなっているのでメモを挟んだり、またポケットに入れたりする時などでもスムーズです。
重さは23.73g
重さを測定したところ23.73gでした。
木軸のボールペンとしては若干重い部類になるかと思います。
木の密度や使用している金属が真鍮であることからこれだけの重量となっているのかと思います。
ノック式ボールペン
Allwood(オールウッド)はノック式のボールペンです。
ノックは大き目で縁の角がなめらかになっているので、指に刺さったりはしません。
ノックはやや重めな手ごたえで、跳ね返りもけっこう強めです。
ノック音は若干金属が擦れたような感じの乾いた「カチッ」という音がします。
オールウッドに採用されているリフィルはSterMinen(スターマイネン)製
リフィルに「EuroSilver」と書かれていますね。
日本ではあまりメジャーではないので、見慣れないかと思います。
このリフィルを製造しているのはスイスに本社を置くStarMinen(スターマイネン)社。
高品質なボールペンのリフィルやインクを製造しています。
スイスの製造拠点の他に、EU諸国への販売を担当するのにドイツにも支社を持っています。
これまでに70カ国以上に80億以上のStarMinenリフィルが輸出され、StarMinen社はボールペンのリフィル生産のリーディングカンパニーの一つとなっています。
StarMinen社の製品のひとつが「G2」規格のリフィル「EuroSilver」です。
その他、「D型」のリフィル「MiniStar」や「クロスタイプ」のリフィル「StarRefill」など幅広くラインナップしています。
リフィル(替え芯)は「G2」規格
先にも紹介しましたが、「EuroSilver」は「G2」規格のボールペンリフィル(替え芯)です。
「G2」規格は汎用性の高く「パーカータイプ」などとも呼ばれていて、その名の通り「パーカー」のリフィルが由来です。
今では多くのメーカーが「G2」規格のリフィルを製造、販売しています。
また「G2」は油性インクだけでなくゲルインクのものもあり、幅広い選択肢があります。
同規格のリフィルであれば使用できるのでいろんなメーカーのリフィルが試せますね。
油性インクでのおすすめは三菱鉛筆のジェットストリームです。
低粘度油性インクの定番として多くの人から支持されている人気のリフィルですね。
「G2」規格のリフィルについてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
よかったら参考にして下さい。
リフィルの交換方法
口金部分を外すとリフィル(替え芯)が出てきます。
リフィルについているバネを外して新しいリフィルに取り付けます。
注意する点としては、オールウッドは写真のように木の部分と金属の部分が完全に分離します。
そのため、リフィルを入れて口金を装着しようとするとき、口金を押し込むと中の金属が押し出されてしまいます。
口金を装着する時はノック部分を動かないように支えるようにします。
e+m(イープラスエム)Allwood「エルム」の使い心地
程よいペンバランスで木の質感がいい
ずっしりとした持ち心地で、バランスはほぼ中央にあります。
約24gとほどよい重量感があり、グリップするとそれほど重みを感じません。
木の手触りはなめらかで持ちやすいですね。
「EuroSilver」は割となめらかでヌルヌルとした書き心地
初期に入っているリフィル「EuroSilver」で書いてみました。
ボールサイズはM(1.0mm)です。
フローがよくなめらかな書き味ですね。
思いのほかヌルっとした書き味で、発色も油性インクらしいすこしグレーっぽい感じです。
「ダマ」は使い方によってはできますが、そこまで気になることはない印象で書きやすいですね。
ただボールサイズが1.0mmと太いので、普段使いとしては向かないかなと思うので、他の「G2」規格のリフィルの交換する方がいいかと思います。
口金は安定していてリフィルをしっかり固定してくれています。
ペン先がカタつくことなく使いやすいですよ。
いろんな「G2」規格のリフィルを使って比較
今回比較したのは「パーカー」の「クインクフロー M」、「三菱鉛筆(uni)」の「ジェットストリーム EF」、「OHTO(オート)」の「PG-M05NP(ゲルインク)」です。
「クインクフロー」は低粘度インクでヌルヌルとした書き味で「EuroSilver」と甲乙つけがたい書きやすさでした。
ジェットストリームは安定のサラサラ感ですね。
他のリフィルよりもボールサイズが小さいものを選べるがいいですね。
油性インクは少しグレーっぽい色ですが、ジェットストリームは前者よりは黒に近いですね。
OHTOのゲルインクリフィルは、油性インクに比べ発色がよく書き味もなめらかですよ。
ノックなどの動作や口金のカタつきなど、どのリフィルも特に問題はなく使えました。
「G2」規格のリフィルはボールサイズやインクの種類などが豊富なので好みのリフィルが見つかると思います。
オールウッドは今回試したようにいろんなリフィルが使えるのがいいですね。
e+m(イープラスエム)Allwood「エルム」をおすすめする理由
軸はストレートでシンプルなデザインでいろんなシーンで使える
木の質感が良く手になじみやすい
リフィルが「G2」規格なのでいろんなメーカーのものが使える
という感じですね。
「e+m」の木に対するこだわりや作りの良さが伝わる一本です。
また税込定価2200円という比較的手頃なのも魅力のひとつです。
「e+m」の木軸ボールペンは結構高価なものが多いですが、その中でこのオールウッドは購入しやすい値段になっているのでおすすめですよ。
ただ木という自然素材なので木目の違いなど個体差があるので注意してくださいね。
最後に
今回は「e+m」のオールウッド「エルム」を紹介しました。
この記事が皆さんのボールペン選びの一助になれば幸いです。
最後まで読んでくれてありがとうございました。
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