【軟調万年筆の極み】パイロット カスタムヘリテイジ912 「フォルカン」【レビュー】

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パイロットの軟調万年筆といえば「エラボー」と「フォルカン」が有名です。

今回紹介するカスタムヘリテイジ912「フォルカン」は、扱いは難しいけど慣れるといろんな字を書くのが楽しくなる万年筆です。

カスタムヘリテイジ912「フォルカン」はこんな人におすすめ!

  • 金より銀の装飾が好き
  • より柔らかいペン先の万年筆を探していた。
  • 万年筆で手軽にカリグラフィーをはじめてみたい。

カスタムヘリテイジ912「フォルカン」の特徴

「フォルカン(FA)」はペン先の種類

パイロットの軟調万年筆といえば前に紹介したことのある「エラボー」。

「エラボー」ってなに?という方は、こちらの記事をどうぞ。

「エラボー」は万年筆の名前ですが、この「フォルカン」という名は万年筆の名前ではなくペン先の種類になります。

「エラボー」はペン先の太さが軟極細(SEF)~軟太(SB)と選べますが、「フォルカン」はペン先の種類の一つになるので太さは選べません。

ペン先の選択肢の中に「フォルカン(FA)」があるということですね。

「フォルカン」が選べる万年筆

「フォルカン(FA)」が選べる万年筆は今回紹介するカスタムヘリテイジ912の他、カスタム742、カスタム743の3種類。

(以下、カスタムヘリテイジ912=912、カスタム742=742、カスタム743=743として表記します。)

それぞれの特徴はこんな感じ。

912742743
ペン先14K 10号
ロジウム仕上
14K 10号14K 15号
サイズ最大径φ 15.7mm 
全長 140mm
最大径φ 15.7mm 
全長146mm
最大径φ 15.7mm 
全長 149mm
軸・キャップ樹脂樹脂樹脂
カラーブラック・ブラック
・ディープレッド
・ブラック
・ディープレッド

ペン先の特徴

ペン先の形

この特徴的な形。ペン先の横がぐっとえぐれています。この形がペン先のしなやかさを生んでいます。

「エラボー」も特徴的なペン先の形をしていますが、「フォルカン」はよりしなやかさを求めつつ、ある程度筆圧をかけても簡単には壊れないように工夫されています。

ペン先のサイズ

912、742はペン先が10号に対して、743は15号と大きくなっています。

10号と15号では書き味も変わります。

同じようにかなり柔らかいのですが、10号サイズ(912、742)はふにゃふにゃとした感じです。

15号サイズ(743)になると、ふにゃっとした感じの中にしっかりとした芯があって、ペンがしなってもしっかり戻ってくる感じです。

書き味が違うので、試し書きができる環境にあればどちらも試してみてください。

パイロットの万年筆のペン先の種類の中には細軟(SF)や中軟(SM)といった柔らかめのペン先があります。

でも、「フォルカン」はこれらの軟調のペン先とは段違いに柔らかいので筆圧の高い人は扱いに十分注意して下さいね。

軸のデザイン

軸やキャップは樹脂製です。

742、743は軸の色が2種類(ブラックとディープレッド)、912は1種類(ブラック)となっています。

軸の形は742,743は両端が丸みを帯びていますが、912は両端が平らになっています。

装飾は、742、743は金色ですが、912は銀色で、ペン先もロジウム加工が施されています。

銀色の装飾でシンプルなデザインが好みという人は912がおすすめ。

僕はこのロジウム加工されたペン先、装飾も銀色で軸の黒と銀色だけの組み合わせでデザインされた落ち着いた感じが好きなので迷わず912を買いました。

金の装飾でまさに万年筆!という感じが好きな人は742か743で決まりですね。

あとは値段の違いもあるので、予算と相談ということで。

カートリッジ・コンバーター両用

「912」「742」「743」のどれを買ってもコンバーター(con-70)がついてきます。

カートリッジ・コンバーター両用の万年筆ですが、インクの流れがいいのでカートリッジだとけっこう早くインクがなくなってしまいます。

「フォルカン」を使うなら「コンバーター」+「ボトルインク」がおすすめ。

付属のコンバーター(con-70)はプッシュ式のコンバーターでインクの吸入がすごく簡単にできるので、とても便利ですよ。

ボトルインクで迷ったら、パイロットの色彩雫(iroshizuku)がおすすめです。

全部で24色あるので好みの色が見つかると思います。

「大きなインクボトルは使いきれない」という人にはminiボトルですね。

気になる色を3種類選んで試してみて、気に入った色が見つかったら大きなボトルを買うというのもいいですね。

カスタムヘリテイジ912「フォルカン」の書き味

パイロット色彩雫momiji「紅葉」を使ってみました

色彩雫のminiボトルです。鮮やかな赤色が使いたかったのでmomiji「紅葉」を選んでみました。

con-70はプッシュ式なのでインクの補充はらくらくです。

軸のバランス

キャップを軸につけなくてもちょうどいいバランスで書きやすいです。

キャップをつけることで重心が軸尻になるので、長めに持って書くのが好みの人はキャップをつけたほうがバランスがよくなります。

僕はキャップをつけたほうが好みです。

多彩な線が書ける

力を抜いて書けば一定の字幅でかけます。線の太さは細字程度。

少し力を入れれば線が太くもなり、力に緩急をつければ、緩急のついた線がかけます。

この多彩な線が書けるのが「フォルカン」の最大の魅力。

筆圧の強い人だと扱うのが本当に難しいと思います。

インクの流れは良いですが、ずっと高い筆圧で書くと、インクの流れが途切れることがあります。

また、あまりにも高い筆圧で書くとペン先を壊してしまいます。

筆圧が高い人にはおすすめできません。

扱いに注意は必要ですが、いろんな文字が生み出せる「フォルカン」は本当に書いてて楽しい!

カスタムヘリテイジ912をおすすめする理由

見た目が銀と黒で落ち着いた感じがカスタムヘリテイジ912の特徴です。

この落ち着いたデザインが好きな人には912がおすすめ。

ビジネスシーンでも全く違和感はありません。

他の万年筆にはない書き味を味わえる「フォルカン」は、「字を書く楽しさ」を改めて教えてくれます。

筆圧の高い人にはおすすめできませんし、この柔らかいペン先が合わないと感じる人もいます。

でも慣れれば、これ一本で日本語の「とめ」「はね」「はらい」が表現できるし、練習すればカリグラフィーも楽しめます。

万年筆が好きな人には一本は持っていてもらいたい万年筆ですね。

僕はずっと使っているレギュラーの一本。いろんなインクを入れて楽しんでいます。

また次の機会に「フォルカン」を使ってカリグラフィーを紹介したいと思います。

最後まで読んでくれてありがとうございました。

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