最近よく耳にする「スタビライザー機構」ですが、何となくはしっていても実のところよく分からないですよね。
今回はこの「スタビライザー機構」について詳しく解説したいと思います。
この記事をおすすめする人
「スタビライザー機構」について詳しく知りたい
「スタビライザー機構」にはどんなメリットがあるのか知りたい
スタビライザー機構とは
スタビライザー機構とは「ペン先のカタつきを抑え、筆記を安定させる重りや機構」の事です。
最近の筆記具ブームの中で、特に「書き心地」を重視する人が増えたことで注目されるようになりました。
スタビライザー機構の役割

ユニボールワンFを例に、簡単な図で表してみました。
実物とは詳細は違うかと思いますが、イメージとしてはこんな感じです。
図の青くなっている部分に金属が使われています。
この構造によって以下の効果が得られます。
ペン先のホールド感を高める
通常、ボールペンはペン先と口金部分の間にはわずかな隙間があります。
これを極力なくすことでペン先のカタつきが抑えられます。
最近のボールペンはこの隙間がかなり狭くなっているのでペン先のカタつきは少なくなっています。
スタビライザー機構を搭載することで、さらに口金部分の内部でペン先との隙間を埋めて支える構造になっています。
リフィルとの隙間を極限までなくすことでより軸内での安定性やペン先のカタつきを抑え、ホールド感を高めてくれています。
低重心化によって書き心地を向上
先の図であったように、ペン先側に金属が配置される構造になっています。
そうすることでペンの重心が中心よりもペン先側に、グリップした場合重心が低くなります。
低重心化によって手ブレを抑え、書き心地が向上します。
スタビライザー機構によるメリット

スタビライザー機構で筆記が安定することによっていろんなメリットがあります。
集中力が維持できる
ひとつめは「集中力が維持できる」というメリットです。
筆記時のノイズ「カチカチ」や「ガタガタ」といったノイズや振動が解消されることで、書くことに没頭しやすくなります。
疲労軽減作用
ペン先が安定することで、余計な筆圧をかけずに筆記することができます。
長時間使っても疲れにくくなりますね。
筆跡が安定する
ペン先がしっかりと固定されていることで、自分が意図した通りにペン先が動くため、文字が書きやすく、筆跡が安定します。
スタビライザー機構を搭載したボールペンでペン字を練習すると、練習効率があがりますよ。
低重心化、ペン先の安定性は昔から存在していた


「スタビライザー機構」という言葉自体は最近の流行ですが「低重心でペン先がカタつかない」という設計思想自体は、高級モデルや設計図用のペンでは昔からありました。
高級モデルでは、真鍮などの金属を削り出した軸が使用され、軸内でのリフィルの安定化を図り、物理的な重さで手ブレを抑えていました。

また高級モデルではパーツ同士のかみ合わせが非常に精密で、パーツ同士がブレてカチカチ音がしないようになっています。
さらに、高級モデルではペン先側が重くなる低重心設計がされていて、長時間の筆記でも疲れないための基本技術として確立されています。
高級モデルが好まれるのは、単に見た目がいいだけではなく、こうした使い心地を向上させたモデルが多いからじゃないかなと思います。
スタビライザー機構の登場で高級モデル並みの書き味が安価で手に入る
スタビライザー機構の登場により、低重心化、ペン先の安定化が図られ、高級モデル並みの実力を持ちながら安価で手に入るボールペンが登場しました。
ここでいくつかスタビライザー機構を搭載したボールペンを紹介します。
ゼブラ エマルジョンボールペン「ブレン」

「筆記時の振動(ブレ)を制御する」というコンセプトを明確に打ち出し、それを「スタビライザー」という名称の機能で実現したのがゼブラの「ブレン」です。
他の業界に先駆け、「エマルジョンスタビライザー」を搭載した「ブレン」は2018年に発売されました。

先に触れたように、ペン内部とリフィルとの隙間をなくして芯のブレを防ぐ構造(スタビライザー)を搭載。
さらにグリップ部に金属パーツを配置し低重心化。
ペン本体とリフィルとの隙間もなくすことで、リフィル本体のブレも抑えることで安定した書き心地を実現しています。
ブレンの使用感

今回紹介するボールペンはどれもカチッとした印象ですが、その中でもペン先の振動の少なさが際立っていると感じました。
長時間書いても手が疲れにくく、「書いている」というより「滑っている」ようなスムーズさを感じます。
ボールサイズは0.5mmですが、カリカリした感じもないですね。
メモを取るなどの普段使い、仕事で毎日使う人によさそうです。
三菱鉛筆 ユニボールワンF

2020年に「ビーズパック顔料」が採用されたユニボールワンが登場。
翌年2021年8月にユニボールワンの使い心地をワンランクアップさせる「スタビライザー機構」を搭載したユニボールワンFが登場しています。

通常モデルの樹脂製口金とは異なり、精度の高い真鍮などの金属製パーツをペン先(先軸)に使用しています。
単に先端を金属にするだけでなく、軸内部から口金にかけて金属パーツ(5cmほどの長い金属パイプ状の構造)を入れることで、リフィルをより強固に保持・安定させています。
先端に真鍮製の金属パーツを配置することで、リフィルの安定性に加え、低重心で安定した書き味を実現しています。
また「スタビライザー」という名称を確立したのがユニボールワンFです。
ユニボールワンFの使用感

低重心の安定感が抜群で、軽い力でも濃くくっきり書けますね。
通常のユニボールワンと比べると明らかに「上質」だと実感できます。
文字がくっきり見えやすいですし、高級ボールペンと比べてもそれほど遜色ない使い心地でした。
しっかりと重心が低いので取り回しがしやすく、安定して筆記できました。
これまで軽量のボールペンしか使ったことがない人だと最初はちょっと違和感があるかもしれませんね。
サクラクレパス ボールサインiDプラス

ボールサインiDの上位シリーズとして、2021年10月に登場したのがプラスです。
口金部分に真鍮を削り出したパーツに変更することで低重心化し、またリフィルの安定性が向上しています。

ペン先に向かって段階的に細くなるデザインは筆記視野を確保しています。
2022年「文房具屋さん大賞」で大賞を受賞している実力派ボールペンです。
ボールサインiDプラスの使用感

低重心ながらも軽やかで、デザイン性と実用性のバランスが良いモデルです。
いろんなカラーのインクがあるのが楽しいです。
インクフローが良く、とっさのメモでも擦れることなく書けますね。
日常使いからビジネスシーンまで幅広く対応できるんじゃないでしょうか。
スタビライザー機構を搭載したボールペンの選ぶ際のポイント
ブレを抑え静かな筆記体験を望むならゼブラのブレン系
バランスの良い安定感重視ならユニボールワン F
個性的なデザイン性を重視する場合はボールサインiDプラス
といった感じかと思います。
高級モデルはちょっと手が出ないという人でも、今回紹介したモデルであれば低価格帯で購入でき、高級モデル並みの書き心地が体感できるのでおすすめですよ。
今回紹介したボールペン以外にも低重心化、ペン先の安定化を図ったボールペンはたくさんあります。
また、最近はさらに静音性を高めたモデルも増えています。
インクの種類(油性やゲルインク)やボール径によっても書き味が変わります。
今回紹介した3本はそれぞれに個性があり、書き味、ペンバランスが違います。
個々での好みがあるかと思いますので、可能であれば店頭で試し書きをしてみてくださいね。
最後に

今回は「スタビライザー機構」について紹介しました。
ボールペンの進化には目が離せないですね。
この記事が皆さんのボールペン選びの一助になれば幸いです。
最後まで読んでくれてありがとうございました。


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