【万年筆インクの耐光性実験】検証1年後の結果と次回予告【次は染料インク42種類!】

インク
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好奇心から始めた耐光実験。

【準備編】の記事が2023年の12月末だったので、かれこれ1年以上が過ぎました。

今回は検証開始から1年後の様子を報告します。

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  1. この記事をおすすめする人
  2. 実験方法
  3. 実験前と1年後の比較
    1. ほぼ退色して元の色がわからなくなり、筆記線も分からなくなったもの
      1. 染料インク
        1. パイロット 色彩雫 深海
        2. パイロット 色彩雫 紅葉
        3. セーラー万年筆 夜桜
        4. モンブラン ミッドナイトブルー
        5. カヴェコ ミッドナイトブルー
      2. 顔料インク
      3. 古典インク
    2. 退色して元の色は分からなくなったが、筆記線が確認できるもの
      1. 染料インク
        1. 寺西化学工業 ハイカラインキ アンティークブラック
        2. ペリカン ブリリアントブラック
        3. モンブラン ミステリーブラック
        4. パーカー ブルーブラック
    3. 顔料インク
    4. 古典インク
        1. プラチナ万年筆 ブルーブラック 富士
        2. プラチナ万年筆 フォレストブラック
        3. プラチナ万年筆 カシスブラック
        4. ペリカン ブルーブラック
    5. 多少退色したが色が識別でき、筆記線が確認できるもの
      1. 染料インク
        1. パイロット 染料インク 蛍火
        2. セーラー万年筆 夜長
        3. 寺西化学工業 スパークルインク ミスティブラック
        4. ペリカン ブリリアントブラウン
      2. 顔料インク
        1. セーラー万年筆 蒼墨
        2. セーラー万年筆 青墨
        3. セーラー万年筆 ストーリア パープル
        4. セーラー万年筆 ストーリア レッド
      3. 古典インク
  4. 耐光実験1年のまとめ
    1. 染料インクは退色したり退色しなかったり
    2. 顔料インクはしっかり耐光性がある
    3. 古典インクはどれも同じように色調が変化したが識字は可能
    4. 検証は今後も継続
  5. 次回予告「染料インクの耐光性」
    1. パイロット
      1. 色彩雫 「竹炭」
      2. 色彩雫「冬将軍」
      3. 色彩雫「霧雨」
      4. 色彩雫「月夜」
      5. 色彩雫「紫陽花」
      6. 色彩雫「朝顔」
      7. 色彩雫「紺碧」
      8. 色彩雫「天色」
      9. 色彩雫「孔雀」
      10. 色彩雫「六花」
      11. 色彩雫「松露」
      12. 色彩雫「翠玉」
      13. 色彩雫「新緑」
      14. 色彩雫「竹林」
      15. 色彩雫「燈路」
      16. 色彩雫「夕焼け」
      17. 色彩雫「花筏」
      18. 色彩雫「躑躅」
      19. 色彩雫「秋桜」
      20. 色彩雫「冬柿」
      21. 色彩雫「山葡萄」
      22. 色彩雫「紫式部」
      23. 色彩雫「山栗」
      24. 色彩雫「春暁」
    2. セーラー万年筆
      1. 四季織 「霜夜」
      2. 四季織「山鳥」
      3. 四季織「金木犀」
      4. 四季織「桜森」
      5. 四季織 「夜焚」
      6. 北一硝子「思い出のラベンダー」
      7. ゆらめくインク 「凍空」
      8. ゆらめくインク「極夜」
    3. 寺西化学工業
      1. ハイカラインキ「メランコリックブルー」
      2. 富士山いろどり「燦」
      3. スパークルインク「ミッドナイトネイビー」
    4. シュナイダー
      1. 「アイスブルー」
      2. 「ローズ」
    5. ペリカン
      1. ロイヤルブルー
    6. ラミー
      1. 「ブルーブラック」
      2. 「チャージグリーン」
    7. IWI
      1. 「大寒」
      2. 「春分」
    8. 実験方法

この記事をおすすめする人

万年筆に使われているインクの耐光性がどの程度なのか知りたい

インクがどのように変化するのか知りたい

耐光性はインクの種類(染料・顔料・古典)によって退色に違いがあるのか知りたい

実験方法

ツバメノートのインクコレクションカードにインクを塗る

一枚の額にまとめる

ベランダに設置して太陽の光に当てる

準備手順等の詳細は耐光性実験の【準備編】で紹介しています。

よかったこちらの記事も参考にしてください。

実験前と1年後の比較

1年が経過し

  • ほぼ退色して元の色が分からなくなり、筆記線も分からなくなる
  • 退色して元の色は分からなくなったが、筆記線が確認できる
  • 多少退色したが色が識別でき、筆記線が確認できる

とだいたい3パターンに分けられます。

それぞれのパターンに分けてみていきたいと思います。

写真左が実験0日目の様子、右が実験1年後の様子です。

ほぼ退色して元の色がわからなくなり、筆記線も分からなくなったもの

染料インク

パイロット 色彩雫 深海

肉眼で見てもほぼ何を書いていたか分かりませんね。

パイロット 色彩雫 紅葉

わずかに赤い色だったかなという感じはしますが、文字はほぼ読めないですね。

セーラー万年筆 夜桜

もともとインクで何か書いていましたか?

と言われてしまいそうなほど何も見えなくなってしまいました。

モンブラン ミッドナイトブルー

わずかに文字が読めそうな感じはますが、ほぼ退色してしまいました。

カヴェコ ミッドナイトブルー

じっくり見れば文字は読めそうですが、ほぼ退色してしまっていますね。

顔料インク

顔料インクでは完全に退色してしまったインクはありませんでした。

古典インク

古典インクでも完全に退色してしまったインクはありませんでした。

退色して元の色は分からなくなったが、筆記線が確認できるもの

染料インク

寺西化学工業 ハイカラインキ アンティークブラック

色は完全に変わってしまっていますが、文字はしっかりと読めますね。

ペリカン ブリリアントブラック

こちらも色は変わってしまいましたが、文字は十分読めます。

モンブラン ミステリーブラック

かなり退色が進んでしまっていますが、まだ文字は読めるレベルです。

パーカー ブルーブラック

他の染料インクはサビっぽい色に変化してしまいましたが、パーカーのブルーブラックはグレーに変化しています。

文字は十分読めるレベルですね。

顔料インク

顔料インクは退色してしまったものはありませんでした。

古典インク

プラチナ万年筆 ブルーブラック 富士

残った色はやや薄いですが、文字はしっかりと読めますね。

プラチナ万年筆 フォレストブラック

緑っぽい部分は全くありませんが、サビっぽい色が残り、文字は十分読めます。

プラチナ万年筆 カシスブラック

こちらも赤色は全く感じられませんが、文字はしっかりと読めます。

ペリカン ブルーブラック

古典インクはどれも同じような色調に変化していますね。

またどれも文字は十分読めるレベルで残っています。

多少退色したが色が識別でき、筆記線が確認できるもの

染料インク

パイロット 染料インク 蛍火

0日目に比べると退色はしてきていますが、黄色というのが分かるレベルで残っています。

セーラー万年筆 夜長

これは本当に染料インクか?

と疑問になるほどくっきりと青色が残っています。

寺西化学工業 スパークルインク ミスティブラック

インクの色もそうですが、ラメがしっかり残っているので、色調はある程度判別できるレベルかなと思います。

ペリカン ブリリアントブラウン

かなり明るく色調になっていますが、茶色っぽいイメージが残っているかと思います。

顔料インク

セーラー万年筆 蒼墨

さすが顔料インクという感じですね。

若干色調が明るくなっていますが、1年経ってもそれほど大きな変化はありません。

セーラー万年筆 青墨

こちらも若干色調が明るくなっていますが、色はしっかりと残っていますね。

セーラー万年筆 ストーリア パープル

わずかに退色しているかなという印象はありますが、それでも紫色と分かるレベルですね。

セーラー万年筆 ストーリア レッド

他の顔料インクに比べると、かなり退色してしまっているかなと思います。

まだ赤色と分かり、文字も読めるレベルですね。

古典インク

古典インクには退色しなかったものはありませんでした。

耐光実験1年のまとめ

染料インク13種、顔料インク4種、古典インク4種の全21種のインクを1年間耐光実験を行った結果、このようになりました。

退色し
読めない
退色したが
読める
退色
しなかった
染料インク544
顔料インク004
古典インク040

染料インクは退色したり退色しなかったり

染料インクは完全に退色したもの、退色はしたが読めるもの、退色しなかったものにきれいに分かれました。

退色し読めないパイロット 色彩雫「深海」
パイロット 色彩雫「紅葉」
セーラー 四季織「夜桜」
モンブラン 「ミッドナイトブルー」
カヴェコ 「ミッドナイトブルー」
退色したが読める寺西化学 「アンティークブラック」
ペリカン 「ブリリアントブラック」
モンブラン 「ミステリーブラック」
パーカー 「ブルーブラック」
退色しなかったパイロット 色彩雫「蛍火」
セーラー 四季織「夜長」
寺西化学 「ミスティブラック」
ペリカン 「ブリリアントブラック」

パイロットの蛍火やセーラーの夜長はしっかりと色が識別できるほど光に対して強いですね。

ペリカンのブリリアントブラウンは色調は変化していますが、まだ色が識別できるかなという微妙ラインですが、一応耐光性がある部類かと思います。

面白いと思ったのは、同じ青系のインクでも「深海」や「ミッドナイトブルー」のように退色してしまったものがあれば、「夜長」のようにしっかりと色が残っているもの、パーカーの「ブルーブラック」は退色してしまってはいますが文字が読める状態が維持されるなど様々でした。

用いる原料の違いなどが影響しているんでしょうか。

顔料インクはしっかり耐光性がある

顔料インクはさすがの結果で、耐光性があるんだということが分かりますね。

ただ、ストーリアのレッドが他の蒼墨や青墨、パープルに比べると若干退色しかかっていたので、さらに今後どうなっていくのか気になるところです。

古典インクはどれも同じように色調が変化したが識字は可能

古典インクはどれも退色してサビ色のようになりましたが、識字は十分可能なレベルですね。

元の水性染料は退色してしまいましたが、酸化して定着した部分が残ったという感じですね。

検証は今後も継続

【半年後の結果】の記事で「1年後2年後と実験続けていただきたい。」とコメントを頂きました。

検体となるインクカードやインクカードを張り付けている額などがボロボロになって実験継続が困難となる場合もあるかと思います。

僕も今後の変化について興味があるので、可能な限りこの実験は続けていきたいと思います。

次はまた1年後の様子をレポートしたいと思っていますの。

次回予告「染料インクの耐光性」

そして今回の実験ですごく気になったのが「染料インクの耐光性」です。

退色したもの、退色しなかったものなど変化は様々でした。

今回用いたインク以外でもどんなふうに変化していくか気になりますよね。

そこで今回第2弾を準備しました。

それがこちら!

僕が持っている染料インクで「染料インクの耐光性」を検証したいと思います。

今回は全部で42種類!

今回検証するインクを紹介します。

パイロット

色彩雫 「竹炭」

色彩雫「冬将軍」

色彩雫「霧雨」

色彩雫「月夜」

色彩雫「紫陽花」

色彩雫「朝顔」

色彩雫「紺碧」

色彩雫「天色」

色彩雫「孔雀」

色彩雫「六花」

色彩雫「松露」

色彩雫「翠玉」

色彩雫「新緑」

色彩雫「竹林」

色彩雫「燈路」

色彩雫「夕焼け」

色彩雫「花筏」

色彩雫「躑躅」

色彩雫「秋桜」

色彩雫「冬柿」

色彩雫「山葡萄」

色彩雫「紫式部」

色彩雫「山栗」

色彩雫「春暁」

セーラー万年筆

四季織 「霜夜」

四季織「山鳥」

四季織「金木犀」

四季織「桜森」

四季織 「夜焚」

北一硝子「思い出のラベンダー」

ゆらめくインク 「凍空」

ゆらめくインク「極夜」

寺西化学工業

ハイカラインキ「メランコリックブルー」

富士山いろどり「燦」

スパークルインク「ミッドナイトネイビー」

シュナイダー

「アイスブルー」

「ローズ」

ペリカン

ロイヤルブルー

ラミー

「ブルーブラック」

「チャージグリーン」

IWI

「大寒」

「春分」

実験方法

前回と同様ベランダに並べて太陽光に当てて、その変化を見ていきたいと思います。

雨風の影響を最小限にするため透明のビニールで覆っています。

設置し終わった状態はこんな感じです。

写真の一番左が1年前から実験を続けている検体で、中央、右にあるのが今回開始した「染料インクの耐光性」です。

あんまりこまめにチェックできないかもしれませんが、少なくとも1か月後くらいを目途に状態を確認してみたいと思います。

この記事が皆さんのインク選びの一助になれば幸いです。

最後まで読んでくれてありがとうございました。

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