J.エルバンは1670年(ルイ14世在位時代)にパリで生まれたシーリングワックスとインクの老舗ブランドです。
エルバンの万年筆は2種類あり、ひとつはカートリッジ専用のショート軸、もうひとつはカートリッジ・コンバーター両用式となっています。
それぞれサイズが違うだけでなく、ペン先の太さも違います。
今回紹介するのは、ヴィオレパンセという2017年限定カラーの透明軸の万年筆です。
ヴィオレパンセカラーという個性的でおしゃれな見た目が一番の魅力。
さらにショートタイプは税込みで1100円、カートリッジ・コンバーター両用式は税込み1760円とお手頃な価格も魅力です。
ただ残念ながら現在は入手困難となっています。
それでは詳しく紹介します。
エルバン スケルトン万年筆 ヴィオレパンセはこんな人におすすめ
お手頃な海外の万年筆が使ってみたい
スケルトンボディの万年筆を探している
カートリッジ・コンバーターのどちらも使いたい
エルバンのヴィオレパンセカラーが好き
エルバン スケルトン万年筆 ヴィオレパンセの特徴
お手頃な価格帯の万年筆
先に紹介しましたが、カートリッジ専用のショートタイプは税込みで1100円、またカートリッジ・コンバーター両用式は税込み1760円です。
海外メーカーの万年筆としてはかなりお手頃価格で手に入れることができますね。
おしゃれなヴィオレパンセカラーのスケルトンボディ
今回紹介するのは、ヴィオレパンセという2017年限定カラーのスケルトンです。
軸の色を見て楽しめますし、インク残量が分かるのがいいですよね。
エルバンの代表ともいえるヴィオレパンセのインクを使いたかったので、ちょうどヴィオレパンセカラーの万年筆を見つけたので即購入しました。
軸の色とインクの色をそろえるととてもしっくりきますね。
ショート軸はカートリッジインク専用
ショート軸は収納時の長さが118mmです。
使えるインクはカートリッジインクのみとなっています。
軸が短いのでコンバーターは装着できないですが、見た目はかわいらしいですね。
エルバンのカートリッジインクは種類が豊富
エルバンのカートリッジインクはショートサイズです。
エルバンのカートリッジインクは全部で20種類。
さらに廃盤になったインクも合わせると30種類にのぼります。
こんなに多彩なインクがあると、どれにしようか迷ってしまいますね。
おしゃれなアルミ缶に入っているので、これだけでもインテリアのアクセントにもなりそうですね。
僕の持っているカートリッジインクを紹介
「VIOLETTE PENSEE(ヴィオレパンセ)」
ヴィオレパンセは直訳すると紫パンジーです。
缶のデザインにパンジーの絵がかわいいですね。
ヴィオレパンセは長い歴史があり、さかのぼるとナポレオン一世の時代からフランスの学校で親しまれたインクだそうです。
フランスの方々はこの紫色のインクを見ると懐かしさを感じるそうですよ。
「VERT OLIVE(オリーブグリーン)」
その名の通りオリーブグリーンです。
缶の絵もオリーブになっています。
「BLEU DES PROFONDEURS(ディープブルー)」
直訳すると深い青という意味のようですが、この缶の絵、深海魚かな?
深みのある青色が特徴です。
この「BLEU DES PROFONDEURS(ディープブルー)」は2018年に追加されました。
カートリッジ・コンバーター両用式
こちらの軸が長い方は収納時で長さが137mmです。
カートリッジインクはもちろんコンバーターも使えます。
コンバーターを使えばいろんなボトルインクが使えますね。
コンバーターの使い方についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
よかったら参考にしてください。
エルバンのボトルインクも種類が豊富
カートリッジインクもそうでしたが、ボトルインクはさらに種類が豊富です。
トラディショナルインクが35種類、そのほかにも香り付きインクなどもありますね。
インクの老舗ブランドならではの豊富さですよね。
今はエルバンのカートリッジインクしか持っていませんが、またエルバンのボトルインクもいろいろと試してみたいと思います。
カートリッジ・コンバーターはヨーロッパ統一規格
カートリッジやコンバーターには規格があります。
規格というのは首軸とカートリッジやコンバーターと接続するところのサイズです。
エルバンの万年筆はヨーロッパ統一規格(欧州規格)と言われる規格になっています。
なので、規格が違うとカートリッジやコンバーターを取り付けることができませんし、同じ欧州規格であれば、他社のカートリッジやコンバーターも使用することができます。
万年筆とは違いますが、エルバンのローラーボールもヨーロッパ統一規格のカートリッジ・コンバーターが使えますよ。
カートリッジやコンバーターの規格についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
よかったら参考にしてください。
ペン先はステンレススチール
ペン先の素材はステンレス、いわゆる鉄ペンに分類されます。
装飾が入っていて見た目がおしゃれですね。
書き味については後述します。
万年筆のペン先について、こちらの記事で詳しく紹介しています。
よかったら参考にしてください。
カートリッジ用とコンバーター付きとで字幅が違う
カートリッジ専用のショート軸と、カートリッジ・コンバーター両用式は軸の長さだけでなく、ペン先の字幅も違います。
カートリッジ用はF(細字)のみ、コンバーター付きはM(中字)のみとなっています。
このペン先の裏にあるペン芯にF(細字)には⑤、M(中字)には⑧とついているので、これで字幅を確認できますね。
首軸と軸をつなぐネジ部分は同じなので、カートリッジ専用とカートリッジ・コンバーター両用の2本を買えば交換して使うことができますよ。
カートリッジ専用と、両用式の2本買う必要がありますが、細字でコンバーターを使いたいという人は試してみてください。
キャップは嵌合(かんごう)式
キャップはどちらも「パチン」と開け閉めする嵌合式というタイプになります。
キャップを外す時は、両手でしっかり軸を支えてゆっくりと外すようにしてくださいね。
インクが入っている状態で、片手で引っ張るようにして外すと、インクが飛び散ったりすることがあるので注意してくださいね。
万年筆のキャップには嵌合式ともうひとつ、ネジ式という方式があります。
万年筆のキャップについてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
よかったら参考にしてください。
エルバン スケルトン万年筆 ヴィオレパンセの書き味
エルバンのカートリッジインク「ヴィオレパンセ」を使う
このインクを使いたくて買った万年筆なので、どちらにもカートリッジを装着しました。
カートリッジを取り付ける時は、両手でしっかり首軸を支えてまっすぐ入れるようにしてくださいね。
筆記時のペンバランス
キャップを外した時、万年筆の軸にキャップをどうしていますか?
カートリッジ専用のショート軸は、キャップがないと短くて持ちにくいのでキャップを軸につけて使っています。
両用式はそれなりに軸の長さがあるので、軸にキャップをつけるかどうかはお好みでいいと思います。
樹脂製なので軽く、扱いやすいのでキャップをつけてもそれほどペンバランスは悪くないですよ。
しっかりした感じのペン先で書き味はまずまず
ペン先はどちらもしっかりした感じです。
ほとんどしならないので線の強弱はつきません。
インクの流れはまずまず一定で悪くないですね。
インクが途切れたりすることはありません。
F(細字)はすこし「カリッ」という用紙を少しひっかくような感じがしますね。
M(中字)はF(細字)よりはなめらかですが、サラサラというよりはわずかに紙に少しひっかかるような感じがします。
同じインクを使っていますが、太さの違いのためか細字は濃く、中字は少し淡い感じになりますね。
エルバン スケルトン万年筆 ヴィオレパンセをおすすめする理由
お手頃な値段で海外ブランドの万年筆が買える
スケルトン軸でインクの残量がひと目で見える
ヴィオレパンセカラーがおしゃれでかわいい
というところかと思います。
今回紹介した個体ですが、インクフローは悪くなかったですが、期待していたヌルヌル、サラサラという感じの書き味ではなかったのが残念かなと思います。
まれにインクがかすれたり、書けなかったりするようなものもあるようです。
書き味やインクのかすれなどけっこう個体差があるようなので、もし不具合があれば、購入したお店にすぐに相談した方がいいかと思います。
最後に
今回はエルバンのスケルトン万年筆、ヴィオレパンセカラーを紹介しました。
個体差があって不具合もあるようですが、安価で購入できますし見た目から楽しめる万年筆なので、値段相応じゃないかなって思います。
最後まで読んでくれてありがとうございました。
ヴィオレパンセカラーは入手が厳しいですが、エルバンの万年筆が気になった方は同じ仕様で透明軸があるので、こちらを試してみてください。
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