G2は「パーカータイプ」「国際規格」などとも呼ばれ、非常に汎用性の高いリフィル(替え芯)の規格です。
いろんなメーカーからG2規格のボールペンが販売されています。
インクも油性だけでなく、低粘度油性インク、ゲルインクと多彩です。
今回はいろんなG2規格のリフィルをインク別に書き比べてみます。
この記事をおすすめする人
どんなメーカーがG2タイプリフィルを製造しているのか知りたい
各メーカーそれぞれのリフィルの書き味が知りたい
おすすめのG2リフィルが知りたい
G2タイプリフィルについて
「G2」というのはJISで定められた形式記号
文頭でも触れましたが、G2タイプのリフィルはいろんなメーカーから販売されています。
「G2」というのはJISで定められた形式記号です。
パーカーがこの規格のリフィルを作り始めたので、「パーカータイプ」などと呼ばれるようになりました。
「G2」リフィルは筆記距離が長い
「G2」タイプは、インクが入るタンク部分が大きく、筆記距離が長いので長持ちするのが特徴です。
例えばパーカーのG2リフィル、クインクフローは低粘度油性インクで、筆記距離が3500mとかなり長いです。
ボールサイズによっても筆記距離は変わり、ボールサイズが大きいほどインクの消費量が多いです。
またボールサイズやインク量などの条件が同じだとして、インクの違いだけで比べると油性インクが一番筆記距離が長く、次いで低粘度油性インク、そしてゲルインクという感じかと思います。
G2タイプのリフィルについてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
よかったら参考にして下さい。
いろんな「G2」リフィルをインク別に書き比べ
「G2」リフィルには「油性」「低粘度油性」「ゲル」といろんなインクが使われています。
インクのちがいについてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
よかった参考にして下さい。
今回は僕が持っている「G2」リフィルをインク別に書き比べてみたいと思います。
油性インク
まずは油性インクからです。
今回書き比べるリフィルのメーカー(リフィル名)は「ロットリング」「ビスコンティ」「カヴェコ」「モンテグラッパ」「ファーバーカステル」「シュナイダー」「ペリカン」「スターマイネン」です。
ロットリング S0195390
まずは「ロットリング」のリフィルから試してみます。
ボールサイズは「1.0mm」です。
販売価格はだいたい400円前後でした。
ボールサイズが大きいのもありますが、けっこうヌルヌルとした書き心地です。
油性インクらしい重みを感じつつ、思ったより軽めかと思います。
発色はグレーっぽい感じで、時々擦れたのかなと思うような感じで、インクが薄くなる部分があります。
ビスコンティ VA3802STM
続いて「ビスコンティ」を試してみます。
ボールサイズは「M」です。
「ビスコンティ」はかなり高価で1本1200円くらいします(汗)
こちらもボールサイズが大きいので、ヌルヌルとした書き心地です。
紙に引っかかるようなことはなくなめらかです。
先の「ロットリング」に比べると、黒みが強く、発色はいいです。
カヴェコ REF-BP
続いて「カヴェコ」です。
ボールサイズは「1.0mm」です。
売価は880円くらいですね。
油性らしい重めの手ごたえで、けっこうヌルヌルしています。
グレーっぽい発色でちょっと薄いかなと思います。
ちょっとダマができやすいかなという感じです。
モンテグラッパ
続いて「モンテグラッパ」です。
ボールサイズは「M」。
売価は400~500円というところかと思います。
油性インクにしては思ったより重くなく、ヌルヌルと書きやすいですね。
発色も比較的よく、けっこう黒っぽい感じですね。
ファーバーカステル
続いて「ファーバーカステル」です。
ボールサイズは「M」。
売価は880円くらいですね。
ボールサイズが大きいのもありますが、比較的軽やかでヌルヌルした書き心地ですね。
発色はややグレーですが、思ったより発色はいいです。
アウロラ AR-132-BM
「アウロラ」のリフィルは僕が黒を持っていないので、今回は青です。
ボールサイズは「M」です。
売価は1200円くらいと高価です。
かなりヌルヌルとした書き心地で、とても書きやすいですね。
発色もかなりいいですね。
くっきりとしたやや濃いめの青です。
ダマもできにくい印象です。
シュナイダー
シュナイダーのリフィルは種類が豊富です。
今回は「Slider 755 XB」「Slider 775 M」「Express 739 M」「Eco 725 M」の4種類を試してみます。
Slider 755 XB
ボールサイズは「XB」という超極太です。
売価は605円です。
かなり太い線が書けますね。
書き味はかなりヌルヌルとしていて、気持ちがいいです。
発色はややグレーで油性インクらしい感じです。
インクがかすれることはないですが、けっこう濃淡が出ます。
Slider 775 M
こちらはボールサイズが「M」です。
値段は「XB」と同じく605円です。
インクは「XB」と同じだと思いますが、線が細い分すこし濃く感じますね。
書き味はヌルヌルして書きやすいですね。
Express 739 M
「Slider」は金属製のリフィルですが、「Express」は樹脂製のリフィルです。
ボールサイズは「M」。
値段は253円です。
「Slider」より若干グレーっぽい感じがします。
やや重めの書き味ですがかすれることは無いですね。
また油性らしい濃淡がでます。
Eco 725 M
「Eco」は95%リサイクルプラスチックを使用し環境に配慮されたリフィルです。
ボールサイズは「M」。
値段は286円です。
やや重めな感じがしますね。
かすれたりすることはないですが、かなりグレーっぽい感じで色が薄いかなと思います。
ペリカン 337 M
ペリカンの「G2」リフィルです。
ボールサイズは「M」。
売価は850~1000円くらいですね。
割と重めで油性らしいヌルヌルした書き心地ですね。
発色もグレーっぽくやや薄めの印象です。
スターマイネン EuroSilber M
あまり聞きなれないメーカーかと思いますが、以前紹介した「e+m」の「Allwood」に初期装填されていたリフィルです。
「EuroSilver」というリフィルを作っているのはスイスに本社を置くStarMinen(スターマイネン)社というところで、「G2」リフィルの他、「D」型や「クロスタイプ」のリフィルも作っています。
書き味は思ったよりなめらかでヌルヌルと書きやすい印象ですね。
発色はグレーっぽく薄めですね。
油性インクのまとめ
書き心地と発色で評価してみました。
書き心地は星が多いほどなめらか、発色は星が多いほど黒いという感じです。
値段は2024年12月調べでおおよその販売価格ですので、参考程度に考えてもらえればと思います。
メーカー | 書き心地 | 発色 | 値段 |
ロットリング S0195390 | ☆☆ | ☆ | 400円 |
ビスコンティ VA3802STM | ☆☆ | ☆☆☆ | 1200円 |
カヴェコ REF-BP | ☆ | ☆ | 880円 |
モンテグラッパ | ☆☆ | ☆☆ | 400~500円 |
ファーバーカステル | ☆☆ | ☆☆ | 880円 |
アウロラ AR-132-BM | ☆☆☆ | ☆☆☆ | 1200円 |
シュナイダー Slider 755 XB | ☆☆ | ☆☆ | 605円 |
シュナイダー Slider 775 M | ☆☆ | ☆☆ | 605円 |
シュナイダー Express 739 M | ☆☆ | ☆☆ | 253円 |
シュナイダー Eco 725 M | ☆☆ | ☆ | 286円 |
ペリカン 337 M | ☆☆ | ☆ | 850~1000円 |
スターマイネン EuroSilber | ☆☆ | ☆ | 不明 |
かなり個人的見解で☆をつけてます(汗)
一番書きやすく発色もよかったと思ったのは「アウロラ」ですね。
続いて「ビスコンティ」が良かった印象です。
どちらも1200円ほどする高級リフィルですけどね(汗)
「シュナイダー」の「Express」は安価で購入でき、比較的発色もいいのでコスパはいいと思います。
低粘度油性インク
続いて低粘度油性インクを書き比べてみます。
書き比べるのは「三菱鉛筆」「OHTO(オート)」「パーカー」「シュミット」「S.T.デュポン」です。
三菱鉛筆 SXR-600-05 0.5
認知度ナンバーワンの三菱鉛筆ジェットストリームインク搭載リフィルです。
税込定価は660円です。
今回はボールサイズ0.5mmを使いました。
ほとんど筆圧をかけなくても筆記できるほどサラサラの書き心地です。
発色は油性インクに比べると黒いですが、若干グレーっぽいですね。
OHTO PS-107NP 0.7
OHTOのリフィルは樹脂製でニードルポイントが特徴です。
1本110円という安さも魅力です。
ジェットストリームほどではないですが、なめらかな書き心地です。
時々かすれてしまうことがありますね。
発色はややグレーが強い印象です。
ニードルポイントなので、筆記視野が広いです。
パーカー クインクフロー M
「G2」規格のリフィルを最初に作ったのがパーカーです。
「G2」規格のリフィルは「パーカータイプ」とも呼ばれていますね。
ボールサイズは「M」。
筆記距離が長いのが特徴です。
値段は税込定価990円です。
ボールサイズが「M」というのもありますが、かなりヌルヌルと書きやすいです。
若干ダマができやすいかなという印象です。
発色はまずまずで、濃淡が出やすいですね。
シュミット 9000 M
シュミットは「G2」タイプリフィルの種類が豊富で、油性インク、低粘度油性インク、ゲルインクといろいろ揃っています。
今回は低粘度油性インクの「9000」というリフィルを使います。
値段は税込定価770円です。
ボールサイズが「M」というのもあると思いますが、かなりヌルヌルとした気持ちのいい書き心地ですね。
また、ダマができにくい印象です。
発色もかなり良く、黒が強いですね。
S.T.デュポン M
S.T.デュポンの低粘度油性インクリフィルで、ボールサイズは「M」です。
値段は税込定価1430円!
なかなかの高級リフィルですね。
ヌルヌルでなめらかな書き心地ですね。
発色がよく、けっこう黒が強いですね。
低粘度油性インクのまとめ
油性インクと同じように一覧にまとめてみました。
星についてですが、低粘度油性インクの中での評価になります。
例えば油性インクの☆2と低粘度油性インクの☆2は同じ書き心地という意味ではないので、誤解のないようにお願いします(汗)
メーカー | 書き心地 | 発色 | 値段 |
三菱鉛筆 SXR-600-05 | ☆☆☆ | ☆☆ | 660円 |
OHTO PS-107NP | ☆☆ | ☆☆ | 110円 |
パーカー クインクフロー M | ☆☆ | ☆☆ | 990円 |
シュミット 9000 M | ☆☆☆ | ☆☆☆ | 770円 |
S.T.デュポン M | ☆☆☆ | ☆☆☆ | 1430円 |
海外メーカーのリフィルはボールサイズが大きいというのもありますが、なかり書きやすかったですね。
「シュミット」と「S.T.デュポン」は甲乙つけがたいほど書きやすく発色もよかったです。
でもやっぱりボールサイズが小さいのが選べ、書きやすいのは「三菱鉛筆」ですね。
「OHTO」のリフィルは書きやすさや発色は他のリフィルに比べると見劣りしますが、とにかくコスパがいいのが魅力です。
ゲルインク
最後にゲルインクリフィルです。
今回試すのは「OHTO」「パーカー」「カランダッシュ」「カヴェコ」「モンテベルデ」「シュナイダー」です。
OHTO PG-M05NP
OHTOの「GS02」に採用されている金属製のゲルインクリフィルです。
値段は税込定価550円です。
かなり気持ちのいいサラサラの書き心地です。
インクフローはかなりいいですね。
発色もくっきりとした黒でいい感じです。
OHTO PG-105NP
続いてもOHTOのリフィルです。
こちらは樹脂製リフィルで、税込定価110円とかなりコスパがいいです。
ただ、金属リフィルに比べると筆記距離が短くなります。
メーカーのデータによると、「PG-M05NP」が700m、「PG-105NP」が500mだそうです。
サラサラした書き心地は「PG-M05NP」にはわずかに劣る気もしますが、ほぼ変わりなく書きやすいです。
発色は黒々としたいい発色具合で、インクフローもかなりいいですね。
パーカー GEL 0.55
パーカーのゲルインクリフィルです。
ボールサイズは「0.55mm」と若干太いです。
値段は税込定価990円です。
書き心地はサラサラで軽やかですね。
発色も先に見た「OHTO」よりさらに黒く感じますね。
カランダッシュ 8468-009 F
続いてカランダッシュのゲルインクリフィルです。
ボールサイズは「F」。
値段は1650円!
こちらもサラサラとした気持ちのいい書き味ですね。
発色はOHTOの黒と似ていて、十分黒々していて発色はいいですが、わずかにグレーの要素がある感じがします。
カランダッシュ 3462-000 F
続いてもカランダッシュでこちらはインクカラーが青です。
ボールサイズは「F」、値段は黒と同じく税込定価1650円です。
サラサラの書き心地でストレスなく筆記できます。
濃い青色で、くっきりとした発色がきれいですね。
カヴェコ KAWECO-REF-G2
カヴェコの「G2」規格のローラーボール用リフィルです。
カヴェコのリフィルは「made in japan」なんですね。
値段は税込定価1100円です。
こちらも書き心地はサラサラで気持ちのいい書き心地ですね。
インクフローもとてもいいです。
発色はよく、くっきりとした黒ですね。
モンテベルデ 1919018 F
モンテベルデのゲルインクリフィルです。
モンテベルデのゲルインクリフィルはカラーが豊富なのが魅力です。
値段は税込で660円です。
サラサラで書き味はとてもいいです。
発色も黒々としていていいですね。
モンテベルデ 1919621
続いてもモンテベルデですが、こちらはインクカラーがブルーブラックです。
値段は黒と同じく660円です。
こちらも書き味はサラサラですね。
インクフローはとてもいいです。
発色は濃く、ブルーブラックの落ち着いた感じはかなり僕好みです。
モンテベルデ MV-1919627 F
続いてもモンテベルデのリフィルで、こちらはインクカラーがターコイズになります。
サラサラとした書き心地で気持ちよく書けますね。
こちらもインクフローはいいですね。
鮮やかなターコイズはとても発色がよく美しいです。
シュナイダー Gelion 0.5mm
最後にシュナイダーの「Gelion」です。
樹脂製のリフィルで、値段は363円です。
書き心地はサラサラで書きやすいです。
インクフローは他のメーカーに比べると若干渋めの感じがします。
また発色もわずかに薄いかなという印象でOHTOのゲルインクの色に似ている感じですね。
普段使いとしては全く問題ないかと思います。
ゲルインクのまとめ
ゲルインクも書き心地や発色、値段を一覧にまとめてみました。
こちらもゲルインクの中でそれぞれのメーカーを比べてみた結果の印象です。
メーカー | 書き心地 | 発色 | 値段 |
OHTO PG-M05NP | ☆☆☆ | ☆☆ | 550円 |
OHTO PG-105NP | ☆☆☆ | ☆☆ | 110円 |
パーカー GEL 0.55 | ☆☆☆ | ☆☆☆ | 990円 |
カランダッシュ 8468.009 F | ☆☆☆ | ☆☆☆ | 1650円 |
カランダッシュ 8462.160 F | ☆☆☆ | ☆☆☆ | 1650円 |
カヴェコ 0.7 | ☆☆☆ | ☆☆ | 1100円 |
モンテベルデ 1919018 | ☆☆☆ | ☆☆☆ | 660円 |
モンテベルデ 1919621 | ☆☆☆ | ☆☆☆ | 660円 |
モンテベルデ MV-1919627 | ☆☆☆ | ☆☆☆ | 660円 |
シュナイダー Gelion 0.5 | ☆☆ | ☆☆ | 363円 |
書き味はどれも順番が決めれないほどサラサラとした書き心地でした。
インクフローが良すぎるので、線がにじむほどではないですがボールサイズよりも太めになります。
発色もどれもよかったですね。
「OHTO」「カヴェコ」「シュナイダー」は他のメーカーと比較するとわずかに黒さが薄いかなという印象があったので星をふたつにしましたが、こまかく評価するなら星2.8とかそんな感じですね。
やはりコスパではOHTOの「PG-105NP」がダントツですね。
次いでシュナイダーも安く購入できるので魅力です。
最後に
今回はいろんなメーカーの「G2」規格リフィルを書き味と発色というところを比較してみました。
「あの有名メーカーのリフィルは?」と思われた方もおられるかと思いますが、現在手元にあるリフィルだけの比較になりますので、なにとぞご了承ください。
また今回比較に使用したメーカー以外の「G2」リフィルが手に入ったらレビューしていきたいと思います。
この記事がみなさんのリフィル選びの一助になれば幸いです。
最後まで読んでくれてありがとうございました。
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