「カクノ(Kakuno)」はパイロットから2013年10月に発売された万年筆で、安価で手に入る万年筆のエントリーモデルとして人気です。
発売されてから2025年時点で累計販売本数が500万本!
日本だけでなく欧米やアジアなどの海外でも大ヒットしている万年筆です。
「カクノ」はこのブログを始めた初期に一度レビューしていますが、それからいろんなバリエーションのカクノが登場しています。
今回はいろんな「カクノ」を紹介します。
この記事をおすすめする人
初心者におすすめの万年筆を探している
見た目がかわいい筆記具が好き
カートリッジだけでなくコンバーターも使える万年筆が欲しい
「カクノ」にはどんなバリエーションがあるのか知りたい
「カクノ」の歴史
「カクノ」が登場したのは2013年10月

冒頭でもふれましたがカクノが登場したのは2013年10月。
開発当初のコンセプトは「子供向けの万年筆」。

ペン先の「笑顔マーク」、子どもになじみ深い鉛筆のような六角形、持ちやすい三角形グリップ、子どもでも外しやすいキャップ形状、転がり防止の突起、キャップの誤飲窒息防止の穴などいずれも「子供向け」としてのコンセプトを維持しながら、よりシンプルなデザインへと昇華され誕生しました。





「カクノ」が登場する以前は「高価」「高級」というイメージが強い万年筆だったのを、誰でも手を伸ばせる定価1000円(税別)という低価格を実現した企業努力には脱帽です。
また登場してから2025年現在で実に12年も経っていますが、いろんな物価高騰のなか、通常モデルは定価1000円(税別)を維持しています。
「子供向け」として開発された「カクノ」ですが、1本が安価で手に入るため大人が複数本所持していろんなカラーインクを入れて使うといった楽しみ方もできる、まさに大人買いのための万年筆としても選ばれるようになり、結果登場から12年で累計500万本も売り上げることになったんですね。
僕もそのひとりで、ちゃっかりパイロットの販売戦略にのせられて何本も買ってしまってます(笑)
ノンカラーが登場したのが2015年

半年で30万本という大ヒットした「カクノ」登場から2年後にノンカラーが登場しました。
2012年頃から神戸の「Kobe INK物語」シリーズが火付け役となり、インク沼という言葉が誕生。
ノンカラーはインクの色や動きを見て楽しめるため、インク沼界隈にとって重宝する一本となりました。
ノンカラーを複数所持していろんなインクを入れて楽しめるので、登場して10年が経ちますが「カクノ」の中で現在でも一番売れているモデルになります。
2017年にはソフトカラーシリーズが登場
2017年にはパステル調の淡い色合いが特徴のソフトカラーシリーズが登場。
バイオレット、ソフトピンク、ソフトブルーといった落ち着いた淡い色合いで親しみやすいモデルです。
僕はこのシリーズは所持しておらず写真がないので申し訳ないですが(汗)
2019年にはコンバーター付きの限定モデルが登場

僕が持っているのは「ブルーブラック」というカラーです。
コンバーターと洗浄スポイトがセットになって定価1500円(税別)で販売されていました。
軸は透明で、キャップが透明カラーなのがおしゃれですね。
軸が透明なのでインク沼初心者に好評だったようです。
2019年9月にEF(極細)ペン先が登場

これまでペン先の太さはF(細字)かM(中字)の2択でしたが、より細く書きたいというニーズが多く、EF(極細)ペン先が登場しました。
EF(極細)ペン先が登場したことによって、「カクノ」の世界を広げる転機となり、また他メーカーモデルの競合も意識されたようです。
ペン先の笑顔マークは太さによって違いますが、特にEF(極細)の舌をペロッと出している顔は愛嬌があっていいですよね。
2022年3月に「カクノファミリー」シリーズが登場

先に登場したノンカラー「カクノ」は万年筆の構造やインクの色や残量が見えるので人気です。
2022年に登場した「カクノファミリー」は全部で5種類あり、その全てがスケルトンカラーになっています。
「パパ」や「ママ」などペン先の顔が違うのはもちろん、それぞれのキャラクターに合わせたカラーでデザインされています。
僕は軸のカラーに合わせたインクを入れて楽しんでます。
ファミリーそれぞれの特徴と僕が使っているインクを簡単に紹介していきます。
「カクノパパブルー」


軸のカラーが透明の青色の「カクノパパブルー」。
ペン先のデザインはひげとネクタイが特徴で、パパって感じがしますね。

パパに入れているインクは色彩雫の「深海」です。
深みのある青がちょっとパパっぽくないですか?
「カクノママレッド」


その名の通り、赤い透明軸が特徴ですね。
ペン先は長いまつげで女性らしさを強調し、ネックレスをつけているのが特徴です。

ママには色彩雫の「紅葉」を入れています。
僕は赤で一番好きなインクがこの「紅葉」で、いろんな万年筆にも入れて楽しんでます。
「カクノボーイグリーン」


淡い緑色がボーイの特徴です。
ボーイは通常ラインの顔でもおなじみですね。
にっこりと笑った顔が印象的です。

ボーイには色彩雫の「翠玉」を入れています。
色彩雫の緑系は他に「松露」、「深緑」、「竹林」などありますが、「翠玉」が一番しっくりきたって感じですね。
「カクノガールピンク」


華やかなピンク色の透明軸が特徴です
長いまつげにリボンがかわいらしいですね。

ガールには「秋桜」を入れてます。
「花筏」と少し悩みましたが、「秋桜」は華やかで可愛らしい印象なのでガールっぽいかなと思って選びました。
「カクノベビーイエロー」


光の加減によっては少し緑っぽくも見える黄色の透明軸です。
おしゃぶりを加えた顔がベビーって感じですよね。

ベビーには「蛍火」を入れています。
2024年12月にまどろみカラーシリーズが登場

「まどろむ空」をイメージしたという「まどろみピンク」「まどろみアイボリー」「まどろみブラウン」「まどろみブルー」「まどろみライトブルー」という5種類のカラーが登場しました。
まどろみカラーシリーズは「カクノ」の新シリーズとして登場し、「カクノ」のちょっと高級版という感じのシリーズです。

軸のカラーだけでなく、これまでペン先が銀色(クロムメッキ)でしたが、このシリーズは金色(金メッキ)処理がされているのが特徴ですね。
笑顔マークはそのままに、ペン先が金色になることで高級感が演出されています。
高級版というだけあって価格も定価1500円(税別)とちょっと高くなっています。

僕が持っているのは「まどろみブルー」。
日没後の静かな青空、夜に向かう穏やかな時間といった印象の色合いですね。

これまでの首軸部分は透明でペン芯が見えていましたが、まどろみカラーは不透明になっているのもこれまでのモデルと違うところです。
他のカラーもちょっと大人っぽい時間の移ろいとゆらぎを表現したカラーで、ノンカラーに次いで人気モデルだそうですよ。
いろんなキャラクターとのコラボ
これまで「カクノ」はいろんなキャラクターとコラボしています。
2016年に「くまモン」とのコラボが登場。
その後も「すみっこぐらし」「ミッフィー」「スヌーピー」、またショウワノートとの共同開発で「ポケモン」や「ドラえもん」とのコラボモデルも登場しています。
さらに日本では公式販売されていない海外限定モデルでは、キャップが黒で軸が白、さらにペン先がパンダ顔のモデルもあります。
いずれも限定生産で再販されていないので、モデルによっては価格が高騰している場合もあります。
僕はコラボモデルはどれも持っていないですが、気になるコラボモデルが出たら手に入れてみたいですね。
最後に

今回はパイロットの「カクノ」シリーズを年代別に紹介しました。
「カクノ」は本当に種類が豊富で、しかも通常モデルは手に入れやすい価格のままなので初心者に限らずおすすめできる万年筆ですね。
気になるモデルはありましたか?
この記事が皆さんの万年筆選びの一助になれば幸いです。
最後まで読んでくれてありがとうございました。
こちらはこのブログを始めたころに書いた「カクノ」のレビュー記事です。
内容は少し手直しして写真を追加していますが、投稿した当時の写真もそのまま使用しています。
執筆当時の写真は画質がちょっと残念な感じですが(笑)
5年も前の記事ですがよかったら参考にしてください。




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