ペリカン(Pelikan)はドイツ生まれの老舗メーカーです。
ペリカンは絵具工房として1838年に創業、1929年にペリカン初の万年筆を発表。インクを吸入するピストン機構が高く評価され、以降今日に至るまでフラッグシップモデルである「スーベレーン」をはじめとした沢山の名品を世に送り出し続けている有名筆記具メーカーです。
今回紹介するペリカーノアップは、子供のペン習字向けに開発された「ペリカーノ・ジュニア」をグレードアップしたモデルです。
こんな人におすすめ!
- 海外ブランドで手ごろな万年筆を探している
- おしゃれで書きやすい万年筆が欲しい
- ペリカンブランドの万年筆が欲しい
- プレゼント用の万年筆を探していた
ペリカーノアップの特徴
落ち着いた色で高級感のあるデザイン

ペリカーノジュニアの上位モデルということで高級感がありますね。
キャップや軸の素材には軽くて丈夫なアルミを使用。
カラーはアンセラサイト、シャンパン、ローズゴールドの3色。
どれもが華やかながら落ち着いた感じです。
僕は今回シャンパンを選びました。
キャップの天冠にはしっかりとペリカンのマークが入っていて、軸には「Pelikano Up」と刻まれていてより高級感を演出してくれています。

インク残量が見えるように軸に小さな窓が開いています。
持ちやすいグリップ
ドイツではペン習字に万年筆を使うという文化が根付いていて、正しいペンの持ち方が身につくように三角の形をしています。
人差し指が当たる部分には丸い印がついています。
ドイツ製といえばラミーの万年筆もそうですが、グリップが三角の形になっていて持ちやすく工夫されていますね。
これもドイツの文化的な背景によるものだと思います。
ラミーのサファリという万年筆についての記事です。
参考にどうぞ。
カートリッジ・コンバーター両用式
ペリカーノアップにはカートリッジが一本付いてきます。
コンバーターは別売りです。

ペリカンのコンバーターはヨーロッパ統一規格。写真の左がペリカン、右がパーカーです。
パーカーは独自規格なので、こうして並べてみると少し違います。
ちょっと写真ではわかりにくいですね。
コンバーターについての記事を書いています。参考にどうぞ。
また、コンバーターやカートリッジの規格についての記事も書いています。こちらも参考にどうぞ。
ペリカーノアップの残念なところは、カートリッジやコンバーターが固定しにくいところです。
結構グッと押し込まないとだめで、固定が甘いとポロっと外れてしまいます。
接続するときは気を付けてくださいね。
カートリッジやコンバーターの固定が甘いので、持ち運びにはあまり向いていないかもしれません。
ペリカーノアップの書き味
ペン先はF(細字)です。ペン先の素材はステンレススチール、鉄ペンです。
ハート穴はありません。

今回は付属でついていたカートリッジインクを使用します。
色はロイヤルブルーです。ペリカンのロイヤルブルーは発色がとてもきれいですよ。

インクフローがすごく良く、書き味はとても滑らか。
紙に引っかかるような感じはなく非常にサラサラとした軽やかな書き味です。
線の幅は常に一定の太さで書けます。

写真の上がペリカーノアップ、下がパイロットのコクーンです。どちらもF(細字)です。
文字の太さはF(細字)なんですが、国産ブランドの万年筆に比べて若干太い感じですね。
小さい字を書くのはちょっと向いてないかな。
グリップ部分は少し軟らかい素材で出来ていて、持ちやすく手にもなじみやすいです。
キャップは軸にハマりますが、隙間があってなんか浮いているみたいですね。
キャップをつけるとペンのお尻の方が重くなってバランスが悪くなるので、僕はキャップは軸に付けずに筆記しています。
ペリカーノアップをおすすめする理由
インクの流れがとてもよく、さらさらと気持ちよく書けます。
見た目は高級感があり、軸がアルミなので軽くて丈夫。

この軸とペン先をつなげるネジ部分、少し変わった形をしています。軸を最後まで回すと軽くロックがかかるように工夫されていて、簡単に軸のネジが緩まないようになっているんです。
他のパーツもそうですが、細部にまでこだわって作りこまれています。
ただ残念なのはカートリッジやコンバーターがしっかりと固定できないという点ですが、持ち運んだりしないのであれば特に問題はないですよ。
ペリカーノアップは、初心者の最初の一本目の万年筆として、またプレゼントとして、海外有名ブランドでコストパフォーマンスの高い万年筆を探している人にはおすすめの一本です。
最後まで読んでくれてありがとうございました。
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