今回はハイエースネオクリアを紹介します。
セーラー万年筆のエントリーモデルとしてハイエースという万年筆があります。
ハイエースの軸を透明にしたのがハイエースネオクリアです。
軸が透明なのでインクを目で楽しめるし、インク残量もわかりやすいのが特徴です。
それでは詳しく紹介します。
ハイエースネオクリアはこんな人におすすめ!
初心者向けの万年筆を探している
カートリッジ・コンバーター両用式の万年筆が使いたい
細くてシンプルなデザインが好き
セーラー ハイエースネオクリアの特徴
細身でシンプルなデザイン
パッと見はかなり細身ですね。
シンプルでスマートなデザインはボールペンから持ち替えても違和感なく使えるかと思います。
パイロットのカクノ、プラチナのプレジールと並べて比べてみました。
比べると、その細さが分かりますね。
軸の素材はABS樹脂製
軸の素材はABS樹脂でできています。
ABS樹脂とは
ABS樹脂とは、アクリロニトリル、ブタジエン、スチレンという3種類の有機化合物を化学的に結合させた合成樹脂のことです。
正式名称はアクリロニトリル-ブタジエン-スチレン樹脂で、「ABS」は各有機化合物の頭文字からとった略称です。
それぞれの成分の良い特徴を組み合わせ、強度と柔軟性のバランスが良く、様々な耐性を持った素材ということです。
ABS樹脂は、強度や剛性、硬度と靭性(衝撃耐性)のバランスが良ので、壊れにくい、変形しにくい、割れにくいという特徴があります。
用途としては医療機器、日用品、ゲーム機、家電などに使用されているようです。
強度が高く割れにくいので長期間の使用にも耐えることができるということですね。
軸からペン芯まで透明
ペン芯から、首軸、胴軸まで樹脂部分は全て透明になっています。
透明なのでインクが流れている様子がよくわかりますね。
軸だけでなくペン芯まで透明なので、ペンの先までインクの色が見えてきれいですね。
見た目でも楽しめるので、いろんなインクを入れて使いたいですね。
キャップはアルミ製で嵌合式
ハイエースネオクリアのキャップはアルミ製です。
アルミニウムは軽くて丈夫なのが特徴ですね。
また嵌合式という方式になっていて、パチンと閉めるタイプになります。
けっこうしっかりと閉まります。
外す時は両手で支えて外すようにして下さいね。
万年筆のキャップの開け閉めする方法として「ネジ式」というのと、「嵌合式」というのがあります。
このキャップについてこんな記事を書いています。
よかったら参考にしてください。
ペン先はステンレス
ペン先はステンレススチールでできています。
いわゆる「鉄ペン」に分類されます。
ペン先に開いている穴をハート穴といいますが、
このペン先の穴はまさしくハートの形になっていますね。
書き味については後述します。
残念なのはペン先の種類はF(細字)のみというところですね。
せめてM(中字)と選択できるようにしてほしかったかなと思います。
ペン先についてこんな記事を書いています。
よかったら参考にしてください。
カートリッジ・コンバーター両用式
ハイエースネオクリアはカートリッジインクが使えるのはもちろん、コンバーターも使うことが出来ます。
セーラーは独自規格
セーラーはコンバーターやカートリッジは独自規格となっています。
なので、セーラー以外の他のメーカーのカートリッジやコンバーターは使えないので注意してくださいね。
カートリッジやコンバーターにはメーカーそれぞれに規格があります。
こちらの記事で詳しく紹介していますので、よかったら参考にしてください。
おすすめのカートリッジインクは極黒、青墨、蒼墨
カートリッジインクは携帯に便利ですし、使い勝手がいいですよね。
セーラーのカートリッジインクはベーシックなものが多いですが、一番のおすすめは顔料インクの極黒(ブラック)、青墨(ブルー)、蒼墨(ブルーブラック)ですね。
顔料インクは耐水、耐光に優れていて長期保存に向いているという特徴があります。
ただ、顔料インクは固着してしまうとインクがかすれるようになったり、インクが出なくなったりとトラブルにもなりやすいのが欠点ですね。
万年筆のインクについてこんな記事を書いています。
よかったら参考にしてください。
セーラーのコンバーターはカラフル
セーラーのコンバーターはインクが吸入できる量はどれも同じですが、回転させるつまみ部分がカラフルになっています。
インクに合わせてもいいですし、万年筆の軸に合わせてもいいですね。
コンバーターを使えばいろんなボトルインクが使えますね。
コンバーターについて、使い方も含めこちらの記事で詳しく紹介しています。
よかったら参考にしてください。
書き味
セーラーの青墨(ブルー)を使ってみる
今回使うのはセーラーの顔料インク、青墨(せいぼく)です。
鮮やかなくっきりとした青で、にじみにくいので気に入って使っています。
コンバーターを装着し、インクを吸入します。
吸入する際は、コンバーター部分をしっかり固定してノブを回すようにしてくださいね。
固めでカリカリした書き味
ペン先はけっこう硬く感じました。
ペン先はほとんどしならず、カリカリした感じですね。
線の強弱はあまりつかず、一定の幅で書けます。
インクの流れは良いですね。
線が途切れたり、かすれたりはしませんでした。
顔料インクは線がにじみにくく、くっきりとした線が書けますね。
軽いので扱いやすい
キャップがアルミ、軸が樹脂なので軽くて扱いやすいです。
筆記時はキャップを尻軸につけています。
キャップがこの軸の後ろにカチッとはめられるようになっていますね。
キャップを軸につけて持った時のバランスはいいですよ。
ハイエースネオクリアをおすすめする理由
細身で軽く扱いやすい
値段が1000円程度で購入できる
ペン芯まで透明で使うインクの色を見て楽しめる
といったところかと思います。
見ているだけで楽しいですし、いろんなインクをためしてみたくなりますね。
残念な点としてはペン先の太さがF(細字)のみというところ。
あまりM(中字)は需要がないのかな?
もう一つは、顔料インクを使うとペン芯にしっかり色が残ってしまうというところです。
水洗いだけではこの青色は流しきれないですね。
しっかり洗っていれば他のインクと混ざったりはしないと思いますが、顔料インクを使う場合は使用するインクを固定するほうがよさそうです。
僕はこの一本を「青墨」専用として固定して使っています。
最後に
今回はセーラー万年筆のハイエースネオクリアを紹介しました。
ペン先は1種類ですが、軸やキャップのカラーが何種類かあります。
ハイエースネオは軸がブラック、レッド、ブルーの3種類。
ハイエースネオクリアはブラックとシルバーの2種類です。
それほどカラーバリエーションは多くないですが細身でシンプルなデザインは勉強やビジネスシーンでも使いやすいかと思います。
万年筆の初心者におすすめの一本です。
それともうひとつ、このシリーズにはカリグラフィーという特殊なペン先がラインナップされています。
このカリグラフィーがまた使っていて楽しい!
こちらに詳しく紹介していますので、よかったら参考にしてください。
最後まで読んでくれてありがとうございました。
万年筆初心者に向けて「万年筆の使い方」という記事を書いています。
よかったら参考にしてください。
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