今回はWANCHER(ワンチャー)のサブブランド1×one×wan(ワンバイワンバイワン)から発売されている「PoChaCo(ポチャコ)」を紹介します。
同メーカーから「PuChiCo(プチコ)」という超ミニ万年筆があり、「PoChaCo(ポチャコ)」はその弟(妹?)分として登場した万年筆です。
「PuChiCo(プチコ)」のかわいいデザインはそのままに、ちょっと大きくぽっちゃりした感じで、「PoChaCo(ポチャコ)」というネーミングが面白いですね。
それでは詳しく紹介します。
WAHCHER[1×one×wan]「PoChaCo(ポチャコ)」をおすすめする人
お手頃価格の万年筆を探している
アイドロッパー式の万年筆が欲しい
見た目がかわいい万年筆を探している
WAHCHER[1×one×wan]「PoChaCo(ポチャコ)」の特徴
軸やキャップはアクリル製

軸やキャップに使われているのはアクリルです。
アクリルを削り出し、磨き上げられた軸やキャップは高級感があり、また耐久性も高そうです。
綺麗に研磨されており、手触りがいいですね。
収納時は108.29mmで筆記時は131.05mm


キャップを閉めた状態でのサイズは108.29mmとコンパクトです。
筆記時キャップを軸につけた状態で1341.05mmでした。

キャップを外した本体のサイズは98.10mm。
コンパクトに収納でき、筆記時には十分な長さがありますね。
最大径は19.96mmとかなりぽっちゃり

本体の最大径を測定すると19.96mmありました。


また、キャップ(クリップを含まず)では最大径が21.95mm、クリップを含むと26.95mm。
数値だけではちょっとピンとこないかと思いますが、比較にプラチナ万年筆のプレジールと並べてみました。


プレジールのキャップリング部分が一番太く約15mmあります。
並べてみるとよく分かるかと思いますが、かなりぽっちゃりとしていてその差が良く分かりますね。
もうひとつ、ぽっちゃりしたボールペンでuniのユニボールワンPと並べてみました。


ユニボールワンPも短尺でぽっちゃりしたかわいいボールペンですが、ポチャコと並べるとスリムに見えますね(笑)
キャップはネジ式

キャップはネジのように回してつけ外しする「ネジ式」というタイプです。
ネジ式はペン先の気密性が高く、ペン先が乾きにくくなっています。
パチンと閉めれる嵌合式というタイプも便利ですが、ネジ式はつけ外しの際にちょっとひと手間が必要になります。
でもこのひと手間が万年筆の醍醐味かなと思います。
万年筆のキャップについてこちらの記事で詳しく紹介しています。
よかったら参考にしてください。
カラーバリエーションは3種類

今回紹介するカラーは「ブラックチョコオレンジ」です。
黒いキャップに、軸はマーブルオレンジカラーと、某高級筆記具のカラーリングを彷彿とさせるカラーリングで、ちょっとかっこいいなと思って選びました。
「ブラックチョコオレンジ」の他、「クリスタルクリア」「ミルキーマーブル」の3種類となっています。
それぞれ価格が違い、「クリスタルクリア」が税込3850円、「ブラックチョコオレンジ」が税込4400円、「ミルキーマーブル」が税込6050円となっています。
「クリスタルクリア」のアイドロッパー式にすると、軸内のインクの色や流れ、残量などが見えて楽しいと思いますよ。
装飾は金メッキ処理でゴージャス


天冠部にはワンチャーのブランドロゴが入っています。
金色のプレートにレーザー刻印で描かれており、とてもきれいですね。
黒のキャップに金メッキ処理がされているクリップがすごく映えますね。
見た目がかなりゴージャスです。
ペン先はJOWO社製で大型ステンレススチール

ペン先は大型で迫力がありますね。
ペン先も金メッキ処理で美しいですね。
ペン先にも天冠同様、ワンチャーのロゴがレーザー刻印されています。
ロゴ部分は銀色というバイカラーなのでとても豪華な仕様ですね。
PuChiCo(プチコ)と並べてみるとその大きさがひと目で分かりますね。

ポチャコのペン先はJOWO社のペン先が使われています。
JOWO(ジョヴォ)社というのはドイツのペン先製造会社で多くの筆記具ブランドにOEM供給を行っている老舗メーカーです。
多くの筆記具メーカーではペン先のOEM供給を受けています。
ワンチャーもそのひとつですが、すべてのペン先がOEMという訳ではなく自社でもペン先を製造しています。
こちらの記事でJOWO社の他、SCHMIDT(シュミット)社、やBOCK(ボック)社といったペン先のOEM供給を行っているメーカーについて詳しく紹介しています。
よかったら参考にして下さい。
ペン先はF(細字)とM(中字)


ペン先の太さはF(細字)とM(中字)の2種類あります。
僕はヌルヌルした書き味が好きなのでM(中字)にしてみました。
書き味は後述しますね。
インクの吸入方式はアイドロッパー式とカートリッジ式から選べる

購入時にインクの吸入方式を2種類から選べるようになっています。
ひとつはアイドロッパー式という方式で、軸にスポイトでインクを入れて使うというもの。
もうひとつはカートリッジインクを首軸部分に差し込んで使うというものです。
注意したいのは、購入後にアイドロッパー式ではカートリッジインクは使えない、またカートリッジ式ではアイドロッパー式のように軸にインクを直接入れて使うことが出来ないという所です。
購入する際には、インクの吸入方式をどちらにするかしっかりと確認するようにして下さいね。
僕はインクをたっぷり入れられるアイドロッパー式にしました。
インクの入れ方や注意点などは後述しますね。
カートリッジ式はワンチャーの独自規格
カートリッジ式を選んだ場合、カートリッジの規格はワンチャー独自の規格だそうです。
僕はアイドロッパー式を選んだので、実際には確認できていないので明言はできませんが(汗)
独自規格であれば、欧州規格のカートリッジは使えないので注意してくださいね。
カートリッジには規格があり、大きく分けて欧州規格と独自規格に分けられます。
欧州規格はヨーロッパ統一規格とも呼ばれていて、高い互換性があるのが特徴です。
カートリッジインクの規格についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
よかったら参考にしてください。
カートリッジのインクカラーは4種類
PoChaCo(ポチャコ)専用のカートリッジはインクカラーが4種類あります。
ブラック、ブルー、パープル、レッドの4種類。
この4種類の中にパープルを選んだ辺りが独特で面白いですね。
カートリッジ式はインク補充が簡単で手軽に使えます。
インクカラーは4種類ですが、カートリッジが空になったところで、カートリッジを綺麗に洗浄して乾燥した後、注射器でインクを補充して使うという方法もあります
この方法であれば、どちらの吸入方式でもいろんなインクを使えるようになりますよ。
ちょっと手間はかかってしまいますが(汗)
WAHCHER[1×one×wan]「PoChaCo(ポチャコ)」の使い心地
ぽっちゃりした軸は意外と持ちやすい


見た感じ太すぎて持ちにくいかなという印象でしたが、実際にグリップしてみると意外と持ちやすいです。
軸が太いので、指にギュッと力を入れなくてもグリップできますし、むしろ指に力を入れないので、いい感じに力が抜けて使えます。
キャップを付けた状態で約135mmあるので、持った時の安定感もあります。
PuChiCo(プチコ)がかなり小さく、ぎりぎり持てるサイズ感だったので、大きくなって持ちやすくなったなという印象ですね。
インクの吸入方法

アイドロッパー式万年筆のインク吸入方法です。
購入時、アイドロッパー式にはスポイトがひとつ付属しています。
本体、スポイトがあるので、あとはボトルインクを準備するだけです。
今回は軸のオレンジ色に合わせパイロットの色彩雫「冬柿」にしてみました。
1.キャップを外し、次いで首軸を外す

キャップを外し、次に首軸を外します。

首軸のこの部分にパッキンがついているのを確認します。
パッキンがついていないとインクが漏れてしまうので必ず確認してくださいね。
2.インクをスポイトで吸入する

本体側の準備が終わったらボトルインクのキャップを外し、スポイトで吸入します。
スポイトには3mlまでメモリがついています。
一度にたくさんのインクを吸入せず、1ml程度を目安にしたほうがインクが垂れるなどのトラブルが起きにくいかなと思います。
3.胴軸にインクを入れる

胴軸内は結構大きな空洞になっていて、かなりのインクが入ります。
ですがあまりギリギリまで入れず、2ml程度で十分かなと思います。

写真はおおよそ2mlインクを入れた状態です。
まだまだ入りそうですね。
きちんと測定していませんが、4mlくらいは入れれそうです。
ただ入れ過ぎると首軸を着ける時にインクがあふれて漏れ出てしまうので気をつけてくださいね。
4.首軸を着ける

胴軸を傾けたり下に向けたりしないよう注意しながら首軸を着けます。
しっかり最後まで閉めてください。

写真のように首軸と胴軸との間に隙間がなければ大丈夫です。
軸はアクリル製なので、あまり力任せに閉め過ぎると割れてしまう場合もあるので注意してくださいね。
5.インク漏れがないか確認しキャップを閉める


ペン先を下に向けてインク漏れがないか確認します。
インク漏れがなければ準備オッケーです。
すぐに使わない場合はかならずキャップを閉めておきましょう。
インクフローがよくヌルヌルと滑らかな書き心地

ペン先がM(中字)というのもあるかと思いますが、かなりヌルヌルとした書き心地です。
インクフローがよく、ストレスなく書けますね。
またフローが安定しているので均一な線が書けますし、トメ、ハネ、ハライといった表現もしっかりできますね。

ペンポイントはなめらかで、紙との摩擦もほとんどなくサラサラです。
ステンレススチールペン先ですが、大型で程よい弾力が感じられてとても書きやすいですね。
アイドロッパー式でインクがたっぷりと入れられるので、一度の補充でかなり筆記でき、インク切れを気にせず使えるのもいいですね。
WAHCHER[1×one×wan]「PoChaCo(ポチャコ)」をおすすめする理由
アクリルの削り出しと研磨で手触りがよく高級感がある
クリップなどの装飾が金色で見た目がゴージャス
アイドロッパー式ではインクのタンク部分が大きいのでインクをたくさん入れる事ができる
ポチャッとした軸が持ちやすい
インクフローが良くヌルヌルと気持ちよく書ける
といったところかと思います。
価格もかなり本格的な作りになっていますが、今回紹介する「ブラックチョコオレンジ」は税込4400円とお手頃なのも魅力ですね。
インクの色や流れや残量が見える「クリスタルクリア」であれば税込3850円とよりお手頃に購入できるのでおすすめですよ。
最後に

今回はワンチャーのサブブランド、「1×one×wan(ワンバイワンバイワン」の「PoChaCo(ポチャコ)」を紹介しました。
この記事が皆さんの万年筆選びの一助になれば幸いです。
最後まで読んでくれてありがとうございました。
こちらは先に紹介した極小万年筆「「PuChiCo(プチコ)」のレビュー記事です。
よかったら参考にしてください。






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