今回はパーカーのゲルインクボールペン「ジョッター オリジナル サステナブル」を紹介します。
パーカーのジョッターといえば1954年に初めて生産されたパーカー初のボールペンであり、世界中で愛され続ける名作です。
パーカーの「ジョッター オリジナル サステナブル」は、ジョッターのデザイン性はそのままに環境への配慮と高い実用性を兼ね備えたボールペンで、また税込定価1430円とお手頃な価格で手に入れられるのも魅力です。
それでは詳しく紹介します。
PARKER(パーカー)ジョッター オリジナル サステナブルをおすすめする人
環境に配慮された筆記具を探している
パーカーのジョッターが好き
ゲルインクのボールペンが使いたい
PARKER(パーカー)ジョッター オリジナル サステナブルの特徴
リサイクル素材を使い環境に配慮


「サステナブル」とは、持続可能なという意味で、未来の世代のニーズを損なわずに現在のニーズを満たすことを指しますね。
環境、社会、経済といった分野でよく使われる言葉で、自然資源を乱獲せずに使い、エネルギーを効率的に利用し、公平で平和な社会を築くことなどが含まれます。
具体的には再生可能エネルギーの利用やリサイクル、地球環境に配慮した消費習慣などがサステナブルな行動のひとつです。
「ジョッター オリジナル サステナブル」はリフィルを除き、ボディ部分は55%がリサイクル素材で出来ています。
またパッケージもプラスチックを使わず100%紙素材で出来ています。
プラスチックフリーにすることで、パッケージも環境に配慮しているんですね。
後軸、ノック、クリップ部分が再生ステンレス

ステンレス部分には87%もの再⽣ステンレススチールが使われています。
一般に再生ステンレススチールは家庭用品や工業用機械部品といった使用済みのステンレススチールが利用されます。
収集された使用済みステンレススチールはまず汚れや不純物を除去します。
次に高温炉でスクラップを溶かして液体状にし、必要に応じてクロム、ニッケルなどを追加、調整されます。
その後鋳造と再加工がおこなわれ、品質検査を受けて、規格に適合していることが確認するといった手順になります。
改めて後軸をアップで見てみます。


一般のステンレス製品となんら違和感はないですね。
最終的に品質検査が行われているので当然かと思いますが、見た目や強度なども特に問題なさそうです。
「PARKER」の刻印が入っているのがかっこいいですね。
グリップ部の樹脂は再生プラスチック

グリップ部分には29%の再⽣プラスチックが利用されています。
再生プラスチックは再生ステンレススチールと同じように収集と選別、洗浄、粉砕、再加工といった手順が必要です。
再生プラスチックといっても、プラスチックにはPET、HDPE、PPといったいろんな種類があり、正確に分別が必要になります。
またプラスチック製品は食品や化学物質が付着している場合が多く、洗浄が必要となります。
これらの分別や洗浄にはかなりのコストが必要になり、そのため新品のプラスチックの方が安くなる場合が多いようです。
またリサイクルを繰り返すことで強度や耐久性が低下する場合があり、再生プラスチックの用途が制限されてしまいます。
再生プラスチックにはまだまだ多くの課題があります。
まずは私たち消費者が再生プラスチックに対する正しい認識をもって、サステナブルなライフスタイルを確立していく必要があると思います。
筆記具のレビューとは大きく話がそれてしまいましたが、「ジョッター サステナブル」を通して少しでも環境問題への意識が広まればなと思います。
カラーは全部で6種類

今回紹介するのは「ブルーCT」というカラーです。
その他「オレンジCT」「ホワイトCT」「マジェンタCT」「イエローCT」「グリーンCT」と全部で6種類。
樹脂部分の色はムラがなく均一でくっきりした色が特徴ですね。
再生プラスチックは原料のばらつき、使用する原料の状態によっては色付け工程が難しい、環境に配慮した着色剤の選択といった制限があり、いろんなカラーを作り出すのが複雑になります。
どれも原色のようなくっきりとしたカラーになるのはその工程上仕方がない部分があるのかなと思います。
くっきりしたカラーが苦手だなと感じる人もいるかもしれませんが、それでも6種類ものカラー展開をしているのはさすがだなって感じがしますね。
できれば「ブラック」も日本で販売してくれたらなと思います。
また、カラーの次に表示されている「CT」というのは「クローム(クロム)トリム」と読みます。
「装飾の金属部分はクロムメッキしているよ」という意味です。

「CT」ともうひとつよく見るのが「GT」かと思いますが、こちらは「ゴールドトリム」と読み、「装飾の金属部分は金メッキしているよ」という意味です。
写真はパーカーの「IM」というモデルの万年筆です。
写真左が装飾部分が銀色の「CT(クロームトリム)」、右が装飾が金色になった「GT(ゴールドトリム)」です。
こちらの記事は万年筆での解説ですが、ボールペンでも「CT」「GT」は同じ意味で使われています。
詳しく紹介していますので、よかったら参考にしてください。
ジョッターならではのフォルム

同じジョッターシリーズを並べてみました。
ジョッターならではスマートでなめらかな流線形のフォルムが美しいですね。
無駄のないシンプルなデザインながら、フォルムだけで「パーカーのジョッター」と分かる独特なデザイン。
今ではいろんなメーカーがジョッターのデザインを踏襲してボールペンを作成するようになり、よく似たボールペンをたくさん見るようになりましたね。
それだけジョッターの認知度、人気が高いということなんだと思います。
それらの原点ともいえるパーカーのジョッターが持つ洗練されたフォルムは70年たった今でも新鮮に感じますね。
パーカーを象徴する矢羽クリップ


パーカーといえばこの矢羽クリップですよね。
矢羽クリップが登場したのは1933年。
創業者ジョージ・サッフォード・パーカーの息子であるケネス・パーカーの航空機や飛行機への情熱に刺激され生まれたものだそうです。
矢羽クリップには、「未知への挑戦や新たな可能性を探し求め、志を抱く人々の道標でありたい」というメッセージがあるのだそうで、未来を切り拓く先駆者たちへの敬意や賛辞としても捉えられているんだそうです。
デザインとして完成されており、またクリップとしてもしっかりと機能しており、ポケットなどにサッと挟め、取り出しもしやすいです。
胸ポケットに矢羽クリップが見えると仕事が出来そうな人って感じがしてかっこいいですよね。
コンパクトで軽量


ノックしていない状態での長さが127.92mmと一般的なボールペンに比べるとコンパクトですね。
また最大径9.78mmとかなり細身です。

重さを測ったところ11.43gでした。
パーツに金属が使われていますが、総樹脂製のボールペンと大きな差はなく軽量ですね。
手が大きい人にはちょっと短いかなと思うかもしれないですが、使いづらいということはないと思います。
ゲルインクが採用されている

「ジョッター サステナブル」に使われているのはゲルインクです。
ヌルヌルとした書き味で、発色がいいのが特徴です。

ボールサイズは0.55mmで、インクカラーは黒です。
0.55mmの他、ボールサイズ0.7mmがあります。
1本ずつ購入すると税込定価990円とけっこうな値段ですが、2本セットだと税込定価1320円とお得に購入できます。
また金属ではなく樹脂製のエコノミーだと、ボールサイズは0.7mmのみですが、2本で税込定価715円とかなりお得になっています。
「ジョッター サステナブル」は税込定価1430円。
初期から金属リフィルが入っているので、ちょっと得した気分になりますね(笑)
リフィルはG2規格

リフィルの規格はJISで定められており、ジョッターのリフィルは「G2」と呼ばれる規格になります。
「G2」という規格は、パーカーのリフィルが基準となっており、「パーカータイプ」や「パーカー互換」とも呼ばれ、高い互換性があります。
パーカーのボールペンはもちろん、いろんなメーカーのボールペンに流用できますよ。
また、「ジョッター サステナブル」にいろんなメーカーの「G2」リフィルを入れることもできますよ。
「G2」規格のリフィルについてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
よかったら参考にしてください。
また「G2」リフィルはゲルインクだけでなく、ジェットストリームなどの低粘度油性インクや油性インクにも同じ規格のリフィルがあります。
ゲルインクから油性インクに入れ替えるだけで書き味や発色などがガラッと変わりますよ。
こちらの記事でいろんな「G2」規格のリフィルを書き比べしています。
こんなにいろんなメーカーから「G2」規格のリフィルがあるので、きっと気に入るリフィルが見つかると思います。
よかったら参考にしてください。
PARKER(パーカー)ジョッター オリジナル サステナブルの使い心地
グリップ部が樹脂なので滑りにくくグリップしやすい

リサイクル素材と言われても、普段使っている樹脂製のボールペンと何ら遜色ないですね。
グリップしやすいですし、手触りも特に違和感はないです。
樹脂部分の発色がくっきりしているので、ちょっと好みが分かれるところかと思います。
約12gと軽量なので扱いやすいですし、メモ帳と共に持ち運ぶのに便利ですよ。
結構強めのノック感

最初ノック部分が沈み込むときはちょっと柔らかいかなという印象ですが、グッとノックしようとすると結構力強さを感じますね。
内部でしっかりロックがかかっている手ごたえがありますね。
ペン先を収納する際の跳ね返りのキック感は結構元気な感じです。
ノック音はペン先を出す時は「カチッ」という感じ、収納時は「パチン」と元気いっぱいな感じですね(笑)
ノック感もジョッターらしさはそのままな印象です。
ヌルヌルとした書き心地でインクフローはかなりいい

パーカーのジェルペンはかなりインクフローが良く、ヌルヌルとした気持ちのいい書き心地です。
フローが良すぎるのか、紙によっては裏抜けしてしまいますね。
くっきりとした黒で発色は良いです。
速乾性に優れているので手が汚れにくいのもいいですね。
サラサとの比較

線の太さをサラサと比較してみました。
上からサラサの0.5mm、パーカーの0.55mm、サラサの0.7mmとなっています。
表記のボールサイズ通り、上から徐々に太くなっているのが分かりますね。
PARKER(パーカー)ジョッター オリジナル サステナブルをおすすめする理由
いろんなジョッターの中で一番安価で手に入れやすい
リサイクル素材を活用し環境に配慮されている
パーカーの歴史を象徴する矢羽クリップがかっこいい
コンパクトで軽量なので持ち運びに便利
ヌルヌルと書きやすく発色のいいゲルインクが採用されている
というところかと思います。
欠点としては樹脂部分がくっきりしたカラフルなものばかりというところでしょうか。
好き嫌いがはっきりしそうですが、好みに合えばお買い得かなと思います。
最後に

今回はパーカーのゲルインクボールペン「ジョッター オリジナル サステナブル」を紹介しました。
この記事が皆さんのボールペン選びの一助になれば幸いです。
最後まで読んでくれてありがとうございました。
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