今回はTOMBOW(トンボ鉛筆)のZOOM「L105」のレビューです。
「L105」は回転繰り出し式のボールペンで、軸は真鍮製で適度な重量があり、ストレート軸でシンプルなデザインが特徴の1本です。
また替え芯(リフィル)は「D型」が採用されているのも特徴です。
それでは詳しく紹介します。
TOMBOW(トンボ鉛筆)ZOOM「L105」をおすすめする人
ストレート軸でシンプルなデザインが好き
回転繰り出し式のボールペンの探している
「D型」リフィルのボールペンを使いたい
TOMBOW(トンボ鉛筆)ZOOM「L105」の特徴
ストレート軸でシンプルなデザイン
「L105」の特徴といえばまずこのシンプルなデザインです。
グリップ部分から後軸までストレートで余計な装飾がないかなりシンプルなデザインです。
グリップからペン先部分まで描く緩やかに絞り込まれる曲線が美しいですね。
シンプルを追求し完成されたこのデザインはどんな場面にでも使用できますね。
軸は真鍮製で適度な重みがある
軸に使われている素材は真鍮です。
グリップ部分から中軸までが一体となった構造になっていますね。
重さは25.00g
重さを測定したところ25.00gでした。
金属軸としては比較的軽量な部類かと思います。
重すぎず、また中心よりややペン先寄りに重心がありとても扱いやすいです。
塗装仕上げで光沢があり見た目が美しい
塗装は均一でムラがなく光沢があります。
きれいですが、そこまで派手ではなくどことなく落ち着いた雰囲気があります。
今回紹介するカラーはブルーですが、その他シルバー、シャンパンゴールド、ブラック、グリーン、ピンク、ホワイト、ライトブルー、ライムグリーンと全部で9種類。
そのどれもが明るめの色で光沢があり、華やかでありつつ落ち着いています。
同じ「L105」にはボールペンだけでなくシャープペンシルもありますが、こちらはカラーが6種類とボールペンよりも少ないです。
それだけボールペンへ注力しているということなんでしょうかね。
装飾はクロムメッキ
クリップやリング部分にはクロムメッキが施されています。
軸の色と合わせ、派手さを抑えてシックな感じに仕上がっていますね。
スマートなクリップ
クリップは正面から先端に向けて細くなるスマートなデザインです。
クリップもシンプルで余計な装飾がないのがいいですね。
天冠部分は黒い樹脂
天冠部分は黒い樹脂になっています。
同じ形のシャープペンシルも同じデザインになっています。
特に不満がある訳ではないですし、製造上の都合やコスト削減などもあるかと思うんですが、天冠部分はこの黒い樹脂製じゃないほうがもっとシンプルに徹することができたのかなという気はします。
回転はやや重めな手ごたえ
「L105」はこの後軸部分を回してリフィルを繰り出すタイプのボールペンです。
回転の手ごたえはやや重めで動きはなめらかな感じになっています。
回転繰り出し式のボールペンではこの回転させるときの手ごたえによって印象が変わります。
軽くクルッと回せるタイプと、ずっしりと重厚感を味わえる重めのタイプとがあります。
やはり重厚な回し心地は高級なボールペンを演出してくれますね。
回転繰り出し式は会議など音を立てづらい場面で活躍する
回転繰り出し式はどうしても両手を使って芯を繰り出す必要があります。
なので、片手でノックして芯を出すノック式に比べるとどうしても手軽さに欠けてしまいます。
ですが、メリットとしては会議など周りが静まり返った状況で、「カチカチ」というノック音すら立てるのを避けたい場面ってありますよね。
そんな時に活躍するのが回転繰り出し式のボールペンです。
音を立てずに芯を出すことができます。
普段使いとしてはひと手間かかるので、ちょっと面倒かなと感じることもありますが、音が出ないというメリットは大きいと思います。
リフィル(替え芯)交換の方法について
リング部分より後ろ側の軸(後軸)部分を引っ張るとスポッと抜ける構造になっています。
後軸を引き抜くと、黒いつまみが見えます。
つまみはネジになっていて、回すと外せます。
外すとこんな感じでアダプターとリフィルが合体している状態です。
アダプターからリフィルを引き抜きます。
このアダプターは繰り返し使うので絶対捨てないようにして下さい。
なくした時用にアダプターを別売りしてくれていたらいいんですが、探してみたけど売ってないみたいですね。
うっかり紛失してしまうと使えなくなってしまうので気をつけて下さいね。
新しいリフィルをアダプターに差し込みます。
差し込む際は、これ以上入らないというところまでしっかり差し込むようにしてください。
本体に差し込み、つまみを回して固定します。
最後に引き抜いた後軸を差し込めば完了です。
リフィル(替え芯)の種類は1種類
リフィルは「L105」専用に開発されたもので、品番が「BR-VLE33」です。
値段は税込定価220円です。
インクカラーは黒のみで、ボールサイズは0.5mmのみとなっています。
これは超低粘インクという三菱鉛筆のジェットストリームやパイロットのアクロインキのような低粘度の油性インクです。
書き味については後述しますが、サラサラとした書き味で気持ちよく書けますよ。
ただ、インクカラー、ボールサイズが選べないというのがちょっと残念な点かなと思います。
リフィルの規格は「D型」
「BR-VLE33」は「D型」という規格です。
トンボ鉛筆が販売している「D型」リフィルはもうひとつあります。
品番が「BR-VS」というリフィルで、こちらは低粘度ではない油性インクで、ボールサイズは0.7mmのみとなっています。
規格が同じなので流用は可能ですが、こちらもインクカラー、ボールサイズが1種類しかないのが残念な点ですね。
この「D型」という規格は多色ボールペンなどにも使われていて、いろんなメーカーから同規格のリフィルが販売されています。
同じ規格であれば他のメーカーでも流用が可能です。
例えばこちら。
三菱鉛筆のジェットストリーム「SXR-200-05」は同じ「D型」規格です。
試しに使用してみます。
装着感、ペン先のフィット感など特に問題はありませんでした。
「D型」のジェットストリームリフィルであれば、ボールサイズが0.5mmと0.7mmの2種類、インクカラーは黒のほか、青、赤が選べます。
トンボ鉛筆のリフィル「BR-VLE33」は気持ちいい書き味ですが、ボールサイズやインクカラーを選びたいという人は他のメーカーのリフィルを使ってみるのもいいかと思います。
「D型」のリフィルについてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
よかったら参考にしてください。
アダプターがついた状態のリフィルは「クロス芯」にそっくり
このアダプターは以前紹介した、オロビアンコの「ルニーク」というボールペンを改造する際に活躍してもらいました。
「クロス芯」というのは、その名の通り「CROSS(クロス)」というボールペンにつかうリフィルです。
クロスだけでなく、オロビアンコなどでも使われており、少ないながら汎用性のある規格です。
アダプターがついた状態の「L105」のリフィルと「クロス芯」の大きな違いはペン先のサイズです。
写真左はクロス芯、右はD型リフィルのペン先部分です。
写真ではちょっと太さの違いが分かりにくいかもしれませんが、「クロス芯」は2.0mm、「L105」で使う「D型」リフィルはペン先が2.3mmと0.3mmの差があります。
ですので、「クロス芯」に対応したボールペンに「D型」リフィルを使う場合、口金部分を削って拡張するという改造が必要になります。
逆に「D型」リフィルに対応したボールペンには「クロス芯」を使うことは可能ですが、リフィルのペン先部分が細いので、口金とリフィルとの間に隙間が出来てしまいます。
試しに「L105」に「クロス芯」を入れてみました。
口金とリフィルに隙間がありますね。
筆記する時にペン先が多少ですが動いてしまいます。
多少動きますがそこまで使いにくいというほどでもないので、アダプターをなくしてしまった場合、「クロス芯」を使ってみるのも良いかもしれません。
ペン先の動揺が気になる方はリフィルの口金が当たる部分のあたりにテープなどを巻いてちょっと太くしてグラグラしないようにすると安定しますよ。
ただ難点としては「クロス芯」リフィルの選択肢が少ない(メーカー、書き味、太さ、カラーなど)というところかと思います。
「クロス芯」でも代用も可能ですが、やはりアダプターをなくさないようにするのが一番いいかなと思います。
TOMBOW(トンボ鉛筆)ZOOM「L105」の使い心地
ペンバランスは中心より若干ペン先側
ペンの重心は中心部分より若干ペン先側にあります。
重さが25.00gと樹脂軸のボールペンに比べると重く感じるかと思いますが、バランスが良いので筆記時にはそれほど重くは感じません。
光沢のある塗装が施されていますが、握るとしっとりした感じで滑りにくく持ちやすいです。
サラサラとストレスフリーな書き心地
「L105」の純正リフィル「BR-VLE33」で書いてみました。
先にも触れた三菱鉛筆のジェットストリームやパイロットのアクロインキと同じく、かなりサラサラとした書き心地でとても気持ちいいいです。
サラサラとした書き味についてはどのインキも甲乙つけがたい書きやすさでストレスフリーな書き心地ですね。
またボールペン特有の「ダマ」が出来にくいのもいいですね。
ジェットストリーム、アクロインキと発色を比較
書き心地は甲乙つけがたいですが、次にそれぞれの発色を比べてみました。
上から順にトンボの超低粘インク、ジェットストリーム、アクロインキです。
トンボの超低粘インクとジェットストリームの色合いはよく似ていて、油性インクらしい少しグレーっぽい発色です。
トンボの超低粘インクはジェットストリームに比べると若干青みがかった感じがしますね。
一番黒々しているのはアクロインキですね。
また、トンボの超低粘インク、ジェットストリームはレッドフラッシュしていますが、アクロインキはほぼフラッシュしていませんね。
こうして書き比べてみると結構違いがあるのが面白いです。
TOMBOW(トンボ鉛筆)ZOOM「L105」をおすすめする理由
ストレート軸でシンプル、スマートなデザインは使用する場面を選ばない
音を立てない回転繰り出し式のボールペンで静かな場面でも使用できる
「D型」リフィルが採用されており他社の同じ規格のリフィルも使うことができる
というところかと思います。
とにかくシンプルでかっこいいデザインがいいですね。
程よい重みのある使い心地も良かったです。
値段も税込定価1980円と高級ボールペンとしては比較的手を出しやすい価格帯なのもいいですね。
トンボ鉛筆純正のリフィルに選択肢が少ないのはちょっと残念ですね。
超低粘インクはすごく書きやすくてよかったのでもう少し種類を増やしても売れそうな気もしますけどね。
最後に
今回はTOMBOW(トンボ鉛筆)の回転繰り出し式ボールペン「L105」を紹介しました。
皆さんのボールペン選びの一助になれば幸いです。
最後まで読んでくれてありがとうございました。
コメント