ラメ入りのインクを使っていて、使うたびに混ぜなければいけないのがわずらわしいと思ったことはありませんか?
ラメ入りのインクは使っていない状態ではラメの粒子が瓶の底に沈んでいます。
使う時にはマドラーなどで混ぜて沈んでいるラメを浮かす必要があります。
でもラメはけっこう早く沈んでしまいます。
つけペンなどで使っていて、ふと見るともうラメが沈んでしまっていたりします。
僕は使うたびに混ぜなければならないのが面倒だなって思って、何かいい方法はないか探しました。
その時ふと、インスタグラムを見ていて瓶の中でラメが渦をまいている動画を見つけました。
最初はどうやってラメがこんな風になるのか不思議でしたが、投稿している動画を何本が見た時に「スターラー」という言葉を見つけました。
それをヒントにいろいろ検索していてこれは使えるかも?と思って購入したのが今回紹介するマグネチックスターラーという器材です。
マグネチックスターラーを簡単に説明すると、磁力を使って液体を混ぜる化学実験などで使われる器材です。
これを使ってラメ粒子を常に浮かせている状態にすれば混ぜる手間を省けるんじゃないかという期待で購入してみました。
では実際に使ってみたので詳しくレビューします。
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マグネチックスターラーってどんな器材なのか知りたい
ラメインクを混ぜるのがちょっとわずらわしいと感じる
常にラメが浮いている状態を維持させたい
マグネチックスターラーってどんな器材?
使ってみる前に、この「マグネチックスターラー」とはどんなものなのかというのを紹介したいと思います。
最初にも書きましたが、マグネチックスターラーは
磁力を利用して攪拌子(かくはんし)を回転させ、液体を攪拌(かくはん)する装置
です。
長時間一定の速度で自動的に液体を攪拌することができます。
よく実験室で液体の混合を行う際や化学反応実験で使用されています。
ONILABマグネチックスターラー
ONILABマグネチックスターラーの器材紹介
マグネチックスターラー本体
この四角い台がマグネチックスターラー本体です。
スターラー本体は主に2種類あります。
ひとつが内部に永久磁石とそれを回転させるモーターが入っているタイプ。
もうひとつはコイルに通電して電磁誘導により磁場を発生させるタイプ。
今回紹介するのは前者の磁石が入っていて、その磁石をモーターで回すタイプです。
比較的安価で手に入れることができます。
また後者の電磁誘導式はかなり高額になります。
天板はPET樹脂
天板はペットボトルでおなじみのPET樹脂です。
飲料水を入れることができる素材なので、液体をこぼす程度では変形したりはしません。
ただ、PETは酸に弱いのと、高温では変形してしまいます。
酸性の強い液体を攪拌する際はこぼさないように注意が必要です。
耐熱、耐酸性のある素材を使用した天板のスターラーもあります。
電源はACアダプター
ACアダプターを使います。
他の電源は使えないので、使用する場合はコンセントがある場所か、延長コードを使用する必要があります。
攪拌子
いろんな大きさがありますが、これが攪拌子です。
攪拌子は磁石でできていて、本体の永久磁石と引き合うようになっています。
全部で8種類入っていました。
僕はインク瓶に入れて使いたいので、瓶の大きさにあった攪拌子を選びます。
攪拌子取り出し棒
液体に沈んだ攪拌子を取り出す棒です。
先に磁石になっているので、先にくっつけて取り出します。
ONILABマグネチックスターラーの使用方法
本体の前につまみがひとつついていて、これを操作することで電源が入りモーターが回り始めます。
右に回すほど回転速度が上がるようになっています。
回転数は1分間に300~2000回転まで、無段階で調整できるようになっています。
今回使うのは回転させるだけのものですが、回転速度、回転方向、回転させる時間などを設定できるもの、さらに加温したり冷却したりもできるスターラーもあります。
今回、僕はインクが攪拌できればいいのでこのモデルにしました。
インクの前に水で動作を確認
瓶に水を入れてインク瓶に使用する予定の攪拌子を水に入れます。
スイッチを入れると…
水が回っている!
そういう機材なんですがこれだけでちょっと楽しくなってきますよ。
回転数を上げると、ビンの中央に渦がどんどん大きくなっているのが見えますね。
インクを攪拌するのにここまで回転するを上げる必要はないですが、かなり水がぐるぐると渦巻いているのが面白いです。
マグネチックスターラーでラメ入りインクを攪拌
それでは実際にラメ入りインクを攪拌してみたいと思います。
使用する攪拌子は一番小さいものを使いました。
使用するインクは、寺西化学工業のスパークルインクです。
まずはセッティング
この写真では分かりにくいですが、インク瓶の底に銀色のラメが沈んでいるのが見えますね。
瓶が縦に長く、攪拌子が動き出すと倒れてしまうかもしれません。
僕は念のため、写真のように試験管などを固定するスタンドを使用してインク瓶を固定します。
スタンドとスターラーを並べると、かなり科学実験っぽくなりますね(笑)
試験管スタンドについているアームがしっかりとインク瓶を固定できるので転倒する心配がなく安心です。
このスタンドはAmazon.co.jpで購入しました。
セッティングする際の注意点
先に水で試した時は、スターラーの中央部分で攪拌子が回転していましたね。
インク瓶でも同じように、攪拌子の回転軸がズレないようにスターラーの中央部分にインク瓶をセットします。
中央にセットしておかないと、攪拌子がきちんと回転してくれません。
今回のインク瓶は小さいのであまり瓶の中の攪拌子の位置まではこだわらなくても大丈夫ですが、瓶が大きい場合は、インクの容器中央に攪拌子がくるようにセットします。
ラメ入りインクを攪拌
攪拌子を瓶に入れ、ゆっくりと動かしていきます。
急に速度を上げず、ゆっくりと回転速度を上げていく
できるだけゆっくりした回転から始めます。
急に高回転にすると、攪拌子が上手く回らなくなります。
攪拌子が回っているようで、ゆっくりとラメが浮いてきています。
もうすこし回転数を上げてみます。
インクの中でラメが渦を巻いています。
これ以上回転を上げる必要はなさそうです。
うまく写真では伝わっていないかもしれませんが、いい感じでラメが攪拌されました。
この攪拌されている状態で、つけペンにインクをつけてみます。
寺西化学工業のギターガラスペン
スパークルインクは寺西化学のインクなので、ペンも寺西化学のガラスペンにしてみました。
インクをペン先に付ける時は、ペン先をインク瓶深くまで入れないようにしてください。
攪拌子に当たりペン先が欠けてしまう可能性があります。
気を付けてくださいね。
かなりしっかりとラメがキラキラと輝いていますね。
ペンにインクを付け足さずに書いていると、ラメが先に流れてしまいます。
ペン先のインクがなくなるまで書くより、時々ペン先にインクをつけて書く方がまんべんなくラメがついて綺麗に書けますね。
エルバンのカリグラフィーペン
次にカリグラフィーペンを使用してみます。
ペン先はこの先が平らになっているものにしました。
「shinowanblog」とゴシック体で書いてみました。
ガラスペン同様、書き始めが一番光っていますね。
これもまんべんなくラメがつくようにするには何度もペン先をインク瓶につけるようにします。
何度ペン先を瓶につけても、しっかりとペン先にラメが入っています。
ラメが沈むたびに攪拌する手間が省けてとても楽ちんです。
ラメ入りインクを使うのが楽しくなりますよ。
スターラーを使う際の注意点
攪拌中はずっと「カラカラ」と音がする
インク瓶のなかで攪拌子が回り続けている状態なので、使っている間は常に「カラカラ」と瓶と攪拌子が当たる音がします。
静かな環境で筆記がしたいという人にはあまりおすすめはできません。
ラメの素材が磁気に反応しないかどうか
今回は寺西化学工業のスパークルインクを使い、特に問題なく使えました。
しかし、ラメの素材が磁気に反応するものだと上手く攪拌できない可能性があります。
ラメの素材は一般的にはプラスチックや金属片から作られています。
金属でもアルミであれば磁石にくっつかないです。
また金や銀などの金属も基本的には磁石にはくっつかないはずです。
でも製造過程や使用される材料によっては磁気に反応するものもあるかもしれません。
すべてのラメ入りインクにこのスターラーが使用出来るかは僕も分かりませんので、使用する場合は事前に磁石で磁気に反応するか確かめるようにしたほうがいいと思います。
また違うメーカーのラメ入りインクをいろいろと試してレポートできればと思います。
最後に
今回はマグネチックスターラーを使って、ラメ入りインクを手軽に攪拌しながら使用する方法を紹介しました。
機材はそれほど高価なものではないので「ラメ入りインクの攪拌が面倒だな~」と思っている人にはおすすめです。
よかったら試してみてください。
最後まで読んでくれてありがとうございました。
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