コクーン(cocoon)とは英語で繭(まゆ)という意味です。
パイロットのコクーンはその名の通り繭のような丸みを帯びたフォルムが特徴です。
コクーンという名で万年筆、ボールペン、シャープペンが展開されています。
コクーンのボールペンは回転繰り出し式のシングルボールペンで、クオリティが高く使いやすいです。
さらに税込み定価が1650円と手に入れやすい値段なのも魅力です。
それでは詳しく紹介します。
コクーン 回転式シングルボールペンをおすすめする人
パイロットのアクロインキの書き味が好き
丸みのあるシンプルなデザインの筆記具が好き
お手頃な回転式のボールペンを探している
パイロット コクーンの特徴
黄銅製でしっかりした重量感
軸は黄銅製です。
重さは約31gです。
筆記具としてはかなり重みを感じるかと思います。
でもこの重みがいいんですよね。
「真鍮」と「黄銅」の違いについて
よく金属製の筆記具の素材として「真鍮」というのを目にするかと思います。
パイロットの公式ホームページを確認するとコクーンの軸は「黄銅」に塗装と書いてあります。
一見違う素材のように見える「真鍮」と「黄銅」ですが実は同じものなんです。
ちょっと真鍮と黄銅の違いについて調べてみました。
真鍮というのは慣用名だそうで、JIS規格の名称が黄銅だそうです。
銅と亜鉛の合金を黄銅と呼ばれます。
黄銅は5円玉に使われている合金で、黄金に輝く色調が美しいのが特徴です。
さらに加工がしやすく、トランペットなどの管楽器に使われていたりもします。
筆記具でも、ボールペンや万年筆の金属軸でも真鍮(黄銅)はかなりメジャーな素材ですね。
真鍮(黄銅)をつかった筆記具は程よい重みがあるので僕は好んで買ってしまいます。
軸の真ん中に樹脂部分がある
この真ん中あたりのちょっと色が変わっている部分が樹脂でてきています。
両端が重い真鍮で、真ん中に軽い樹脂がくることでペンバランスを整えられています。
ブログの読者様より「中央に樹脂がくることで慣性モーメントが大きくなるので書きやすさを追求した使用ではなく、何らかのコスト削減策だろう」というご教示をいただきました。
両端が真鍮で重いため慣性モーメントは大きくなりますが、ペンバランスはいいです。
筆記時に程よい重みは感じられ、重たくて使えないということなく扱いやすいですよ。
回転する手ごたえが軽く静か
芯を繰り出すときの手ごたえはかなり軽いです。
回すとスッと芯が出てきて、最後にコツっと止まる感じです。
それから回転式ボールペンは、ノック式と違い音がしないのが特徴です。
ノック式だとどうしても「カチカチ」というノック音がしてしまいます。
でも回転式はこのノック音がしないです。
静かな場所、音を極力立てたくない場面などでは音がしない回転式がおすすめですね。
それから、この軽い操作感や静音性はペリカンのK605に似てるかなって感じです。
ペリカンのK605についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
よかったら参考にして下さい。
回転式のデメリットは片手で操作ができない
ノック式のボールペンは片手で操作ができるのがメリットですね。
使いたい時にサッと使えて便利ですよね。
でも回転式は芯を繰り出すために両手を使います。
片手では芯を繰り出すことができませんね。
急いで使いたいときなどにはちょっと手間ですよね。
でもこのひと手間が大人な時間を演出してくれます。
回転式のボールペンを使っているだけでちょっとかっこいいですよね。
また、このひと手間があるだけで、テンパってるときでも少し冷静になって考える時間ができたりします。
これまでノック式しか使ったことがない人は、一度回転式を試してみてはどうでしょうか?
軸の色は全部で7種類
色のバリエーションは今回紹介する「ブラック」の他、「ホワイト」「シルバー」「ボルドー」「ブルー」「チタン」「メタリックグレー」の全部で7種類です。
どれも落ち着いた色ですし、男性、女性問わず選びやすい色になっています。
僕は「黒×銀」の組み合わせが一番好きなので「ブラック」を選びました。
やっぱりかっこいいですね。
あと、僕はこのコクーンの万年筆を持っていて、軸の色は「ホワイト」です。
白い軸の筆記具を買うのはコクーンの万年筆が初めてだったんですが、結構綺麗で気に入ってます。
軸に「PILOT JAPAN」
軸の真ん中に「PILOT JAPAN」とだけロゴが入っています。
シンプルなロゴですが、このフォルムを見るだけでコクーンと分かるデザインが素晴らしいですね。
クリップにも「PILOT」「JAPAM」
クリップの根元にも片側に「PILOT」、もう片側に「JAPAM」の文字が見えます。
細かなところまでしっかりと作られています。
替え芯はパイロットの独自規格
これまでG2規格の替え芯が使えるボールペンをいくつか紹介してきましたが、今回紹介するコクーンの替え芯はパイロット独自規格です。
ですので、いろんなメーカーの替え芯が流用できるわけではないので注意してくださいね。
コクーンに使用できる替え芯はパイロットが開発したアクロインキという低粘度の油性インクです。
替え芯の型番は「BRFN-10」で、値段は税込み定価110円です。
替え芯は樹脂製になっています。
ペン先の太さが0.5mm(EF)と0.7mm(F)の2種類。
色は黒(B)、赤(R)、青(L)の3色があります。
例えばペン先の太さが0.7mmで黒だと型番が「BRFN-10F-B」となり、ペン先の太さが0.5mmの青であれば「 BRFN-10EF-L」となります。
Amazonのリンクは替え芯が6本セットになっていますので、購入される方はご注意ください。
また同じサイズで金属製の替え芯があります。
型番は「BRFN-30」で、値段は税込み定価330円と3倍します。
タイムラインやカスタム、アクロドライブなどコクーンより高価格帯のボールペンに使用される替え芯です。
別物のように見えますがサイズが同じなので使用できるんです。
あえて高価な替え芯を使う必要はないですが、逆に高価格帯のボールペンに安価な「BRFN-10」を使えますね。
いちおう金属製の替え芯がどんなものか見てもらうため、商品リンクを貼っておきます。
今回の替え芯は共通規格ではありませんが、替え芯の規格が同じであれば、違うメーカーの替え芯でも流用することができます。
特に使い勝手のいい「G2」という規格と「D型」という規格について、こちらの記事で詳しく紹介しています。
よかったら参考にしてください。
替え芯の交換方法
芯を繰り出すには軸を縦にしてペン先を下にした場合、向かって左に回します。
替え芯を交換する場合は、芯を繰り出す方向とは逆に向かって右に回していくとクリップがついている部分が外れます。
替え芯が出てくるので、空になった替え芯を取り出して新しい替え芯を入れます。
外す時と逆に回し、止まるまで回せば替え芯交換完了です。
つなぎ目のネジ部分へのこだわり
替え芯を交換するときに気付いたことですが、この真鍮部分、外側にネジ山がないんです。
よく見ると、内側にネジ山が見えます。
そして肉眼では見えにくいですが、ペン先側の内側にある金属部分にネジ山があるっぽいです。
わざわざネジ山が見えにくい部分に作っているんですよ。
そのおかげでぱっと見がすごくシンプルでネジ山のごつごつした感じがありません。
このこだわりには感心しました。
パイロット コクーンの書き味
使用した芯は0.7mmの黒
使用した替え芯は「BRFN-10F-B」。
ペン先の太さが0.7mmの黒です。
これまでuniのジェットストリームばっかり使っていたので、今回アクロインキ初体験なのでかなり楽しみにしていました。
沈み込む黒で発色がよく、書き心地はなめらか
かなり書きやすいですし、しっかり沈み込むような黒で発色がいいですね。
かすれる事はなく、サラサラと心地よく書けます。
ジェットストリームの書き味と比べると若干ヌルヌルした感じです。
アクロインキかなりいいですね。
コクーンの軸の重みだけでいい感じに筆圧をかけてくれるので、力を入れなくても書けます。
丸みを帯びた軸が持ちやすい
丸みを帯びた軸の形がまた持ちやすいですね。
細い軸が好きな人にはちょっと太く感じるかもしれませんが、ちょっと太い方が指先の力みがとれて使いやすいですよ。
口金の精度がよく、ペン先がぶれない
口金の精度がまたいいですね。
ペン先がぜんぜんブレないので、ストレスなく書けますよ。
コクーン回転式シングルボールペンをおすすめする理由
スムーズで静かな回転式でストレスなく使える
アクロインキはなめらかな書き心地
重みが適度な筆圧をかけてくれるので力まずに扱いやすい
クオリティが高く、それでいて税込み定価1650円と手頃
といったところかと思います。
真鍮でできた筆記具を初めて使う人にはちょっと重いと感じるかもしれません。
ですが、このクオリティでこの値段はかなりお買い得と思います。
回転が静かなので、会議中など音を出したくないときにはピッタリじゃないでしょうか。
回転式ボールペンの入門用としていいと思いますし、プレゼントしても喜ばれるんじゃないかと思います。
最後に
今回はパイロットのコクーン 回転式シングルボールペン紹介しました。
アクロインキが思った以上に書きやすかったので、他のモデルも試してみたくなりましたね。
今、パイロット一番気になっているのが「タイムライン」というボールペンです。
また手に入れたらレビューしたいと思います。
最後まで読んでくれてありがとうございました。
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