今回はぺんてるのプラマンを紹介します。
プラマンは
- ペン先がプラスチック製で適度な硬度と柔軟性を兼ね備えている
- ペンの角度によって線の太さを変えることができる
- 1979年の発売以来変わっていないデザイン
- インクの色は全部で9種類ある
という特徴があります。
それでは詳しく紹介します。
ぺんてる プラマンをおすすめする人
気軽に万年筆っぽい書き味のペンを探している
いろんな色の水性インクを使いたい
線に強弱のつくペンが欲しい
ぺんてる プラマンの特徴
ペン先がプラスチック製
毛細管現象を利用したプラスチック製のペン芯
真ん中に芯があり、この芯が毛細管現象によってインクをペン先まで輸送してくれます。
毛細管現象を利用してインクが紙に移っていくので、万年筆やサインペンと同じように筆圧をかけなくてもサラサラと書けます。
また芯がフェルトでできているサインペンは、筆圧をかけるとどうしても先がつぶれてだんだんと線が太くなってしまいますよね。
ですがプラマンの芯はプラスチック製なのでフェルトの芯よりも硬く、筆圧をかけてもペン先はつぶれにくいです。
ペン先がしっかりしているので、同じ幅の線を書くことができますね。
ペンの角度や筆圧で線の太さを変えることができる
芯の先がとがっているので、ペンの角度を変えるだけで線の太さを変えることができます。
立てて使えば細く、寝かせて使えば太くなるという感じです。
そしてサイドに貼りだした三角形(矢じり型というそうです)が芯をサポートする役目になっていて、程よい弾力を持たせています。
この弾力のおかげでペン先の芯がぐらぐらすることはありません。
さらにこの形状のおかげで万年筆のようにペン先が適度にしなって力の入れ具合で線に強弱をつけることができるんです。
書き味については後述しますが、かなり多彩な文字が書けますよ。
軸は樹脂製
この茶色い軸やキャップがとてもシンプルで特徴的ですよね。
軸の色は正確には「海老茶色」というそうです。
樹脂製なので軽いですね。
測ってみると11.39gでした。
クリップはアルミ製でシンプルなデザイン
銀色のストレートクリップがとてもシンプルですね。
クリップには「Pentel PulaMan」「JM20」と刻印があります。
「JM20」はプラマンの型番です。
クリップは適度に弾力性があって硬くないのでメモ帳やポケットに挟みやすいです。
樹脂軸の茶色とクリップの銀色との組み合わせが現代のデザインにはない雰囲気があり、時代を感じますね。
それもそのはず、このデザインは1979年に発売されて以降、今まで全く変わっていないそうです。
約45年前にデザインされたプラマンは、現在に至るまでその姿を変えなかったことが評価され、2017年にロングライフデザイン賞を受賞しています。
ロングライフデザイン賞とは
ロングライフデザイン賞の選考基準は
10年以上にわたって販売・提供されている。
ユーザーからの高い支持を獲得し今後の継続が見込まれる。
となっています。
ロングライフデザイン賞の対象は商品にかぎらず、建築やコンテンツ、サービスなどもふくまれています。
これから生まれるデザインの手本となり、時代を超えてスタンダードであり続ける商品などが表彰されます。
単に「長く残っている」ことを讃えるのではなく、暮らしの中で人々に愛され、これからも変わらずに存在し続けてほしいデザインと、そのデザインを生み出した人々を顕彰することが目的となっています。
2021年はステッドラーの高級鉛筆、2020年はパイロットのフリクション、2008年は寺西化学工業のマジックインキ大型などが受賞されています。
ぺんてるは「プラマン」の他、2016年には「シャープペンシル グラフレット」、2015年に「ぺんてるくれよん」「修正液」がロングライフデザイン賞を受賞しています。
インクは水性染料インク
プラマンで使用されているインクは水性染料インクです。
水性染料インクといえば、万年筆でおなじみのインクですね。
発色が良く、色の種類が豊富なのが特徴ですね。
ただ、紙の質によってはにじみやすい、水に弱いといったデメリットもあります。
インクについて
筆記具に使われるインクはおおまかに水性インク、油性インク、ゲルインクに分けられます。
油性、水性、ゲルインクそれぞれに特徴があります。
こちらの記事で詳しく紹介しています。
よかったら参考にしてください。
万年筆に使われるインクはすべて水性インクです。
さらに万年筆に使われるインクは染料インク、顔料インク、古典インクに分けられます。
今回紹介するプラマンのインクは万年筆インクとしてよく使われている水性染料インクです。
染料インクの他、顔料インク、古典インクの特徴についてこちらの記事で詳しく紹介しています。
よかったら参考にしてください。
色の種類が豊富
プラマンで取り扱われている色は全部で9種類。
黒、赤、青、バーガンディ(紫)、ブルーブラック、オリーブグリーン、ダークグレイ、ターコイズブルー、セピアとなっています。
なかなか渋い色がラインナップされていますね。
何色にしようか迷ったら5色セットがありますよ。
セット内容は、バーガンディ、ブルーブラック、オリーブグリーン、ダークグレイ、ターコイズブルーです。
ひと目で色が分かるようにインジケーターがある
クリップ部分とペン先、軸の後ろ部分にインクの色が分かるようにインジケーターで表示されています。
キャップを閉じていても、キャップを外して使っている時でもわざわざ試し書きをしなくてもインクの色が分かりますね。
ぺんてる プラマンの使い心地
キャップの開閉時の手ごたえ
キャップはパチンと開け閉めできる嵌合式というタイプです。
割としっかり閉まります。
開けるときは写真のように片手でもキャップを外すことができます。
ペン先はしっかりと密閉出来ている感じはします。
ペン先が乾いてしまうと使えなくなっていまいますからね。
キャップは軸につけないほうが使いやすい
キャップは軸にしっかりとつけることができます。
キャップをつけた状態で約170mmとかなり長くなりますね。
キャップをつけてもペンバランスはそれほど悪くなるわけではないですが、あまり長すぎると扱いにくく感じるかと思います。
キャップを外した状態で約135mmです。
キャップがない状態で十分扱いやすい長さなので、僕はキャップを外したままで使っています。
筆圧をかけなくてもサラサラと書ける
万年筆やサインペンと同じ毛細管現象という現象を利用したペン構造なので、ボールペンのように筆圧をかけなくてもサラサラと筆記できます。
筆圧をかけなくてもサラサラと書けるので、長時間使用しても疲れにくいですね。
また水性インクなので、インクの濃淡を楽しむこともできます。
万年筆インクのような濃淡がしっかり出ていますね。
ペンの角度で線の太さを変えることができる
ペン先が尖っていて、ペンを縦にして書くと細い線が、寝かせて書くと太い線が書けます。
上はペンを立てて書いたもの、下はペンを少し寝かせて書いてみました。
縦の線が太く、横の線が細くなるのでカリグラフィーっぽく書けます。
線に強弱がつけられるので、ペン習字やカリグラフィーにも向いていると思います。
書いていて楽しいですよ。
程よい弾力で線に強弱をつけることができる
ペンの角度でも線の太さを変えることができますが、この弾力を利用して線の強弱をつけることもできます。
日本語特有のとめ、はね、はらいがしっかりと表現できます。
適度な硬さと弾力性が備わっているプラマンならではの書き味ですね。
サインペンのように手軽に使えて楽しいので使っていて飽きがこないです。
ただ逆に一定の太さで書くのが難しいのが難点かもしれないですね。
ぺんてる プラマンをおすすめする理由
ロングライフデザイン賞を受賞した長年愛され続けられているデザイン
水性染料インクで発色がいい
樹脂製のペン先が程よくしなり、書き味が面白い
というところかと思います。
これだけ楽しめて1本の税込定価220円という安さも魅力ですね。
ただ、使い切りタイプなので、インクがなくなったら新しいのを購入する必要があります。
ペン先が樹脂製なので、どうしても使い続けていると摩耗してくるので、インクがなくなったら買い替える感じがちょうどいいのかなと思います。
同じ樹脂製のペン先をもつトラディオ プラマン
プラマンの見た目がどうしても…という人にはこちらを試してみるのもいいかもしれません。
同じペン先をもち、すこし太く、しっかりした作りになった「トラディオ プラマン」です。
インクがなくなれば、カートリッジ(インクとペン先が一体になっている)を交換するようになっています。
値段は税込定価550円、カートリッジは税込定価220円。
オプティオはインクの種類が黒、赤、青の3種類と少ないのがちょっと残念ですね。
最後に
今回はぺんてるのプラマンを紹介しました。
唯一無二の書き味を楽しめる、面白いペンなのでぜひ一度使ってみてください。
この記事が皆さんのペン選びの一助になれば幸いです。
最後まで読んでくれてありがとうございました。
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