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【インクレビュー】パイロット色彩雫【蛍火】

インク
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パイロットの色彩雫は日本の情景をイメージして作られたインクです。

「蛍火」はその名の通り蛍の出す淡くはかない光をイメージして作られています。

それでは詳しく紹介します。

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色彩雫「蛍火」をおすすめする人

パイロットの色彩雫シリーズが好き

黄色が好き

耐光性のあるインクを探している

色彩雫「蛍火」の特徴

「蛍火」色ってどんな色?

文頭でも触れましたが、「蛍火」は「蛍の出す淡く儚い光」を指します。

また蛍の光のような「わずかに残った火」や「わずかな光」を指すこともあります。

「鳴く蝉よりも鳴かぬ蛍が身を焦がす」ということわざがあります。

激しく鳴きたてる蝉よりも、声を出さない蛍のほうが、その身を焦がして光っているというたとえです。

表にあらわすものよりも、内に秘めているもののほうが、はるかに心中の思いに痛切なものがあるというような意味だそうです。

淡く、それでいて儚く光る蛍の光の中にある熱い思いが、この「蛍火」の中に込められてるのかもしれませんね。

「蛍火」は水性染料インク

「蛍火」は水性染料インクです。

水性インクは水に流れやすい特徴があります。

筆記した部分に水がかかると流れてしまいますし、湿気の多いところで保管しているとインクがにじんでしまいます。

また、染料インクは濃く発色がいいのが特徴ですが、光を浴びると色が退色してしまうという欠点があります。

ただ、インクが乾いて固まってしまった場合でも、水性染料インクであれば水で流すことが出来ます。

インク詰まりなどのトラブルにはなりにくいというメリットがあり、初心者にはおすすめです。

「蛍火」の耐光性を検証した結果

実際に「蛍火」がどの程度耐光性があるのか検証してみました。

写真左が検証0日目、右が検証180日目です。

それなりに変化はありましたが、思いのほか黄色が残っていますね。

他の染料インクはかなり退色してしまっているなか、「蛍火」は退色しませんでした。

「蛍火」の構成色をペーパークロマトグラフィーで調べてみた

ペーパークロマトグラフィーという手法で「蛍火」の構成色を調べてみました。

検証方法は簡単で、ろ紙にインクをつけて水に浸けるだけです。

黄色がどんどんと上がっていきます。

最初に色をのせた部分に緑っぽい色が残り、黄色が分離していってますね。

最終的には、こんな感じになりました。

水色、黄色、黄色の縁には明るいオレンジ色が見えますね。

明るくも儚い「蛍火」のように、明るい黄色の奥に見える水色が内に秘めた炎のように感じました。

ペーパークロマトグラフィーはだれでも簡単にでき、いろんなインクを調べてみると結構面白いのでぜひ試してみてください。

「蛍火」のpHは「8.91」

pH測定器でpHを測定してみました。

結果は「8.91」でした。

「8.91」は弱アルカリ性に分類されます。

弱アルカリ性インクは、酸化によるペン先のダメージがなく、金ペン、鉄ペンどちらにも使用できます。

初心者でも安心して使うことが出来ますよ。

色彩雫「蛍火」をいろんな紙で使ってみた

ツバメノート インクコレクションカード

以前作ったカードは耐光実験でよれよれになったので、改めてインクをのせてみました。

蛍の絵を描いたときにも思いましたが、この濃淡具合がいいですね。

黄色はくっきりと見えにくい場合がありますが、蛍火はしっかりとした発色できれいですね。

夜の闇と蛍の光が混在しているような感じもします。

ヌルリフィル

ペンサルーン製penne19オリジナルヌルリフィルを使っています。

ツバメノートのフールス紙とまた違う印象になりますね。

インクが濃い部分ほど緑っぽい色が見えますね。

上質紙(黒)

黒い名刺サイズの上質紙にハンコを使って作ったオリジナルのインクカードです。

書いた直後はなんとか筆記線が見えますが、インクが乾いてしまうと、文字部分は何を書いたが全く分からなくなりました。

インクをたくさんつかったインク瓶の絵部分はかろうじてインクが見えます。

フラッシュする染料であればなにかしら見えるんですが、なにも見えないのでフラッシュする染料は使われていないようですね。

「蛍火」をおすすめする理由

水性染料インクなので、インク詰まりなどのトラブルを回避しやすい

耐光性が確認されており、湿気に気をつければある程度保存が可能

弱アルカリ性なので酸化によるペン先へのダメージは心配しなくても大丈夫

というところかと思います。

「蛍火」と聞くと淡く儚いイメージでしたが、かなり耐光性があるのに驚きました。

内に秘めた身を焦がすほどの強い思いは、長く灯り続けるんでしょうね。

最後に

今回はパイロットの色彩雫シリーズから「蛍火」を紹介しました。

この記事が皆さんのインク選びの一助になれば幸いです。

最後まで読んでくれてありがとうございました。

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