【多機能ペン比較】PILOT(パイロット)の「スリム2+1」とOHTO(オート)の「Bloom(ブルーム)」【共通点多数】

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パイロットの「スリム2+1」レビュー記事で「オートのブルーム」とそっくりとのコメントを頂きました。

実際に比較しながら、共通点や違いを見ていきたいと思います。

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「スリム2+1」と「Bloom」の違いと共通点

サイズ比較

「スリム2+1」の全長と軸径

「ブルーム」の全長と軸径

肉眼ではその違いが分からないほどですね。

サイズに関しては数値上でも殆ど差がないですね。

違うのは重さで、2.66g「ブルーム」が重いです。

全長軸径重さ
スリム2+1136.48mm8.38mm17.00g
ブルーム136.63mm8.45mm19.66g

ボールペン2種にシャープペン機能

どちらも機能構成が、黒と赤のボールペンに0.5mmのシャープペンという組み合わせです。

ノック方式は振り子式

どちらもノック方式は振り子式が採用されています。

多機能ペンですが、振り子式だとノック回りがシンプルですっきりしていますね。

「スリム2+1」は15.39mm、「ブルーム」は15.03mmでした。

ノック部分のサイズもほぼ同じですね。

よく見るとノックの指で押す部分の形状がちょっと違いますね。

「スリム2+1」は丸く、「ブルーム」は円錐台(プリンやバケツのような形)になってますね。

ノックのカバーを外すと消しゴム

消しゴムのサイズは同じくらいですが、消しゴムの種類が違いますね。

また、本体側の消しゴムを固定する部分は「スリム2+1」は樹脂、「ブルーム」は金属製になっています。

ノックの手ごたえはそっくり

ノックする強さ、ノック音、中から聞こえてくる振り子のカラカラとした音など、同じ機構を使っているのかと思うほどよく似ています。

固定を解除するボタンの位置とデザインがそっくり

クリップの先にギザギザしたボタンがあります。

このボタンがノックして出したリフィルの固定を解除して引っ込めるボタンです。

大きさを測定してみましたが、その差わずか0.01mmと測定の誤差レベルですね。

デザイン、位置だけでなくサイズまでほぼ同じですね。

リフィルを繰り出す位置が違う

「スリム2+1」はボールペンの黒がクリップの左隣にありますが、「ブルーム」は右隣になっていますね。

ボールペンの赤は「スリム2+1」がクリップの真裏、「ブルーム」はクリップ左隣です。

シャープペンは「スリム2+1」がクリップ右隣、「ブルーム」はクリップの真裏にと、すべて違う箇所に設定されています。

リフィルは「D型」

ボールペンのリフィルはどちらも「D型」が採用されています。

リフィルのペン先はパイロットが砲弾型、オートはニードル型と違いますが、規格は同じです。

軸に使用されている素材が違う

使われている素材はちょっと違いますね。

「スリム2+1」はアルミ製で、「ブルーム」は真鍮製です。

アルミは軽量なのに対し、真鍮はずっしりとした重みがあります。

「ブルーム」の方が約2g重かったのはこの素材が違うからですね。

クリップの形状が違う

「スリム2+1」のクリップは正面から見ると緩やかな流線形ですが、「ブルーム」はストレートですね。

横から見ても「スリム2+1」は流線形、「ブルーム」はストレートでデザインは違います。

クリップの付け根部分をアップで見てみると、軸と接続している部分はそっくりです。

先軸グリップ部分の加工比較

写真左が「スリム2+1」、右が「ブルーム」です。

よく似てはいますが「スリム2+1」はアルミを型押しによる加工のように見えますが、「ブルーム」はローレット加工のようですね。

また溝の幅や数なども違いますね。

先軸(グリップ部)と後軸のサイズが違う

先軸のサイズが「スリム2+1」は48.55mm、「ブルーム」は46.52mm。

後軸のサイズは「スリム2+1」が77.68mm、「ブルーム」が80.43mmと結構差がありました。

また先軸と後軸をつなげるネジの形状も違いますね。

サイズ、ネジの形状などが違うので互換性はありませんね。

販売時期が違う

「スリム2+1」は2013年2月に発売され、すでに販売終了となっています。

中古市場での取引となっており、入手はやや困難な状況です。

「ブルーム」は2020年4月に発売され、現在でも製造、販売されています。

OEMかどうかについては…

こちらもコメントで「OEMなんですかね」といただいたので僕なりに考えてみました。

結論からするとOEMではなく各社での独自設計で開発された製品と思います。

ただ完全に独自で設計したかどうかについては疑問が残りますね。

デザインコンセプトの違い

まず見た目はそっくりですが、デザインコンセプトが違うように思います。

「スリム2+1」はアルミ製で軽量なことから携帯性を重視しています。

対して「ブルーム」はサイズから携帯性も視野にははいっていますが、真鍮という重い素材を採用していることから使用感を重視した設計となっています。

発売時期や販売期間の違い

筆記具は工業製品なので、同じ製品であれば同じ製造ラインで作られると思いますが、発売時期、販売期間にこれだけの違いがあるのは不自然かなと思います。

もしOHTOがパイロットのOEMとして「スリム2+1」を製造していたとしたら、その製造ラインをしばらく遊ばせてしまっていることになり、生産性が低下してしまいます。

企業としては避けたい事案と思うので、OEMとして製造していたということはなさそうです。

なぜこんなに似ているのか

どちらも製造元が明記されており、OEMを示すような痕跡はなさそうです。

ただデザイン、サイズ、さらにはノック感まで、似ている箇所が多いのは確かです。

この2本がそっくりなのは「真似た」のか「偶然の一致」なのか、これは開発者にしか分からないですね。

「スリム2+1」が手に入りづらくなった今、よく似た「ブルーム」の登場は大歓迎です(笑)

ボールペンのデザインやサイズが似てしまう理由にはいくつかの実用的・心理的な要因が絡み合っていそうです。

似てしまう要因について以下に簡単にまとめてみました。

ボールペンのデザインが似てしまう要因

人間工学(エルゴノミクス)に基づく設計

あくまで使用するのは人間で、長時間書いても疲れにくく、手にフィットする形や重さはある程度決まってますね。

多くのメーカーがそれに準拠してデザインしています。

製造とコストの制約

似た素材・構造・パーツを共有することで生産効率が上がり、コスト削減につながります。

これが結果的に似たような形を生む原因にもなります。

高額な筆記具が他のデザインと一線を画すのは、生産効率ではなく独自性を追求した結果ともいえそうですね。

流通と陳列の都合

コンビニや文房具店での陳列しやすさ、ペン立てで転がらない設計など、実店舗の都合も影響するそうです。

ユーザーの慣れと安心感

突飛すぎるデザインだと「使いにくそう」と敬遠されやすいです。

手に取ったときの安心感も大事なんですね。

「無意識の模倣」現象

成功したデザインを参考にすることで、似た方向性に落ち着く傾向もあります。

最後に

今回はパイロットの「スリム2+1」の記事でいただいたコメントから、OHTOの「ブルーム」と比較しながら検証してみました。

僕なりの考察ですので確証はありませんが、参考になれば幸いです。

最後まで読んでくれてありがとうございました。

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コメント

  1. おぢゅん より:

    どうもです。
    ちょっとした書き込みでしたが、記事のネタになったようで何よりです。

    個人的にはOHTOがOEM元だと思っています。
    基本構造や金型を使った部品がほぼ同じだからですね。
    削り出しや、金属加工は生産性やコストなんかの理由で変更することがあると思っています。
    また基本構造は一緒でも素材を変えることもあると思います。
    細かなデザインを変えることもあると思います。
    ブルームと新型のMS02なんかはパッと見別物ですが、基本構造は同じままのモデルチェンジですね。

    ブログ主として記事として挙げる以上、不確かな事を断定してしまうことは出来ないと思いますので、外野の自分が一意見としてあげておきますね。

    あとは読む人の判断にゆだねましょう(‘ω’)ノ

    • しのわん しのわん より:

      コメントありがとうございます。
      貴重なご意見いただき、とても勉強になります。
      ご配慮もいただき恐縮です。
      ブログとしては実に締まらない内容になってしまいましたが、いろんな考察ができて良い経験になりました。
      ありがとうございました。

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