今回は三菱鉛筆のピュアモルト ピュアモルト2&1オークウッド・プレミアム・エディションを紹介します。
ピュアモルトの特徴はなんといってもウイスキー樽に使用されていたオーク材を軸の素材として使われているところです。
またボールペン2種(黒・赤)+シャープペンという多機能ボールペンになっていて、ノックの方法が振り子式という方式になっているというところも特徴です。
それでは詳しく紹介します。
三菱鉛筆 ピュアモルト2&1多機能ボールペンをおすすめする人
木軸のボールペンが好き
振り子式の多機能ボールペンを探している
D型の替え芯が使える多機能ペンが欲しい
三菱鉛筆 ピュアモルト2&1多機能ボールペンの特徴
シンプルなデザインの箱に入っている
購入時、こんな感じの箱に入っています。
箱には中央に「PURE MALT」、その下には「MITSUBISHI PENCIL CO.LTD.」とあります。
その他の装飾はなくとてもシンプルですね。
開封してみます。
ビニールに包まれた状態です。
ビニールから出してみました。
買ったときは、バーコードのタグをつけるために本体にまいてある部分に「ボールペン黒」、「ボールペン赤」、「シャープ0.5」とついています。
どの部分をノックしたら何がでてくるのかを最初に示してくれているんです。
このタグを取ってしまうと「黒」「赤」「2重線」のマークしかなくなってしまいますが、使う前にどのマークが何なのか分かるようにしてくれているんですね。
それでは細部を見ていきます。
落ち着いた色で深みのある木製の軸で経年変化を楽しめる
最初にも紹介しましたが、ピュアモルトの最大の特徴は長年ウイスキー樽として使われていたオーク材という木を軸の素材として使っているというところです。
オーク材とは
「オーク」は日本では「ナラ」または「ミズナラ」のことを指しています。
日本では北海道、海外ではカナダなど寒い地域に自生しています。
寒い地域では成長が遅くなる傾向にあり、木目が小さくなります。
オーク材の特徴
オーク材は堅く重い、変形がしにくい特性があります。
また、耐水性にも優れています。
傷が付きにくく長年使うことができるため、古くからウイスキーやワインの樽として使われてきました。
その他、建材などにも使われています。
それともうひとつ、「虎斑(とらふ)」と呼ばれる虎の模様のような美しい木目が楽しめるのも「オーク」の特徴です。
美しい木目を活かした高級家具に用いられています。
話が少しそれましたが、堅牢で耐水性のある「オーク材」を使用したピュアモルトは、使用する人の手によってさらに長い年月を経て熟成されていきます。
経年変化を楽しめるのは木軸ならではですね。
これからどんな風に育っていくのか楽しみです。
軸は深みのあるこげ茶色
木軸といってもいろんな色がありますが、このピュアモルトの軸に使われてる木はかなり深みのあるこげ茶色ですね。
光の加減によっては黒っぽくも見えます。
またしっかりと木目を感じることができますね。
樹脂や金属と違い、ほのかな暖かみを感じることができます。
この暖かみも自然素材ならではですね。
中央が膨らんだ葉巻のような形
中央部が一番膨らんでいて、両端に向かって徐々に細くなっていく形状です。
一見スリムで、シングルボールペンかのような印象です。
でもこの中にボールペン2種とシャープペン機能も備えているんですよね。
一番太い部分で12.9mm、長さは140.6mmです。
重さは28.64g
測定した結果は28.64gでした。
カタログ値が28.5gだったので、木の状態によって多少個体差があるのかもしれませんね。
思っていたよりも重いなという印象です。
金属軸のボールペンが30g程度なので、このオーク材がしっかりとした重みがあることが分かります。
といってもそれほど重くて扱いにくいというわけではないです。
ちょうど持ちやすいグリップ部分が少し膨らんだデザイン、サイズ、長さなどがちょうどいい感じでバランスが取れています。
装飾はシンプルなクロームメッキ
深みのある木軸と銀色の装飾が相まって、実に落ち着いた雰囲気に仕上がっています。
いろんな色を使わず、シンプルに「こげ茶×銀」の組み合わせがかっこいいです。
多機能ペンなので、どうしても色の表示が必要にはなるので、赤や黒といった色の表示はありますが、極力目立たないように配慮されていますね。
口金部分に「PURE MALT」の文字
この口金のグリップするあたりに「PURE MALT」の文字が刻印されています。
全体的にデザインが落ち着いていて、この刻印もそれほど目立たないですね。
これを見逃すと、ぱっと見はどこのなんのボールペンなのか分からなくなるほどシンプルですね。
口金はステンレス製
口金の内側を見てみると、中も銀色になっています。
持った感じが軽くステンレスっぽい感じですね。
全体の重さは約28.5gとそこそこ重いですが、ペン先をステンレスにしていることでペン先側が軽くなっているんです。
これがペンバランスにどう影響しているかですが、これについては後述しますね。
振り子式というノック方式
このピュアモルト 2&1に採用されているノック方法は、「振り子式」という方法です。
ペンの中に振り子があり、ペンを寝かせて使いたい種類の目印を上に向けてノックすると使いたい種類の芯が出てくるという仕組みです。
振り子式は見た目がシンプルで、一見するとノック部分が一つしかないのでシングルボールペンのように感じます。
出した芯を引っ込めるには、このクリップ部分にあるボタンを押すと引っ込みます。
振り子式はあまりなじみのないノック方式なので、初めて使う人は最初この操作に戸惑うかもしれません。
ですが、慣れるとノックひとつでサッと芯を出せるので動きがスマートでかっこいいですよ。
多機能ボールペンのノック方式は大きく分けると今回紹介する振り子式の他、ノック式、回転式の3種類あります。
多機能ボールペンのノック方式についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
よかったら参考にしてください。
ピュアモルト2&1多機能ボールペンの使い心地
軽い力でノックすることができる
ボールペンのノック感
まず黒のボールペンをノックしてみます。
この黒いマークを上に向けてノックします。
軽い力でノックできます。
「カチン」という音がしてボールペンが出てロックされます。
ボールペンが出てロックされると、解除ボタンが出っぱってきます。
芯をひっこめるにはこのクリップ部分にある小さなボタンを押します。
すると「パチッ」という音とともに芯が引っ込みます。
シングルのボールペンに比べると、ノック部分が少し長いですね。
ノックすると、シングルボールペンくらいのノックの長さになります。
赤のボールペンも同じように、赤いマークを上に向けてノックすると赤のボールペンが出てきます。
振り子式は片手で操作ができるのがいいですね。
軸を回すとノック部分でカラカラと中にある振り子の部分が動いている音が聞こえます。
シャープペンのノックもしやすい
この2重線部分を上にしてノックするとシャープペンが出てきます。
さらにペン先を下に向けてノックすると、シャープペンの芯が出てきます。
ノックは多機能ボールペンにしては軽めの手ごたえでノックしやすく感じました。
使用する替え芯は「D型」
純正で入っている替え芯の型番は「SE-7」です。
インクカラーは黒、赤、青の3種類ありますが、太さは0.7mmのみです。
この替え芯は低粘度ではない油性ボールペンの替え芯です。
口金はぴったりとフィットしているので、筆記時にカタついたりはありません。
「SE-7」の書き心地はまさに油性ボールペンという感じです。
低粘度インクに比べると油性インクらしい、少しねっとりした感じの書き味が、割となめらかに書けます。
油性インクによくあることですが、筆記中に線が途切れたり、かすれたりすることがあります。
また使い方によってはインク溜まりができますね。
インク溜まりは使い方次第である程度解消できますが、完全に解消するのは難しいです。
油性ボールペンでは仕方ないかもしれませんね。
ジェットストリームの替え芯に替えてみる
やはり三菱鉛筆で「D型」の替え芯といえば「ジェットストリーム」です。
このジェットストリームの替え芯と変えてみます。
型番は「SXR-200」です。
サイズなどは全く同じなので、装着は特に問題ないです。
ノックしても特に違和感はありません。
口金がピッタリ合っているので、筆記時にカタカタしたりはしないです。
書き味はご存知の通りサラサラです。
「D型」のジェットストリームは「黒」のほか、「赤」「青」の3色があります。
太さは0.5mmと0.7mmの2種類から選べます。
「D型」の替え芯についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
よかったら参考にしてください。
「SE-7」(油性インク)と「SXR-200」(ジェットストリームインク)比較
「SE-7」(油性インク)と「SXR-200」(ジェットストリームインク)の書き味については前述した通りです。
ここでは「SE-7」(油性インク)と「SXR-200」(ジェットストリームインク)の発色の違いを見てみます。
上が「SE-7」、下が「SXR-200」です。
「SE-7」は若干グレーっぽく、「SXR-200」の方が黒く感じますね。
塗りつぶしたところをアップにしてみました。
この写真ではちょっと分かりにくいですが、「ジェットストリーム」は若干レッドフラッシュしています。
対して「SE-7」はほとんどフラッシュしていませんね。
フラッシュというのは、インクの色と違う金属のような光沢が見える現象です。
このフラッシュ現象は人によって好き嫌いがあるかと思います。
どちらの替え芯も一長一短があるので、お好みの替え芯を探してみてください。
ボールペンではなく万年筆インクですが、「フラッシュ」という現象についてこちらの記事で詳しく紹介しています。
よかったら参考にしてください。
ペンバランスは若干後ろ寄り
振り子式という機構のため、ノック部分が重くなるのと、口金がステンレス製なので軽いため、持つとノック側の方が重く感じます。
全体が28.5gあるので、あまり重くしたくなかったのか、経費削減のためなのか分かりませんが、このペンバランスはちょっと残念な感じがしました。
他の部分が完成度が高いので、トータルで見るとそこまで残念というわけでもないんですがあと一歩こだわって欲しかったかなと思います。
三菱鉛筆 ピュアモルト2&1多機能ボールペンをおすすめする理由
木軸の落ち着いたカラーで経年変化を楽しめる
振り子式でシンプルなデザイン
「D型」の替え芯が使えるのでいろんな替え芯を使うことができる
といったところかと思います。
振り子式の多機能ボールペンはノック部分がシンプルでかっこいいですよね。
ペンバランスについては少し残念だったという感じですが、その他は特に不満などはないです。
自然素材という魅力のあるピュアモルトはこれからどんな変化を見せてくれるのかとても楽しみです。
最後に
今回は三菱鉛筆のピュアモルト2&1オークウッドプレミアムエディションを紹介しました。
木軸のボールペンはあまり持ってないのですが、これから木軸にハマりそうです。
また良さそうな木軸があれば買ってみたいです。
最後まで読んでくれてありがとうございました。
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