今回はラミーの万年筆「safari(サファリ)」の漢字ニブ仕様で、カラーは桜の花をイメージしたチェリーブロッサムを紹介します。
2024年7月26日より西日本の文房具専門店の会である「オエステ会」加盟店で発売が開始。
オエステ会限定、しかも人気の「漢字ニブ」ということで早々に売り切れ店が続出し、残念ながら現在は入手困難となっています。
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オエステ会について
オエステ会は西日本の文房具専門店5社が「西日本から文具の風を吹かせよう。」と2009年1月に発足しました。
2024年現在では九州、中四国、関西の西日本を代表する専門店12社(59店舗)が加盟しています。
「オエステ」とはスペイン語で「西」という意味だそうです。
様々なオリジナル商品やご当地柄の文房具を開発しています。
加盟店は、京都「文具店TAG」、大阪「株式会社デルタ・ジムサービス」、神戸「株式会社ナガサワ文具センター」、岡山「うさぎや」、広島「多山文具」、香川「文具生活」、山口「クロスランド」、長崎「石丸文行堂」、鹿児島「しんぷく」、宮崎「デサキ」。
地元の筆記具ファンなら何度も通ったことのある店ばかりかと思います。
詳細についてはこちらの「オエステ会公式ホームページ」をご参照ください。
LAMY(ラミー)について
LAMY(ラミー)は、パーカー社の営業担当であったカール・ヨーゼフ・ラミーが1930年にドイツのハイデルベルグに設立した筆記具メーカーです。
「LAMY2000」「サファリ」「アルスター」など数々のヒット商品を製造、販売しています。
そして2024年9月2日、三菱鉛筆の連結子会社となったというのは、筆記具ファンにとっては衝撃的なニュースでした。
2025年1月からは、日本国内の販売は三菱鉛筆の販売網を通じて販売されるようです。
ジェットストリームインクを搭載したサファリの販売が予定されており、筆記具ファンとしてとても待ち遠しい限りです。
LAMY(ラミー)のコンセプトは「機能美」。
無駄を省き、機能を追求したデザインは、一目見てLAMYの筆記具と分かるほどです。
LAMY(ラミー)「safari(サファリ)チェリーブロッサム・漢字ニブ」の特徴
オエステ会限定カラーのチェリーブロッサム
チェリーブロッサムはサファリでは珍しいツートンカラー
ツートンカラーが採用されたのは2024年の限定サファリからで、それ以前の限定サファリは軸とグリップは同色でした。
2024年限定サファリに次いで、オエステ会限定サファリがツートンカラーとなっているので、これまでにない珍しいモデルになりますね。
サファリファンは色違いのパーツを組み合わせてツートンカラーを自作して楽しんでいたようです。
オエステ会限定サファリはキャップや軸は桜の花びらのような淡いピンク色。
グリップや天冠、ワイヤークリップにアクセントカラーとしてさくらんぼのような鮮やかな赤のツートンカラーとなっています。
オエステ会限定サファリは、ボールペン、シャープペン、万年筆があります。
さらに万年筆のニブはEF(極細)、F(細字)、M(中字)、そして日本語の筆記に特化して開発された漢字ニブの4種類です。
日本語の筆記に特化した漢字ニブ
左がサファリのFニブ、右が漢字ニブです。
通常のペン先と並べてみるとその違いはひと目で分かりますね。
使われている素材はステンレスと通常のニブと同じですが形が大きく違いますね。
漢字ニブは2022年に登場。
ペン先のサイドを削り独特な形状で、ペン先がしなりやすく日本語特有の「トメ」「ハネ」「ハライ」といった表現ができるように開発されました。
登場した際、あっという間に完売するほど人気のニブになりました。
なかなか手に入らない人気の漢字ニブはどれほどの実力については後述します。
ラミー万年筆「サファリ」の特徴
シンプルながらラミーの万年筆と分かるデザイン
円柱形のキャップ、ワイヤークリップ、独特な軸のデザイン、グリップなどラミーのロゴを見なくてもラミー製と分かるデザイン。
完成度の高さはさすがラミーというところですね。
人間工学に基づいたグリップデザイン
ラミーのグリップは人間工学に基づいてデザインされていて、正しく握ることができるように三角形のような形をしています。
ラミー社のあるドイツでは小学校から万年筆を使う習慣があり、正しいペンの持ち方が身につくようにこのような形をしているんだそうです。
グリップのくぼみに沿って指をそえればペン先が正しい方向に向き、正しく持つことができます。
樹脂製で軽量
カートリッジやコンバーターを装着していない状態で重さを測ったところ14.76gとかなり軽量です。
比較として通常ラインで販売されているサファリのスケルトンも測定してみましたが、17.08gでした。
通常ラインよりチェリーブロッサムの方が軽量ですね。
見た目では分かりませんが、使用している部品に違いがあるのかな?
軸に小窓がありインクカラーやインク残量が確認できる
胴軸部分には軸内が見えるように小窓が開いています。
インク残量を確認するために胴軸をその都度外すのは面倒ですよね。
コンバーターを装着しインクを吸入した状態で小窓を見ると、インクの色や残量が見えますね。
この小窓からインクの色や残量が見えるようになっているので結構便利ですよ。
キャップは嵌合式
キャップは「パチン」と閉める嵌合式です。
嵌合式は簡単に開閉ができるので、手軽に使えるのがいいですよね。
片手でキャップできるほど手ごたえは軽めです。
軽く開閉ができるので、片手でもキャップを外せます。
キャップを閉めると小さく「コツン」という音がします。
キャップにはインナーキャップがありペン先が乾燥しにくくなっている
サファリのキャップにはインナーキャップがあります。
この写真ではちょっと見にくいですね。
以前紹介したサファリのスケルトンだとキャップ内の様子がよくわかります。
キャップ内に見えるシルバーの部分がインナーキャップです。
ペン先の気密性を高める役目があり、インナーキャップがあるおかげでペン先のインクが乾きにくくなっています。
パーツサイズは共通なので、チェリーブロッサムにスケルトンのキャップをしてみました。
ペン先部分がインナーキャップですっぽりと包まれているのが分かりますね。
万年筆のキャップについてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
よかったら参考にしてください。
カートリッジ・コンバーター両用式
サファリはカートリッジ・コンバーター両用式となっています。
ラミーのカートリッジインクはレギュラーラインでブラック、ブルー、ブルーブラック、レッド、グリーン、ターコイズ、パープルの7種類。
さらにサファリの限定カラーに合わせた限定カラーのカートリッジインクも販売されています。
2024年の限定カラーは「クリフ」と「ブラックベリー」。
数量限定販売となっているので、気になる人は早めにチェックしてみてください。
ラミーのコンバーターは2種類
コンバーターはノブの色が赤と黒の2種類あります。
サイズは同じ、インク容量も一緒でノブのカラーが違うだけですね。
ノブに「LAMY」のロゴがあり、反対側には小さく「GERMANY」とあります。
形状はほぼ一緒ですが、赤には突起がついています。
サファリの首軸を見ると凹部があり、コンバーターの突起がカチッとハマりしっかりと固定できるようになっています。
どちらもサファリに使用できるので、どちらを選んでも大丈夫です。
ラミーのカートリッジやコンバーターは独自規格
ラミーのカートリッジやコンバーターはメーカー独自の規格です。
他のメーカーのカートリッジやコンバーターは使えないので注意してくださいね。
カートリッジやコンバーターの規格についてこちらでくわしく紹介しています。
よかったら参考にしてください。
LAMY(ラミー)「safari(サファリ)チェリーブロッサム・漢字ニブ」の使い心地
インクはセーラー万年筆の四季織「桜森」を使ってみた
今回はチェリーブロッサムに合わせ、セーラー万年筆の「桜森」を入れてみました。
最初にインクを吸入する時って、どんな色になるのか、どんな書き味になるのかわくわくしますよね。
硬めの手ごたえでわずかにしなる
両端を削っているので若干はしなりますが、やや硬めの手ごたえですね。
硬めのバネが跳ねている感じですね。
フレックスニブのようなしなやかさはありませんが、比較的線の強弱がつけやすいです。
漢字特有の「トメ」「ハネ」「ハライ」は他のニブに比べると表現しやすいと思います。
ペンポイントはかなりなめらかで、紙との摩擦は少なくカリカリしませんね。
太さはFM(中細字)くらい
漢字ニブは線の太さに関しての表記がありません。
だいたいですが海外の万年筆らしい若干太めな感じです。
ラミーのF(細字)相当かなと思います。
日本の万年筆と比較するとFM(中細字)くらいかな?
手帳に書き込んだりするには不向きかなと思います。
ペンバランス
収納時は140mmで、筆記時キャップを軸につけると167mmとなり、かなり長く感じますね。
軸にキャップをつけると重心がけっこう上になってしまいます。
キャップをつけない状態では134mmと筆記には問題ないサイズかと思うので、キャップは軸につけなくてもいいと思います。
LAMY(ラミー)「safari(サファリ)チェリーブロッサム・漢字ニブ」をおすすめする理由
漢字に特化したニブは適度にしなり日本語向き
限定カラーなので所有欲を満たしてくれる
というところかと思います。
ラミーのサファリは完成されたデザイン、機能が充実しており初心者にもおすすめできる万年筆です。
今回紹介した漢字ニブは、他のニブより高価ですし、数量限定なのでなかなか手に入れにくいかと思います。
ただ、感じニブはすごい人気なので今後もいろんな形で販売されるんじゃないかと思っています。
最後に
今回はLAMY(ラミー)「safari(サファリ)チェリーブロッサム・漢字ニブ」を紹介しました。
この記事が皆さんの万年筆選びの一助になれば幸いです。
最後まで読んでくれてありがとうございました。
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