今回はペリカンのスーベレーン「M600」という万年筆を紹介します。
スーベレーン「M600」は以前紹介した「M400」よりひとまわり大きいサイズになります。
綺麗なグリーンストライブが印象的な本体吸入式の万年筆です。
ペリカンのBBニブがどうしても欲しくてちょっと無理して購入しました(笑)
それでは詳しく紹介します。
商品リンクはペリカン スーベレーン「M600」グリーンストライプですが、ペン先の太さが「BB」ではない場合があります。
ご購入をお考えの方は、ご購入の前にペン先のサイズを必ず確認してください。
スーベレーン「M600」をおすすめする人
ペリカンの万年筆が好き
「M400」ではちょっと小さいかなと感じる
本体吸入式の万年筆が欲しい
末永く付き合っていける万年筆を探している
ペリカン スーベレーン「M600」の特徴
今回は同じスーベレーンの「M400」と比較しながら紹介したいと思います。
インクの吸入機構は本体吸入式
「M400」、「M600」はどちらも本体吸入式。
型番の頭文字が「M」となっているものは本体吸入式の事を指しています。
ペリカンの万年筆で発売当初から評価されているのがこの吸入方式です。
この尾栓を回して、軸内にあるピストンを上下させてインクを吸入します。
評価されているのがこのピストンノブの精度で、誤差が殆どないそうです。
この技術が1929年に完成していたというのが驚きですね。
万年筆の吸入方式についてこちらの記事で詳しく紹介しています。
よかったら参考にしてください。
「M600」のサイズ
キャップをつけた収納時のサイズは134mm
「M400」は126mm、「M600」は134mmです。
8mmの差があると、パッと見ただけでも分かります。
「M400」は収納時がかなりコンパクトになるように設計されているのが分かりますね。
キャップを外した時のサイズは123mm
「M400」は121mm、「M600」は123mmとこちらはわずか2mmの差です。
たった2mmの差ですが、「M600」は存在感がありますね。
キャップを軸につけた筆記時のサイズは154mm
「M400」は149mm、「M600」は154mmと筆記時になるとその差が6mmになりました。
太さは直径12.5mm
「M400」は直径が12mm、「M600」は直径が12.5mmとその差は0.5mmです。
数字で見るとわずか0.5mmですが、持ってみると全く違うと感じられます。
この太さの違いはかなり好みが分かれるところかと思います。
重さは約18g
「M400」約15.43g、「M600」約17.82gでした。
カタログ値では「M400」が約16g、「M600」が約18gとなっています。
実測での重さを比較すると約2.39gの差です。
わずか2.39gの差ですが、持って見ると「M600」はしっかりとした重みを感じることができます。
「M400」と「M600」のどちらが好み?
どちらもそれぞれに持ちやすく、とても扱いやすいサイズです。
筆記時のサイズ差は使っている時はそれほど違いは感じません。
持ってみて違うなと思うのは太さと重さです。
個人的には少し重みがあり少し太めの「M600」の方が好きかなって思います。
人それぞれ手の大きさに違いがあり、筆記具の重さや太さなど好みがあるかと思うので、実際に手に持ってみないと数字だけでは分かりにくいかもしれません。
また、今回はこの2種類をサイズ比較してみましたが、ペリカンのスーベレーンは全部で5種類もあります。
かならず手になじむサイズがあるかと思います。
もし機会があれば、店舗などで一度手に取ってみてください。
ペリカンの型番には今回紹介する「M400」「M600」の他、「K605」や[M205」といったものがあります。
型番の「M」や「400」にはそれぞれ意味があります。
こちらの記事で詳しく紹介しています。
よかったら参考にしてください。
天冠、クリップなど装飾が美しい
天冠のペリカン
「M400」は現行のメタルタイプ、「M600」は旧型の樹脂タイプです。
現行のメタルタイプは美しいですね。
もちろん旧型の樹脂タイプもペリカンがくっきりと見え、細部までにじみもなくシャープですね。
クリップ部分のペリカン
ペリカンをモチーフにしたクリップデザインは同じですが、軸やキャップのサイズに合わせ、クリップのサイズも違います。
「M400」は36mm、「M600」は39mmと少し大きくなっています。
金色に光るクリップは美しいですね。
キャップリングの装飾
「PERIKAN SOUVERAN GERMANY」という文字が見えます。
文字がはっきりと見えるようにしっかりと刻印されています。
綺麗なストライプ柄
「M400」はブルーストライプ、「M600」はグリーンストライプです。
スーベレーンと言えばこのストライプ柄ですね。
「M400」のブルーストライプも綺麗ですが、今回はこのスーベレーンを代表するグリーンストライプが手に入ったのでとても満足しています。
このストライプ部分ですが、高級樹脂と透明セルロースを何重にも重ねて作られています。
職人がひとつひとつ手作業で作り上げたストライプ模様は見ているだけでうっとりしてしまいますね。
ただ現在はこの透明セルロースから黒に仕様が変更されているそうです。
まだ僕はこの仕様変更したモデルを持っていないので詳しくは分かりませんが、また手に入れる機会があれば比べてみたいと思います。
キャップはネジ式
どちらもキャップはネジ式です。
ネジはなめらかな手ごたえて回せます。
ネジ山がたくさん見えますが、何度も回す必要がなく半回転ほどでキャップを脱着できます。
よく見るとインナーキャップがあります。
が、写真はキャップ内が真っ暗にしか写ってませんね(汗)
しっかりとペン先の乾燥を防いでくれます。
ネジ式なので、嵌合式よりもペン先が密閉されるのでインクが乾きにくいというメリットがあります。
乾きにくいので、しばらく使わないでいてもすぐに使いたいときに使えます。
万年筆のキャップについてこんな記事を書いています。
よかったら参考にしてください。
ペン先は14金でロジウム装飾
「M400」、「M600」ともにペン先は14金でできています。
ペン先の装飾がきれいですね。
金と銀のバイカラーで高級感があります。
サイズは「M600」の方が写真では若干大きく見えます。
詳しくは分かりませんがペン先の彫金が微妙に違うので作成された年代の違いの差なのかもしれませんね。
書き味については後述しますね。
ペン先についてはこんな記事を書いてます。
よかったら参考にしてください。
スーベレーン M600の使い心地
インクはペリカンのブラウン
今回はペリカンのボトルインク、ブラウンを使ってみます。
尾栓の回転はなめらかで、インクの吸入はスムーズでした。
万年筆を買って初めてインクを吸入するとき、どんな書き味なのかちょっとわくわくしませんか?
BBニブは縦横の線の太さが少し違って楽しい
インクフローはとてもいいですね。
書き味もなめらかで気持ちがいいです。
インクの濃淡がしっかり出ていて書いていてとても楽しいですね。
「M400」のBニブでもそうでしたが、BBニブはBニブよりもさらに縦と横とで書ける線の幅に差がありますね。
この縦横の幅の差がまた文字にアクセントがついて楽しいです。
キャップをつけると少し重心が後ろになる
軸のみのサイズは123mm、キャップをつけた状態では154mmになります。
筆記サイズとしては軸のみでも十分扱えるサイズですし、キャップをつけても長すぎ扱いやすいです。
キャップをつけた状態では若干ですが中央より後ろ(尾栓側)による感じです。
といってもキャップをつけても軽量ですし特に扱いにくい訳ではないです。
長い方が好みの方はキャップをつけて使用するのでとくに問題はないかと思うので、キャップをつける、つけないは好みでいいと思います。
少し太い軸が好みの人にはいいかも
最初の方にも書きましたが、「M600」の太さは直径12.5mm。
シングルボールペンと比べると、ボールペンは約11mm程度なので、それに比べると少し太くなります。
ペリカンのボールペン、スーベレーン「K605」と並べると「M600」の方がかなり太く見えますね。
普段シングルボールペンを持つことが多い人は「M600」の太さに違和感があるかもしれません。
また多色ボールペンと比べると、多色ボールペンの直径が約12~13mmあるのでそれほど変わらないですね。
多色ボールペンを普段よく使っている人だとそれほど太さに違和感はないんじゃないかと思います。
スーベレーン M600をおすすめする理由
ストライプ柄が美しい
本体吸入式の本格的な万年筆を楽しめる
装飾がきれいでペリカンの技術を堪能できる
末永く付き合える飽きのこないデザイン
「M400」もそうでしたが、スーベレーンシリーズは吸入機構、ペン先、装飾など全てが完成された万年筆です。
万年筆を使うならぜひ一本は所有したいですね。
ただ高価なので購入にはかなり悩みますよね。
高価ではありますが、値段に見合うクオリティで十分満足できると思います。
最後に
今回はペリカンのスーベレーン「M600」という万年筆を紹介しました。
「M400」を購入してから割と早く「M600」を手に入れることができました。
しかもオーソドックスなグリーンストライプですし、ペリカンのBBニブをずっと使ってみたかったので手に入ってとても満足しています。
この記事が皆さんの万年筆選びの一助になれば幸いです。
最後まで読んでくれてありがとうございました。
今回比較した「M400」含め、これまでに紹介したペリカンの万年筆です。
こちらの記事も合わせて参考にしてください。
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