【フランス生まれの万年筆】WATERMAN(ウォーターマン)「エンブレム エッセンシャル」【万年筆レビュー】

万年筆
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今回はウォーターマンの万年筆「エンブレム エッセンシャル」を紹介します。

ウォーターマンの筆記具は高価格帯が多いですが、この「エンブレム エッセンシャル」は税込定価7700円と比較的手頃に入手できるのが魅力です。

ただ現在生産が終了しています。

在庫限りとなっているので、興味がある方は早めのチェックをお願いします。

それでは詳しく紹介します。

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WATERMAN(ウォーターマン)「エンブレム エッセンシャル」をおすすめする人

海外ブランドの万年筆が使いたい

お洒落なデザインの万年筆が欲しい

比較的手頃な値段で手に入る万年筆を探している

WATERMAN(ウォーターマン)について

WATERMAN(ウォーターマン)は1883年にアメリカのニューヨークで設立された筆記具の老舗ブランドです。

創業者はアメリカのルイス・エドソン・ウォーターマンという人で、創業者の名前が「ウォーターマン」というブランド名の由来になっています。

今では万年筆の常識となっている毛細管現象ですが、世界で最初に毛細管現象を利用したペン先を開発し、それを万年筆に取り入れたメーカーがウォーターマンです。

アメリカ法人は倒産してしまいますが、フランスでは存続しブランド名が受け継がれています。

現在はフランスのパリに本拠地としてフランスの工場で高品質な筆記具を製造、販売しています。

その他詳細についてはこちらに公式ページのリンクを貼っておきますので、そちらをご参照ください。

WATERMAN(ウォーターマン)「エンブレム エッセンシャル」の特徴

「エンブレム エッセンシャル」が登場したのは2019年

ウォーターマンは130年以上の歴史あるブランドですが、今回紹介する「エンブレム」シリーズが登場したのは2019年と比較的新しいシリーズになります。

「エンブレム」シリーズは、ウォーターマンの伝統的なデザインを継承し、パリの街並みや建築物からインスピレーションを得たデザインが特徴です。

もう少し詳しく見ていきます。

キャップは建築物をイメージしたデザイン

キャップはオスマニアン建築のルーフトップをイメージしてデザインされているんだそうです。

オスマニアン建築ってご存知ですか?

僕は初めて耳にした言葉で、ちょっと気になったので調べてみました。

オスマニアン建築とは

オスマニアン建築は、19世紀半ばにフランスのジョルジュ・オスマン男爵が主導したパリの都市改造計画の一環として生まれた建築様式です。

この都市計画は、パリをより衛生的で美しい都市に変えることを目的としています。

広い大通り、建物の2階や5階に連続した錬鉄製のバルコニーを設置したり、上層階に行くほど窓が小さくなったりするなど統一感のある建物が並ぶのが特徴です。

ルーフトップとは

オスマニアン建築の特徴的な屋根のデザインがルーフトップです。

亜鉛素材で作られており、青みがかったグレーの色合いが光を反射して美しい輝きを放っているのが特徴で、 マンサード屋根と呼ばれる傾斜のあるデザインが一般的です。

屋根裏部屋が設けられていることが多く、かつては使用人の住居として利用されていたそうです。

ルーフトップは、パリの景観を一望できる特別な場所としても知られており、現在では屋根裏部屋が改装されて住居やスタジオとして利用されることもあるそうです。

改めてキャップを見てみます。

キャップの天冠部が平らになっています。

ステンレススチール製でヘアライン加工がされていて高級感がありますね。

キャップリング部分には「WATERMAN PARIS」「FRANCE」と刻印されています。

ステンレススチールという金属を使う事によって、金属製のルーフトップを表現しているそうです。

クリップやキャップリングはパラジウム仕上げ

クリップは上位モデルでも採用されている剣のようなデザインでシンプルながらとてもスマートです。

クリップトップにはウォーターマンのブランドロゴが見えますね。

この光沢のある装飾はパラジウム仕上げが施されています。

金属の表面処理で銀色に輝く方法にはこのパラジウム仕上げの他、クロムメッキ処理があります。

仕上がりはよく似ていますが、どんな違いがあるかについてちょっと調べてみました。

パラジウム仕上げとクロムメッキの違い

どちらも金属の表面処理技術ですが、その違いについてまとめてみました。

使用される素材の違い

パラジウム仕上げにはその名の通りパラジウムという希少金属が使用されます。

軽量で変色しにくく、特に高級ジュエリーや時計に使われます。

対してクロムメッキもその名の通りクロムが使用されます。

耐摩耗性や耐食性が高く、工業部品や装飾品に広く利用されています。

仕上がりの外観

パラジウム仕上げは柔らかい光沢で、上品な仕上がりが特徴です。

対してクロムメッキは鏡面のような強い光沢があり、装飾性が高いです。

耐久性と用途

パラジウム仕上げは傷がつきにくく、酸化や腐食に強くなります。

特に長期間の使用に適しています。

対してクロムメッキは耐摩耗性や耐衝撃性に優れ、工業用途や自動車部品など、過酷な環境での使用に適しています。

美しい外観で、確かにクロムメッキに比べるとやや光沢が柔らかく感じますね。

筆記具としてだけでなく、どちらかというとジュエリーなどの装飾としてパラジウム仕上げが施されたのかなと思います。

酸化や腐食に強く長期間美しい状態が保てるというところがいいですね。

キャップは嵌合式

キャップはパチンと開け閉めする嵌合式というタイプになります。

キャップを外すときはやや硬めの手ごたえで、「コツッ」という硬めの音がします。

閉めるときもちょっと硬めで「パチッ」という弾けるような音がします。

キャップ内にはインナーキャップ

写真では分かりにくいかと思いますが、キャップ内にインナーキャップがあります。

インナーキャップはペン先の気密性を高めてくれ、ペン先の乾燥を防いでくれます。

ペン先が乾きにくくなるので、インクが入っていれば使いたいときにすぐ書き始められますよ。

軸は樹脂製

先軸、後軸は樹脂製となっています。

また、使用されている樹脂(レジン)は一般の合成樹脂ではなく、プレミアムレジンという素材が使われています。

万年筆に使われるプレミアムレジンは、耐久性と美しさを兼ね備えた高品質な樹脂素材です。

プレミアムレジンの特徴

透明感や深みのある色合いを持ち、光沢が美しく高級感がある。

金属製の万年筆よりも軽量で扱いやすく、長時間の筆記でも疲れにくい。

傷がつきにくく、経年劣化しにくい特性があり耐久性が高い。

一般の合成樹脂(アクリル、PP、ABS)に比べ、その高品質さからモンブランの万年筆にも使われていますね。

深みのある黒で光沢が美しく、キャップの光沢との相性がいいですね。

尻軸部分は円錐状にカット

キャップトップはフラットでしたが、尻軸部分はフラットではなく円錐状にカットされています。

古典的な「ベスト型」ではなく、個性的なデザインになっていますね。

カラーは全部で4種類

今回紹介するのはブラック。

その他ブルー、レッド、アイボリーと全部で4種類あります。

このカラーもパリの街で見かけるカラーをモチーフにデザインされたそうです。

パリに行ったことがないので、全くピンときていない(汗)

後軸のカラーは4種類ありますが、先軸はブラックで統一されています。

重さは24.39g

重さを測ったところ、カートリッジなどを装着していない状態で24.39gでした。

キャップが金属のため、総樹脂の万年筆に比べるとちょっと重く感じるかと思います。

ペン先はステンレススチール

ペン先に使われている素材はステンレススチールです。

ペン先に描かれているのはパリのエッフェル塔ですね。

デザインコンセプトであるフランスのイメージをこれでもかというほど詰め込んだって感じがしてかなり個性がでていますね。

ペン先の太さはF(細字)のみとなっています。

カートリッジ・コンバーター両用式

カートリッジ・コンバーター両用式となっています。

購入時にコンバーター付属が付属しています。

ボトルインクがあればすぐに使い始めることができますよ。

コンバーターはノブを回転させてピストンを動かすタイプです。

コンバーターの金属部分にもヘアライン加工が施され、「WATERMAN」の刻印があって高級感がありますね。

カートリッジインクも付いている

購入時、コンバーターだけでなくカートリッジインクも付属しています。

インクカラーはミステリアスブルー(ブルーブラック)です。

ボトルインクを持っていなくても、カートリッジを差し込むだけでその日から使えますね。

カートリッジインクは差し込んでもすぐにはインクがペン先まで降りてこないです。

すぐに書けなくても故障ではないので、カートリッジを差し込んだらしばらく待ってくださいね。

また、カートリッジを差し込んでしばらくしてもインクが出てこない場合があります。

初期不良の場合もありますし、ちょっとした工夫でインクが出てくる場合もあります。

カートリッジ・コンバーターは欧州規格

カートリッジやコンバーターには規格があります。

規格というのは、首軸とカートリッジやコンバーターを接続する部分のサイズです。

この規格が違うと正しく使えなかったり、最悪故障したりする場合もあります。

ウォーターマンの万年筆は欧州規格が採用されています。

欧州規格はヨーロッパ統一規格とも呼ばれており、その名の通りヨーロッパを中心とした多くのメーカーが同じ規格を採用しています。

同じ欧州規格であれば他のメーカーのカートリッジやコンバーターが使えるので、とても重宝します。

ただメーカーによっては微妙な違いでゆるかったりきつかったり、場合によっては使えなかったりすることもあるので、できれば同じメーカーのカートリッジやコンバーターを選ぶようにしてください。

欧州規格ともうひとつ、独自規格というものがあります。

独自規格は、メーカー独自の規格で、他のメーカーに流用することができません。

日本三大メーカーであるパイロット、プラチナ万年筆、セーラー万年筆はどれも独自規格となっているので流用できないので注意してくださいね。

WATERMAN(ウォーターマン)「エンブレム エッセンシャル」の使い心地

インクはウォーターマンのボトルインク「ミステリアスブルー」を使ってみた

今回は付属のコンバーターを使って、ウォーターマンのボトルインク「ミステリアスブルー」を使ってみました。

回転式のコンバーターは動きがスムーズで、インクの吸入もスムーズでした。

気密性がしっかりしているのでとても快適に吸入できました。

キャップは軸につけることができるがちょっと緩め

筆記時キャップは軸につけることができますが、かなりグッと差し込まないとゆるゆるで外れてしまいます。

また軸に金属製のキャップの為、軸にキャップをつけると重心が中央より高くなりますね。

ペンを寝かせ、軸が人差し指の付け根辺りに触れるようにして持つとグリップが安定します。

キャップがない状態での軸の長さは約127mmとそれなりの長さがあるので、キャップがない状態でも使用には問題ないと思います。

ペンをちょっと立気味で持つのが好みの人はキャップをつけない方が使いやすいかと思います。

なめらかなペン先でインクフローは安定している

ステンレス製のペン先はかなりカッチリした感じで、ほぼしなりはありません。

ペンポイントはとてもなめらかで、スルスルと滑るように書けます。

インクフローは出過ぎず、渋すぎずちょうどいい感じですね。

インクが擦れることなく安定しています。

線の太さは国産万年筆のF(細字)と比較すると若干太いかなという感じはしますが、M(中字)よりは細いかなという印象です。

WATERMAN(ウォーターマン)「エンブレム エッセンシャル」をおすすめする理由

高級ブランドであるウォーターマンの万年筆としては税込定価7700円と手頃な価格で手に入る

フランスのエッセンスがふんだんに盛り込まれているので使っていて楽しい

ウォーターマンの万年筆を使っているとちょっとデキる人に見える

というところかと思います。

かなり高品質で値段も比較的手頃でしたが、製造が中止となってしまっているのが非常に残念ですね。

この記事を執筆している時点ではまだ在庫があり販売している店舗がありました。

まだ十分手に入るので、気になった方は是非チェックしてみてください。

最後に

今回はウォーターマンの万年筆「エンブレム エッセンシャル」を紹介しました。

この記事が皆さんの万年筆選びの一助になれば幸いです。

最後まで読んでくれてありがとうございました。

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